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2010年度神戸市予算の分析
2010.3.30 文責 あわはら富夫
1、神戸市予算額の概要
・一般会計 7661億円(前年度7527億円)対前年比+1.8%
・特別会計 7340億円(前年度7401億円)対前年比−0.8%
・企業会計 3412億円(前年度3154億円)対前年比+8.2%
・合計 1兆8414億円(前年度1兆8083億円)対前年比+1.8%
・歳入・歳出の特徴
1、新政権の施策(子供手当て)などで一般会計増
2、介護、国保、後期高齢者事業で増も高金利債の繰上げ償還終了で特別会計が減
3、港湾、新都市整備事業で企業債償還が増で企業会計増
4、市税収入が2664億円で対前年度で52億円減(2年連続減、震災前3000億円)
5、臨時財政対策債を含めた実質地方交付税が1131億円で対前年度93億円増
6、国庫支出金が子供手当、高校無償化や生活保護費増などで対前年度262億円増
7、生活保護世帯が急増・・・扶助費70億円増
8、義務的経費(人件費・扶助費・公債費)比率は53.2%依然として高率で推移
2、18年間予算編成が収支不足 ・・・今年は若干改善
・平成5年から収支不足に陥り、今年の予算で18年目に。予算措置は合計5739億円
・市税収入が対前年度52億円減も、新政権の地方主権で地方交付税増で収支不足20億円と改善。
・20億円の財源対策の内わけ
財産収入 20億円
・前年度は120億円が歳入不足になり、退職手当債という赤字公債を発行したが、今年度は赤字公債なし。デフレ経済が続けば、収支不足が今後も続く可能性は高く、財源はすでに枯渇している。
3、指標にみる神戸市一般会計の現状
・政令都市でも下位の財政力
・依然として硬直化続く財政
・地方交付税への依存体質
・高止まりする義務的経費と激減する投資的経費
・減少する投資的経費、最高額2734億円
4、市債について(一般会計改善進むが新都市整備事業で償源財源枯渇)
・起債償還額は1105億円 市税収入が2664億円で家計の41%が借金返済に。一時期、市税収入の60%が借金返済にまわされていたときよりは大きく改善されてきている。
・平成15年に1兆8624億円あった市債残高が平成22年度予算では1兆2786億円と、6000億円が削減された。いたがって、実質公債費比率は2009年度予算で14%まで改善され、起債制限比率も2009年度予算で20%を割り込み大きく改善
・起債制限比率や実質公債比率には特別会計や企業会計での起債は入らず、企業会計では、依然として約1兆円の市債残高を抱えている。特に、新都市整備事業では、空港島造成事業の企業債償還が平成21年度から始まり、今年度は空港島造成事業だけで650億円を償還。ところが、財源になる土地処分はこれまでに45億円で。平成21年度は全く売れていない。したがって、200億円を借換で先送り。来年度からは、ポーアイ2期の企業債の償還が更に上乗せに。港湾事業会計でも
5、本年度予算の評価
@政権交代が暮らしに貢献
■政権交代で、子ども手当ての支給、予算270億円。
中学生までの子どもをもつ親に、一人当たり月額13000円
6月 10月 2月の3回 対象 20万7千人
■高校授業料無償化
市立高校で授業料無料に、予算6億円
■母子加算復活
09年に廃止された生活保護の母子加算が復活、予算9億円
■父子家庭へ児童扶養手当支給
母子だけでなく父子家庭にも児童扶養手当が支給、
対象者500人、予算12億円
A2010年度予算の評価できる施策
■こども初期急病センターが、ハット神戸で12月オープン
こども初期急病センターがハット神戸に建設中で、12月にオープン。平日は午後8時まで。休日は午前9時から診療をはじめ、土曜は午後3時、休日は午前9時からで、いずれも朝7時まで対応する。
■中央区で保育所・学童保育所・特養ホームが一ヶ所増設
保育所の待機児童が問題になっている。中央区で中山手で90人定員の保育所が誕生。雲中校区で学童保育が1ヶ所。海岸病院が介護型ケアーハウス(定員100人)併用の特養ホーム(定員100人)を建設。
■ろっこう医療生協が、小規模多機能センターを建設
ろっこう医療生協が定員25人の小規模多機能センターを灘区で建設。22年度神戸市予算に建設補助金約3000万円が計上。通所や宿泊も可能で、地域に根ざした施設として、中学校区に一ヶ所づづ建設する予定、87ヶ所。22年度末には33ヶ所が予定されている。
