議会あれこれ 

2008年度第1回定例市会

環境局 病院事業 建設局 保健福祉局 水道局 総括質疑 反対討論

環境局質疑
1、容器包装プラスチックの回収について
  
 (2008年)今年11月から容器包装プラスチックの分別収集を開始すると提案されている。改正容器包装リサイクル法では、今年4月から事業者が市町村に資金拠出する仕組みが新たに創設された。これは、毎年度の再商品化について、現に要した費用が想定額より下回った場合、その差額の2分1を特定事業者が容器包装リサイクル協会に再商品合理化拠出金として支払い、協会から市町村に支払われるという仕組みだ。
 ただ、協会に引渡しをしている市町村のすべてがこの拠出金をもらえるのでなく、引渡すものの品質による配分1/2、低減額貢献度による配分1/2となると聞く。
 したがって、異物の混入が少ない品質の高い分別が行われれば、この拠出金が自治体に入るという仕組みだ。
 ところが、今回の神戸市の容器包装プラスチックの再資源化には、この拠出金を活かそうとの視点がみえない。収集したものは民間事業者の施設で異物を除去し、協会に引渡すことになる。これでは、収集コストのほか異物の除去のための選別費用がかかってしまう。
 むしろ、市民の排出段階で分別を徹底して異物の混入を防ぐ質の高い分別ができれば、選別保管の費用を軽減させ更に、事業者からの拠出金も受け入れることができる。
 更に徹底した手間のかかる分別は、他市の例を見ても、市民の環境教育にも役立つのでないか。見解を。

答弁
 北区でのモデル事業では、異物の混入は10%であった。意外と異物の混入量は少なかった。確かに、選別や異物除去の中間施設をつくらないですめば良いが、なかなか難しい。全国でも、例がない。しかし、品質の高い分別を目指すのは当然であり、努力したい。
 
再質疑
 リサイクルセンターの建設時にも同じ立場をとったが、名古屋では、神戸市のような3種混合収集でなく、徹底したカン、ビン、ペットボトルの分別収集で、リサイクルセンターへの多額の投資を抑えて、そのまま民間業者に売却している。この手法は経費を抑えることだけでなく手間のかかる分別が、市民への環境問題への関心を引き起こし、容器包装リサイクル法の改正を促す市民運動を生み出したり、拡大生産者責任を求める市民意識の啓発に役立ったと聞く。 見解を

答弁
 本来、収集コストに拡大責任者責任を求めたい。しかし、残念ながら、今回の法の改正には、含まれず。今回の拠出金になった。拠出金をもらうもらわないに関わらず、品質の高い分別を目指したい。

・家庭ごみ指定袋制度について
 家庭ごみ指定袋制度には市民の不安の意見がある。有料化につながるのでないか。また、指定袋の新たな焼却を増やすことになるのだったら、レジ袋にシールを貼る仕組みのほうが環境にやさしいのではないかなどだ。
 我が会派は、ごみ減量や資源回収には、指定袋制度の重要性は認識している。しかし、有料化については効果などに疑問があり、時期尚早との思いだ。当局は、有料化が前提でないとのことだが、市民は不安を感じている。
 今は、石油が高騰し、指定袋の販売をしたときに、今までの袋より高額になった場合、市民からの反発を生じるのでないか。
 家庭系指定袋については、市場の競争原理に任せるということであるが、業者指導や基準額の設定などが必要になるのでないか。
 また、少量のごみ排出者の場合、有料化されたレジ袋の活用などは考えられないのか。

答弁
 確かに、石油が高騰しているが、石油の利用量は、袋の厚さに関係している。薄くすれば値段が安くなる。値段は工夫できるのでないか。価格について市が関与することは難しい。
 また、有料レジ袋を指定ゴミ袋へということだが、レジの有料化はレジ袋を減らせということであり、これを指定袋ということにはならない。

病院事業質疑
1、病病連携と中央市民病院の移転について

 午前の質疑中で、局長は中央市民病院は高度医療を中心とした病院で、急性期の診療を行うことを使命としている。したがって急性期を終えた患者を後方病院や在宅へ移行させるなど地域完結型医療が今後の方向だと言われた。
 それを、前提に、日帰り手術や医療の進歩で、640床でも基本的に、現在の標準総合医療は担保できるとの答弁をされた。
 標準医療の後退になるのでないかとの、医師会などの問題点指摘は当たらないとの答弁と思えた。
 そこで質疑しますが。
 @、地域完結型医療の方向は正しいとしても、現在の国の医療報酬制度は急性期診療には高い診療点数を保障しているが後方病院への医療報酬は十分と言えない、それに加え療養型病床を減らす方向にあり、地域完結型医療はむしろ後退しているのでないか。
 A、また、糖尿病や整形外科の治療機能、認知症やパーキンソン病など神経内科の一部を他の病院へ移すのでないかなどのことが、中央市民病院の移転に心配して医師会などからでている。現在の診療科目はそのまま維持されるのか。また、移転後の診療科目については、いつどのようなプロセスで決まるのか。

答弁
 以前とは違い、国も地域完結型医療の推進という方向にある。地域医療機関からの紹介は約36%で、逆に中央市民病院から地域医療機関に紹介書を出したのは27%で地域医療機関との地域連携は徐々に前進してきている。また、移転後の診療科目については、医療情勢の変化を勘案して、新中央市民病院の開院までに決めたい。

再質疑
 国が地域完結型医療の方向にあることは理解するが、診療報酬体系は依然として、急性期医療には手厚いが、急性期を過ぎた患者を受け入れる病院には一部をを除き、むしろ後退しているのでないか。特に、療養病床については削減の方向にある。局長のいうような地域完結型医療が前進しているとは思えない。
 開院までに、診療科目を決めるというのは現実に合わないのではないか。現病院を診療をそのまま新病院に移行するのであるから、現病院の段階で診療科目がすでに決まっていないといけないのでないか。

答弁
 例えば、リハビリテーション病院などの専門病院などでは、連携が強まっており、医療報酬体系でも充実してきている。
 病院は入院だけでなく通院もあり、最終的な診療科目は医療情勢の変化もあることから開院までにと考えている。

意見
 専門病院が地域にすべて配置されているわけでない、年齢などによる療養の必要な患者もあり、それを受け入れてもらえるシステムが整備されていないのではないか。それが、整備されない限りは、640床でまわすには無理があるのでないか。

建設局
1、アジュール舞子事業について

 アジュール舞子事業は、当初、利便施設用地の売却で造成費を賄うとの財政計画で市民に負担をかけないという事業であった。
 しかし、始まった起債の償還が土地売却が進まない中で、一般財源が投入され続けている。総額203億円の起債のうち、平成19年度末時点で142億円が償還される見込みだということだが、その内一般財源が81億円にもなっている。
 平成16年度に、利便施設用地のうち東側の一区画が16億円で売却さえれたものの、現在は東側利便施設の残りの区画と、西側利便施設用地は、事業用定期借地制度で毎年6千万円の賃料収入があるということだ。また、仮にこれら用地が売れたにしても、26億円が入るだけである。
 また、平成18年度から、アジュール舞子の緑地部分を国費を導入して、一般会計が公園用地として買い戻している。一般会計への買戻しが完了すれば、特別会計として売却できる用地はすべて売り切ることになる。それに、現在、賃貸している用地が売れれば、203億円の起債は償還できる。
 しかし、起債は償還しても、60億円の一般財源が残ることになる。バブル崩壊との社会経済情勢の変化があったのは理解するが、当初の財政計画が大きく崩れたことの反省と、今後どのように対処してゆくのか市民への説明責任が必要になるのでないか。

答弁
 当初のスキームは、起債の償還を利便施設の売却で賄うと言うものだった。しかし、経済情勢の変化で、委員が言われるような状況になっているのは事実だ。しかし、当地は災害拠点としての役割を果たしている。また、国の認証を受け公園として海水客も多く訪れ市民に親しまれる憩いの場ともなっている。
 今後、償還も残っており、公園用地としての買取もあり、できる限り一般財源の投入を減らすように努力してゆきたい。

再質疑
 公園整備費の76億円もその中身は、国費は1/3で2/3は市の一般財源だ。したがって、50億円の一般財源が投入されていることになる。起債償還の一般財源と合計すると110億円の市税が使われたことになる。すべてを土地売却で賄うとした事業が、結果203億円のうちその半額を超える110億円の市税投入になってしまったことは問題だ。それも、土地売却ができてのことで、26億円が入らなければ、136億円の市税投入が行われたことになる。
 事業の財政見通しもほぼ見えてきているとこであり、市民への説明と事業の総括が必要ではないか。

答弁
 公園は都市計画決定を頂き、公園用地としての買取っている。まだ、経済情勢の変動もあり土地の売却なども行う必要があり、当面は償還財源の確保に努めてゆきたい。まだ、やらなければならないことが残っており、今は総括をするつもりはない。