■缶、ビン、ペットボトルが、4月から毎週回収に
缶、ビン、ペットボトルが月2回回収から毎週回収に。来年4月からは容器包装プラスチックが新たな分別。これも毎週回収に。8月頃から住民への説明会が行われる予定。。
■住宅耐震診断、改修設計、見積もりまで2万円で
昭和56年5月以前に建てられたもので、耐震診断、改修設計をパックで自己負担2万円でできるという制度が発足。
B2010年予算の問題点
■「神戸空港」管理収支は5億円を越える実質赤字、土地は売れず借金200億円を先送り
@需要予測(319万人で平成22年度から403万人)4年間連続で下回る
5月から日航が全面撤退。スカイマークが増便するも機材繰り、安全管理に不安
A管理収支は5億6000万円の赤字。財政調整基金の残1億2000万円で、企業債の償還が平成23年度以降さらに増えることから、来年度以降、市税投入問題が課題に。
B空港島の土地処分が進まず(45億円でまだ全体の3%)平成21年度から1982億円の返済が始まっている。更に、ポーアイ2期や複合産業団地などの企業債償還もあり、現金預金は1927億円あるが、ここ3年間の借金返済で償還財源は枯渇。したがって、平成22年度に200億円を借換え。今後も、借換が続くと見られ、その利子負担の増大や次世代まで負担を残すことになり、大きな問題。
C関西一元管理での混迷。伊丹の存廃で兵庫県、大阪府対立。関空の1兆1000億円の有利子負債をどうするか。橋下府知事からは「神戸空港は失策」と揶揄。
■敬老優待制度の激変緩和措置が9月で終了・・バスが100円、他交通機関は小児料金。
@敬老優待パス利用者が激減。バス36.6%減。
高齢者の社会参加と移動支援が脅かされ、利用者が減少。神戸市は、乗るたび負担制度が高齢者にもたらしている実態や、市民の利便性を優先した他の政令都市の制度などの状況も調査し、その結論が出るまでの期間、少なくとも現在の緩和措置を10月以降も継続すべきだ。
A中央営業所で料金抜き取り事件発覚
今年2月に市バス中央営業所での料金抜き取り事件発覚。当初5万円の被害と報じられていが、私の議会での指摘で、平成17年以前の鍵管理名簿がないことが明らかになり、当局が再調査。そして、被害額は12月だけで50万円近くにもなり、いつからこの犯行が進行していたのか全く不明の状況と なっている。10年以上前から犯行が行われているとしたらその被害額は、千万単位にもなる。現状から見て、組織的な犯行の可能性が高く、交通局の体質が問われている。委員会質疑で、私は、敬老優待パスの乗る度負担制度の激変緩和措置が、今年の9月で終わる。「市民の合意を得るのは難しい」「事件の全容解明を優先し、値上げは見送れ」と要求。
■海上アクセスに今年も約1億円
累積赤字167億円を抱える海上アクセス会社に、今年も約1億円の補助を計上。21年度は、神戸市補助金と駐車場収入でようやく黒字を計上。今年も本業よりも駐車場収入と神戸市補助金頼み。累積赤字解消の見通し立たず。
■中央市民病院の移転と独立法人化 (別紙参照)
1人部屋が全室の75%、4人部屋が300床減に。標準医療が弱体し、先端医療に偏重
在院日数の減で医療難民の発生
■六甲シンフォニーホール、バブル期に土地先行取得。含み損208億円
バブル期に六甲山に洞穴をあけてシンフォニーホールをつくろうとの計画。震災後に凍結。ところが、神戸市が、計画が凍結される前に、議会に了承もなく土地を先行取得。先行取得した土地開発公社から当時の売価220億円で購入していたことが明らかに。現在の近隣路線価によると、11億5000万円。なんと、208億円もの含み損が。議会では、凍結から中止との方向になる。議会に今まで報告されることなく、包括外部監査報告で明らかになったことは極めて問題。議会軽視。
■友生擁護学校の移転新築問題で保護者反発
肢知併置を前提にした校舎建設と菊水小跡地への移転に友生の保護者や教師か反対の渦巻く。敷地が狭い。東部からの通学問題。肢知併置での問題。説明不足。更に、知的障害者の進学者が増え、想定をこえる。現校舎や養護学校の一部活用案もでる。
■変わらぬ無駄遣い
@アジュール舞子事業にのべ80億円の市税投入 最終110億円
Aみのりの公社36億円
B株式会社神戸ワイン短期反復貸付30億円
6、その他・・議会での質疑から
@核廃絶意見書採択
A高校無償化で朝鮮高級学校も含めてと市長意見求める
B市営住宅家賃減免で家賃上昇で生活保護基準以下になる世帯の対策
C包括外部監査報告の指摘から