再質疑 
 法的に違反しているとか、行政処理に問題があるとかいっているわけでない。当初の市民説明が、起債の償還はすべて利便施設の売却で、市民に負担をかけないと言った。ところが、すべてがうまくいっても110億円一般財源が使われることになったのだから、市民に負担をかけないとの当初の約束は守られないことになったのは事実だ。事業はまだ続いているが中間総括はできるのでないか。

答弁
 償還は平成29年まであり、土地も売れていないし、公園としての買取も残っている。
財政の現状見通しは委員の指摘どおりだが、事業が収束してからの総括としたい。
 
保健福祉局
・児童館学童保育の有料化について

 市長は、今年7月より、今まで無料であった児童館での学童保育を月額4500円の負担を保護者に求めることを予算提案した。本会議で我が会派は、無料の継続を求めたが副市長は、受益と負担の公平化と保育環境の充実を理由に、保護者への負担を求めることを表明した。
 資料によると、現在の児童館学童保育は、ほとんどの学童保育が国の保育単位40人を上回り、国の基準70人を超える学童保育は141箇所中52箇所を数え、101人を超える学童保育は17箇所もある。肥大化しているにもかかわらず70人までは2人の指導員しかいなく、あまりにも劣悪である。保護者は無料だから仕方がないと思ってきたとの声も聞く。
 しかし、今回の有料化では、53人を超える学童保育で一人の指導員を追加配置するだけで、国の保育単位である40人でクラスを分割するなどは行わず、国基準にも満たない劣悪な環境はそのまま残されることになる。更に、20人から52人までの学童保育では指導員の増員もなく、有料化による入会児童の減を考えると、半数を超える学童保育では指導員の増員すらされないことになるのでないか。
 現に、指導員からも、有料化で保育環境が変わらないのでは、保護者の不満が自分たちによせれれるとの危惧の声も聞く。
  今回の有料化で、劣悪な学童保育の環境が改善するとはとても思えない。見解を

答弁 
 国の概ね40人とは集団のことであり、基準は70人だ。確かに、過密になっているところもある。そこには、人員の配置も行っており、国基準は満たしている。ただ、現状をよしとしているのでなく、検討委員会の答申がでているので、今後保育環境の充実に向けて努力してゆきたい。そのことを、前提として負担を求めているのでご理解いただきたい。
 
再質疑
 広島では、今回有料化の検討を行ったが検討委員会の最終答申で、若年者経済環境が今非常に悪いことを念頭に入れ、また子どもの放課後の安全が問われていることもみて、無料化を継続することを決定した。しかも、40人を超える応募者があった場合はクラスを新たに作り、児童館で作れなかった場合は、教室の空き教室やプレハブを建てるなどの工夫もしている。そして、指導員をそのたびに増員していると聞く。
 神戸のように、有料化しても、国の保育単位を満たさず、無料を継続した広島よりはるかに劣った環境整備で、受益と負担の公平といえるのか見解を。

答弁
 受益と負担の公平という観点で新たに負担を求めた。保育環境がそのことを前提に充実させてゆく。
 
・敬老優待パス問題について
 本会議で、今回の市長の提案は、事業者の立場を優先して、利用者の立場を忘れた制度になったのでないか。また、他政令都市では最悪の制度を言わせていただきました。
 事実、他政令都市の多くは、更新時に所得に応じて負担をするケースが多い。基本は何度でも乗れるフリーパス制度だ。例えば、5000円であれ、12000円であれ、それを支払えば、それ以上乗ると言うのが人間心理だ。まさに、高齢者の社会参加を促進すると言う視点が残されている。しかし、乗るたびに負担では、あまり乗るなとの抑制効果しか働かない。ここが、今回の提案の根本的問題だ。
 市長は制度存続と言いながら、事業者にばかり目を向けて、利用者を忘れている。局長の見解を。

答弁
 政令都市を比較することも大切だが、神戸市は同じ事業者が関係する近隣都市を参考にした。近隣都市は、明石も芦屋も100円取る制度だ。
 抵抗感のあるのは百円をそのたびにバスで支払うことだと聞いている。料金を払うことに抵抗感があることはわかっており、それを前提にしての話だ。

再質疑
 近隣都市は当初から100円負担の制度だ。無料制度から始まっているわけでない、
 局長は利用者の抵抗感を100円を払うことが手間だからと言われたが理解できない。高齢者の今回の思いは、フリーパス制度がなくなることに抵抗感がある。ある程度、負担をしても、フリーパス制度が存続するならば我慢できると言う人は多い。ここを局長が理解していないとは信じられない。見解を

答弁
 フリーパスとなると2万円の負担を求めることになるが、それでいいのですか。

再質疑
 当局は、財政制度の枠組みから物事を考えている。私は、利用者の立場でまず考えるべきではと言っている。フリーパス制度を残すことを決めるならば、それを前提にした財政措置を考えればよい。新都市整備事業での現金預金は1400億円ほどあり、それを使うと言う考えもある。

答弁
 制度の継続を前提に考えた結果でありご理解いただきたい。

意見
 利用者の思いと当局には大きなずれがあり、これでは見直しを認めるわけにはいかない。


水道局
1、アスベスト被害について

 先日、震災での解体を担った建設労働者がわずか12年目でアスベスト曝露による中皮腫被害で労災認定されたとの報道があり、神戸市にとっても今後の市民への影響が心配されます。
 一方、兵庫県下では一昨年は宝塚市で、昨年は洲本市で水道職員の石綿被害公務災害認定請求が、すでにだされていた同じ淡路でのもう1件と合わせて3件になりました。
 自治労の調査によれば、洲本市の例では、申請者は1993年に胸膜中皮腫ですでになくなっていますが、当時の同僚から、「破裂した水道管を修理する際に、エンジンカッタなどを使って、裁断するため大量の石綿粉塵が舞っていた」「資材置き場に保管していた石綿管をエンジンカッタで裁断したときに、石綿粉塵を吸ったのでないか」「石綿管からビニール管、鋳鉄管への敷設替え工事で、石綿管を裁断、粉砕するときに多量に石綿粉塵が飛散していた」などの証言が寄せられています。
 兵庫県基金支部では、まだ公務災害の認定はでていませんが、今後まだまだ出てくるのではないかとの危惧が高まっている。
 神戸市では、昭和62年度でアスベスト管はすべて敷設替えされていますが、それまでは76キロメートルに及ぶアスベスト管の敷設替え工事が行われており、通常は20年から30年間の潜伏期間があるといわれている中皮腫の発症は、これからともいわれている。
 神戸市は、現職職員については、昨年希望者についてはアスベスト健康調査を行ったと聞くが、むしろ、退職者のほうに対象が多いと思われ、退職者についても健康調査などやる必要があるのでないか。また、敷設換え工事はいつからどのようにここなわれたのか。

答弁
 敷設換えは、業者で、職員は監督との役割だった。また、修繕などは直で行っており、アスベスト曝露の可能性は否定できない。それで、昨年でなく一昨年、希望者を募って検診をした。結果は大丈夫と言うことだった。そのときは、嘱託職員も対象にしたので65歳までだ。確かに、退職者のほうに可能性が高いが、神戸市のほうではアスベストの窓口や検診の窓口もあり、相談があれば対応したい。

再質疑
 今の話では、職員よりも請負業者で働いていた人のほうがアスベスト曝露の可能性がある。退職者はもちろん、業者を特定して、そので仕事をしていた人を把握して実態調査や検診をする必要があるのでないか。

答弁 
 窓口に相談があれば応じてゆきたい。

意見
 アスベスト問題は待ちでなく、一歩前にでていただきたい。総括で、震災アスベストも含め総括で市長に質疑する。

2、ボトルウォーターについて
 水道局では、平成18年8月からボトルトウォーターを販売している。先にも、質疑があったが、その位置づけが極めて不明確だ。水道水に親しんでもらうためのPRの手段・ツールとしての活用策だと言うことだが、それなら水道水を使ったらとの疑問がでるのは当然だ。
 むしろ、神戸ウォーターとは、布引の水であり、神戸市水道の発祥も布引貯水池である。
神戸を象徴するウォーターとして明確に位置づけたらどうか。ところが、現状のボトルトウォーターの販売は、神戸市内の関連施設を中心にわずか20箇所しかなく、なかなか市民の目に触れることはない。
 当局は、ボトルトウォーターを単なる水道事業の市民へのPRの手段ツールとしての活用に終わらせるのでなく、市民への目触れる機会を増やすのは当然として、販路を本格的に拡大するべきではないか。見解を。

答弁
 水道事業者であって水販売業者でないので、水道事業を市民に知ってもらうツールとして販売している。1年間で11万本売れている。今後は、販路を拡大するよう努力してみたい。

意見
 必死になって神戸市が販売している神戸ワインが41万本。神戸の布引の水は、あまり努力しないでも11万本だ。当局あげて販売すれば、大きな目玉商品になるのでないか。


総括質疑

1、敬老優待パスについて

 本会議や分科会で、敬老優待パスの制度見直しについて利用者の視点が忘れられていると質疑したところ、市長や当局は「制度の存続のため、民間バス事業者との合意を優先した」との答弁を繰り返された。無料か有料かということも重要な論点だが、高齢者の中では、フリーパス制度がなくなることへのこだわりが強い。何とかフリーパス制度を残すことに市長はこだわってほしかった。こういう高齢者の思いを市長はどう受け止めておられるか。見解を。
 また、先ほどの答弁で、民間バス事業者への負担は市の負担は12億円と言うことで、単純に利用者一人当たりの負担にすると、7000円だ。あとの19億円については、新交通や地下鉄など神戸市関係であり、ここについては自らの事業の責任においては、解決するべきでないのか。一人当たり7000円の負担についても、すべてとは言わないが新都市整備事業などの現金預金を活用する方法もある。そうすれば、少なくともフリーパス制度を存続させることは可能ではないのか。見解を。

(矢田市長)
 単純に割り算をすると7000円になると言うことだが、実際はもう少し多くなるのでないか。フリーパス制度のことは理解しているつもりだが、制度の存続を考えると財政スキームが成り立ちにくいのも事実だ。したがって、利用実態に応じた収益という事業者の要請もあり、一定のスキームを事業者と話し合いをしてきた経緯もあり、ご理解いただきたい。

2、震災アスベスト対策について
 震災で解体作業をしていた30代の男性が2月末、姫路基準監督署から労災認定を受け、心配された震災によるアスベスト被害が早くもでたことに多くの市民から不安の声があがっている。NPOひょうご労働安全センターが、3月9日、10日に実施した震災時による倒壊建物の解体作業に従事し、アスベストを吸った疑いのある人を対象にした電話相談によると、2日間で103件の相談が寄せられ、その4割が何らかの健康異常を訴えられ、13件が肺がんや中皮腫に罹病し、その内7人がすでに死亡との内容だった。
 危機管理でも質疑したが、市としては相談窓口を準備しており、相談があれば対応するとの待ちの答弁であった。しかし、今回が第1号とすればこれから5年10年後には、このような事例が多発することは容易に予想され、待ちの対応で問題があるのでないか。
 市長は、今回の姫路の労災認定や市民グループの相談内容など、震災アスベスト被害が
現実のものになったことにどのような思いをたれているのか。見解を。また、疫学調査を
踏まえた対応策をとり、解体作業に携わっていたなどリスクのある人を登録し、継続して
モニタリングするなど、受身でなく、積極的な対応を行う必要があると考えるがどうか。

(矢田市長)
 震災アスベストの相当な状況は熟知している。今後、地域的な特定も加味して考えてい
かねばならない。

(梶本助役)
 平成17年7月に庁内にアスベスト対策連絡調整会議を置き、この中で相談や検診、健康対策などの対応してきた。震災時は神戸でもアスベスト飛散防止のため指導や対策をとってきた。アスベストの相談件数は年々減っており、検診を受け、要精密に該当する場合は助言もしている。健康相談窓口と検診の案内は昨日、市ホームページトップヘ掲載した。
今後、「広報こうべ」5月号でも掲載する。                    

(あわはら・再質問)                               NPOが行った電話相談の中では、ほとんどの人が市の相談窓口を知らなかったそうだ。ホームページトップや広報こうべへの記載は評価する。市は震災時アスベストの調査をしたといったが、内閣府の報告では「解体工事が次々と進行していく中で実態調査を行ったことから、十分にアスベスト建築物の実態を把握するには至らなかったとの指摘もあった」ということも言われている。アスベストが処理されないまま解体され、今後アスベスト被害が増えていく可能性がある。市は待ちの姿勢ではなく、公費解体を行った業者は登録されているのだから当時の解体業者の追跡調査などを行って実際に作業した作業員などを把握して積極的な対応をすべきだ。

(梶本助役)
 公衆衛生の立場から言うと、自らおもむいて検診していただくのが基本。不安な方や身
に覚えのある方は相談して欲しい。

(あわはら・再質問)
 全国の政令指定都市が共同で、平成17年に国に対し「アスベスト健康被害問題に関する緊急要望」を行い、神戸市長が代表して、待ちでない行政が前に出て対応できるよう国に支援を求めた要望書を提出した経緯もある。積極的な対応をすべきだ。また、市長が答弁した地域的な特定とは具体的には何を想定しているのか。 

(矢田市長)            
 建物を撤去したゾーン、大きく言えば市全体だが、西地域は火災が多く、ビルなどの倒
壊が多かったのは、市街地中心部だ。そこらを特定して考えてみたい。

予算反対討論

私は新社会党神戸市会議員団を代表して先ほどの委員長報告に対し、
予算第1号議案 予算第4号議案 予算第12号議案 予算第13号議案 予算第16号議案 予算第17号議案 予算第20号議案から予算第24号議案 ならびに関連議案である第1号議案 第4号議案から第9号議案 第12号議案 第18号議案から第20号議案 第23号議案 第24号議案 第26議案から第29議案 第31号議案 第37号議案 第39号議案から第43号議案 第45号議案 第46号議案 に反対し、第38号議案の修正案および議員提出第20号議案に賛成する討論をいたします。

 2008年度予算は、税収の伸びがありながらも国の三位一体改革で、70億円の財源不足がでたなかでの予算案となっています。この財源不足を補うために昨年に引き続き今年もまた退職手当債35億円、昨年は70億円ですから2年間で105億円を超える赤字公債を発行するなど、後世に大きなつけを残した予算と言えます。

 平成20年度までに新公債比率を20%以下にするとの国との約束を果たすために、さまざまな歳出の削減が行われ、達成の目処がたちつつあるものの、空港島造成事業を抱えた新都市整備事業や新長田再開発事業などでは今だ多くの起債が残されており、今後土地の売却や保留床の売却が進まなければ、起債償還財源が枯渇し、一般会計に大きな影響を及ぼす可能性がますます高まっています。

 バブル崩壊後も、起債・土地処分・償還との発想を変えずに、神戸空港造成事業や市街地再開発事業を進めてきたころが、このような危うい状況を作り出してしまっています。過去の起債主義に対する明確な反省が必要です。

 このような財政上の問題点の指摘の上に立って以下、主要な反対の理由を述べます。

 その第一の反対理由は、諸物価の値上げで市民生活が圧迫される中、児童館での学童保育料の新たな徴収や保育料をはじめ諸施設料値上げなど、ゆりかごから火葬場までの値上げが行われるからです。

 アメリカのサブプライムローン危機でグローバルマネーの新たな投機先となった原油、小麦、食用油の国際相場が高騰し、日本の消費者物価を大きく押し上げる状況が昨年から続いています。
 
 今年1月25日に発表した総務省の統計でも、全国消費者物価指数は前年同月比0.8%上昇し、98年3月以来の高水準になっています。デフレ脱却につながる物価上昇でなく、悪い物価上昇といわれ、世界同時不況を目の前にした、物価上昇に多くの国々で危機感が高まっています。
 
 このような、物価上昇の中で、神戸市は市民生活を守るために物価安定市民会議などへの支援も含めた対策を今回の予算でも計上しています。
 ところが、その一方で、保育料・授業料の値上げ、児童館学童保育の有料化、諸施設利用料の10%値上げ、はては火葬料の20%値上げまでが提案されています。まさに、ゆりかごから墓場ならぬゆりかごから火葬場までの値上げ提案となっています。

 特に、児童館学童保育の有料化や保育料、授業料の値上げは、今でも生活苦であえぐ若年世帯の暮らしを直撃するものです。

 平成17年度で神戸市平均で、就学援助を受けている子供は24.6%で小学校に通っている子どもの4人に1人にもなっています。また、兵庫区では41.7%、長田区では45.6%にもなっています。学校によっては50%を超えている学校がかなりあり、ある学校では、父子家庭と母子家庭が三分の一を超えているところもあると聞きます。

 30台前半から40台にかけてのワーキングプアーの実態が学校でも如実にでてきています。広島市でも児童館学童の有料化が検討されたようですが、若年者の生活の実態と少子化対策との視点に立って、学童保育の無料化を継続する判断を行った言う事です。

 本来、地方自治体の本旨として住民の暮らしと福祉を守ることが地方自治体の最大の任務であり、物価高から市民生活守るため、このような時期こそ、公共料金などの値上げなどは凍結することが市長の政策として優先されなければならないのではないでしょうか。

 したがって、新社会党は、本予算での有料化案や値上げ案の凍結を本会議分科会で質疑させていただきましたが、当局は「受益と負担の公平」との答弁に終始したことは極めて残念です。
 
 しかも、「受益と負担の公平」と言いながら、空港やベイシャトルの駐車場の無料は延長され、ベイシャトルにいたっては将来見通しの計画も不十分なまま、今年もまた1億9500万円の支援金と船舶購入資金の4億円の貸付が提案されています。どこに、「受益と負担の公平」があるのでしょうか。
  
 第2点目の反対理由は、敬老優待乗車制度の見直しが前提の予算編成が行われていることです。

 市長は敬老優待乗車制度の見直しで、「乗るだび」バスについては100円負担、地下鉄新交通は小児料金とし、低所得者への配慮として、年収120万円以下でかつ非課税世帯についてはバスに換算して150回分まで無料にするとの提案をしました。

 この方式は、高齢者の社会参加を抑制するばかりか、地域経済にも悪影響を与え、介護や国保の支出を増やし、住んでいる場所での負担格差、また、わずかの収入の違いで大きな負担と無料が混在し、高齢者間に大変な差別と不審を持ち込み、利用者の側の視点を忘れた、この間制度見直しをした政令都市の中では、最悪の選択です。

 市長は、検討懇話会の提案を受け、有料化を前提に「敬老優待乗車制度を将来にわたって継続するため」見直すと表明しました。

 敬老優待乗車制度の継続とは、高齢者の社会参加を促進するとの本来の趣旨から、その中身は「いつでも、何度でも、バスだけでなく地下鉄や新交通にも乗れるフリーパス制度」です。

 多くの、高齢者は、無料か有料かとの思いだけでなく、「乗るたび」との市長提案で、フリーパス制度がなくなることへのショックが極めて大きいと言わねばなりません。何とかフリーパス制度を残すことに市長はこだわってほしかったのです。

 したがって、新社会党議員団は、「乗るたび提案の」懇話会での提言が出て以来、一貫して、「フリーパス制度が高齢者の社会参加を促進する制度で、これは継続してほしい」と主張し続けてきました。
 
 利用者の立場にたつならば、一番高齢者が社会参加しやすい制度はどの方式かをまず考えるべきです。その上に、立って、その制度を継続させるためにはどういう財源措置を講じるべきかを議論すべきだったと思うのです。

 そもそも、懇話会の議論が「負担ありきだったから」ボタンのかけ違いが起こり、利用者の利便性はどこかに飛んでしまい、果ては「寝た子を起こして」民間バス事業者との負担割合の交渉を優先し、政令都市での最低最悪の制度提案になってしまったのではないでしょうか。

 また、総括質疑ではフリーパス制度の存続の可能性を追求してほしいと言うことで市長に「民間バス事業者への負担は12億円。単純に利用者一人当たりの負担にすると、7000円。あとの19億円については、新交通や地下鉄など神戸市関係であり、ここについては自らの事業の責任においては、解決するべきで、一人当たり7000円の負担についても、新都市整備事業などの現金預金を活用する方法もある。」との提案もさせていただきましたが、「すでに民間バス事業者との約束もあり、財政スキームは決まっている」と言うことで退けられてしまつたことは、極めて残念です。

 この4月から後期高齢者医療保険制度が始まりますが、高齢者への負担はますます厳しくなり、公共料金の値上げの時期とも重なることからも、この時期に敬老優待乗車制度の見直しを行うべきではありません。 
 神戸市の全国に誇るべき敬老優待乗車制度の現行制度での存続を求め、議員提出第20号議案 敬老優待乗車証の交付の条例の件に賛成するものです。

 第3点目の反対理由は厳しい財政状況でありながら、アジュール舞子事業やベイシャトルに多額の市税が投入されることです。

 アジュール舞子事業は当初195億円(現在は203億円)の起債事業で、造成した土地の処分ですべて償還し、市民には負担をかけないと言うものでした。ところが、土地売却が進まず、平成9年から償還財源として一般財源が投入され、平成19年度末で81億円もの一般財源がすでに投入されています。

 そして、分科会での質疑で、現在賃貸されている土地が最終的に売却されたとしても26億円が回収されるだけです。
 また、平成18年度から、アジュール舞子の緑地部分を国費を導入して、一般会計が公園用地として買い戻していますが、これが終われば事業は一様の収束を向かえることになります。それでも、最終的に60億円の一般財源負担が残ることになります。

 しかし、その買戻しの公園整備費は総額で76億円となり、その中身は、国費は1/3で2/3は市の一般財源です。したがって、50億円の一般財源が投入されていることになります。起債償還の一般財源と合計すると110億円の市税が使われたことになります。

 すべてを土地売却で賄うとした事業が、結果203億円のうちその半額を超える110億円の市税投入になってしまったことは問題です。それも、土地売却ができてのことで、26億円が入らなければ、136億円の市税投入が行われたことになります。

 市民に負担をかけないといった事業の失敗を市税投入で補うことは認められません。

 また、海上アクセス(ベイ・シャトル)は、昨年に引き続き、赤字を補うために市税1億9500百万円の投入が提案され、更に船舶購入費の貸付として4億円が提案されています。
 そもそも、海上アクセスはすでに164億円の累積赤字を計上しています。休止したものを、国土交通省の肝いりで、一昨年強引に再開したものです。46万人を見込んだ需要を大きく割り込み、120人の定員で22人しか乗っていません。

 そもそも、需要予測の調査もせず、休止当時の乗客数をもとに試算をしたと言うのですから話になりません。委員会でもみなと総局からの支援金がいつまで続くのか質疑しましたが、その見通しすら明らかにされませんでした。支援金が毎年投入される可能性は否定できず認められません。

 第4点目の反対理由は神戸空港の当初計画が大きく破綻していることです。
 神戸空港は開港しましたが依然として、「必要性」「財政計画」「需要予測」「安全性」「海岸環境」「空域調整」「市民合意」など未解明・未解決の課題が残ったままとなっています。

 今年度は2年目となり利用者が299万人と若干増えましたが、319万人の重要予測からはまだ大きく下回っています。

 特に、この4月からスカイマークの羽田便が2往復、羽田ー旭川便に振り変わると言うことで、更に利用者の落ち込みが予想されます。
 今回のスカイマーク問題は単に季節的な問題でなく、新幹線との競合による運賃ダンピング競争が、スカイマークの羽田便の収益性を悪化させ、より収益性の良い羽田ー旭川便にシフトしたことが原因といわれています。

 当初から指摘されていたドル箱路線である羽田便が、神戸ー東京の距離間からどうしても新幹線との競合状態になることが、現実の問題となってきたと言うことです。広島以西であれば飛行機有利と言われてきた問題が現出してきたと言うことではないでしょうか。

 特にスカイマークはツアー客でなく、ビジネス客を対象にしているだけに、この問題は神戸空港が持つ根本的な問題点を提起しているように思うのです。

 まさに、需要予測では大阪府北部から神戸空港への利用が50%を超えるとなっており、実際の利用者実態調査では10%程度の利用にとどまっていることが、このことを証明しています。重要予測手法そのものにも問題があると言わざるを得ません。

 また、神戸空港の造成には1982億円もの借金があり、その返済が2009年度に迫っており、造成した土地が売れなければ大変な状況になります。この1年間は造成地での民間土地分譲が若干進みましたが、返済の目処には遠く及びません。

 空港事業にかかるポートアイランド沖事業での起債1982億円の償還が2009年から始まれば、年間の償還額が極めて多額になり、2009年から2015年の7年間に、空港島とポーアイ2期の借り換え分をあわせただけで、2600億円もの起債の償還をしなければならない計算になります。
 
 神戸市は、従来から起債の償還は新都市整備事業全体の土地処分や借り換えなどで対応してゆくと明らかにしてきましたが、極めて厳しいと言わねばなりません。

  市民は今の神戸空港の需要の見込み違いや進まぬ土地処分を冷ややかな目でみています。事業が成功しても失敗しても住民投票さえ実施していれば、責任の所在が明らかになり、このような事態になっても市民が真剣に英知を結集することができたと思うのです。 

 更に、子どもに犠牲を押し付ける強引な保育所の民間移管や医療産業都市計画を優先し患者が置き去りにされる中央市民病院の移転や独立法人化などにも反対するものです。

 最後に、今回の予算市議会に提案されている須磨海岸条例案については、条例案提出までの間の地元自治会や環境保護団体をはじめ市民参加機会が不十分であり、市民参加を十分に保障し、そこでだされた意見を条例に反映させるため、条例の施行期日を4月から一定期間延長することを求めるものです。 
 その立場にたって、第38号議案 須磨海岸を守り育てる条例の件に対する修正案に賛成するものです。

 以上新社会党神戸市会議員団を代表しての討論といたします。