| 空港等特別委員会(11.13) 田中委員の発言に対する意見 粟原 1972年、たしかに全会派一致ではなかったが、宮崎市長に対して神戸沖案に反対決議をあげた。公害問題が中心の時で、田中委員長の所属していた会派(旧社会党)も反対でした。その後82年、一転して神戸沖に新空港計画推進の方向になっていったわけで、理由として「情勢の変化」が挙げられ、90年には全会派一致の賛成決議となったわけです。ところが今度、景気の見通しが悪く神戸市の財政も悪化している、大地震があった等を理由に「90年の決議に執着することなく、変えることは可能である」と、これは神戸市会の歴史が証明していることで、1つの議決にこだわる必要はないということだと思います。 構想段階 粟原 昨日の市長答弁の「構想段階とは昭和21年から」にはびっくりしました。港湾整備局として「着手済み」とはどの時点を指すのか。「構想段階」とはいつからいつまでか。 山本港湾整備局長 着手済みとは、実施設計調査費をいただいて、それを執行した時と考えられます。構想段階につきましては、神戸空港は着手済みという位置づけもなされていることから、現段階においては構想段階ではない、ということです。 粟原 着手済み段階について、局長の見解は確認できましたが、市長発言と整合性がないので質してほしいと思います。構想段階とは、いつからいつまでなんですか。住民投票はできないという理由のいちばん大事な部分になっているので、きちんと答えてほしい。 山本港湾整備局長 先ほどの答弁のとおりです。事業者として、神戸空港計画を提示し、そのときどきのことについて、すべて議会の議決を得ながら1つ1つ事業を進めている現在、飛行場設置許可を得て実施設計調査費を頂き、執行している状況にある現時点に立ってみた時に、構想段階ではない、と申し上げているわけでございます。 粟原 局長答弁は非常に不誠実だといわざるを得ないと思うんです。いつからいつまでという私の問いに答えていただかないと、実はこれが住民投票をできないという理由になっているのだから、ちゃんと答えていただかないと、「市長意見」と矛盾することになります。回答していただくまで、私は質問を続けます。 山本港湾整備局長 先ほどからいうように、意見書を出す時点に立った時に、構想段階ではない、ということでございます。 粟原 市長が「市長意見」の中で「構想段階ならともかく」という文章があるから、いつからいつまでと、ひょっとしたら、現在だって構想段階かも知れないから、さっきからずっと尋ねているんです。「今は構想段階ではない」ということだけが述べられるのでは、絶対に納得できません。委員会のほうから局長に対して、ちゃんと答えるようにいっていただきたい。 平野委員長 市長答弁の枠以上のことはむつかしいかと思いますので、まだ残る日が担保されていますから、そこでその話をされたらどうですか。 粟原 市長は、昭和21年から構想段階だといっているんです。局長の答弁は「今は構想段階ではない」ということで、いつからいつまで、も明らかにされていない。だからこれだけ聞いているのだから、ちゃんと答えていただきたいと思います。 平野委員長 だから......市長の答弁を求めるということではどうですか。 南原富広 粟原委員の質問は、きわめて明確だと思うんです。質問の趣旨が不明確ならば、答弁もしにくい、ということがあるかと思うんです。だけども、きわめて趣旨は明確ですから、局長はそのことに端的に答える必要があると思うんです。そのことに答えられてないから、粟原委員がいうのは当然のことです。だから委員長のほうから、的確に答えなさいということは当然のことやないかと思うんですけど。 平野委員長 この問題1点だけを残して、皆さんのトイレのこともあるだろうし、限界もあるだろうから、一時休憩を...... 山本港湾整備局長 委員長...... 平野委員長 いきますか?そしたら山本局長。 山本港湾整備局長 神戸空港については長年にわたって、市会の中で議論していただき、1つ1つ事務を進めてきているわけでございます。この意見書を出す現時点に立ってみた時に、構想段階ではないと申し上げているもので、これ以上の答えはできかねます。 平野委員長 ほんなら、いったん休憩して...... [25分の休憩ののち、山本港湾整備局長の再答弁となる] 山本港湾整備局長 昭和57年に構想をだしました。その後、議会で議論がなされ、担当する部局としての作業をしてきましたが、平成2年3月、神戸空港の第六次空港整備5か年計画への組み入れに関する意見書が全会派一致で議決され、5月には神戸空港基本計画を策定いたしております。これをもって議会と行政当局が一体となって運輸省交渉をした結果、平成5年8月、神戸空港は5か年計画の中で、新規事業に格上げしていただきました。この時点が構想段階の終わりと理解できるのではないかと、私は考えます。 粟原 平成5年8月が構想段階の終わりであれば、はじまりはどの時点ですか。 山本港湾整備局長 昭和57年に構想を出ました。それ以前には、関西国際空港を神戸にとか、淡路、播磨沖という案もありました。その他試案もありましたが、いまいわれている神戸空港の構想としては、昭和57年に出したものではないかと考えております。 粟原 本会議での市長答弁の内容とは明らかに違いがあるので、17日に市長に対して質疑をしたいと思いますので、委員長から申し入れをしていただきたい。 平野委員長 了解しました。 計画の中止 粟原 いまからでも中止することは可能だと思ってるんですが、中止した場合、今年までの経費はどれくらいですか。 山本港湾局長 中止した時という仮定の問題に対しては、お答えしかねます。 粟原 調査費がついて、途中で止めた事業があるんではないですか。梶本さん(梶本市民局長)は現在は局が違いますが、過去に理工系大学構想があった時、調査費がついたあとに事業途中で中止した、その調査担当の責任者であったと思います。いま住民投票がやれるのかどうか問われている時なので、この際お尋ねしたいと思います。 梶本市民局長 理工系大学については過去に、調査費を計上して調査した結果、計画を取り止めております。 情報公開 粟原 計画の熱度に応じて情報公開してきたといわれました。これでは完成するまで、市民には全資料が公開されていないことになる、市民がいちばん不満に思っている要因の一つが、これなんです。私たちも、埋立許可申請時までは情報公開できないといわれ、約2年近く待たされたわけです。交通アクセス(ポートライナー延長計画 10月15日)、総事業費(財政計画 10月2日)についても同様でした。このような情報公開の考え方についての見解をお聞かせ下さい。 平野空港整備本部長 昨日の本会議での山下助役の答弁にもあるように、空港のような非常に大きな事業では、最初から計画のディテールに至るまで決まっていることはありえない。その時点で明らかでないものについても、いつごろまでには明らかにする、ということで情報提供をやってきたつもりでございます。 総事業費 粟原 先日発表された空港島建設費用3140億円だけでなく、空港島建設にともなう航路変更にかかる費用、浚渫に関する費用も明らかにした上で、ポートライナー延伸の1200億円とともに、総事業費の中に入れていただきたいと思います。水関係の整備事業は、環境庁との約束事項の中で、当初埋め立てに反対していた環境庁が、埋立に反対しない条件として、大阪湾の水浄化のための予算を出して、6基ある下水道は全部第三次処理までするということを条件にして、環境庁との合意を取り付けた経緯から、これも総事業費に入れるべきで、その総事業費がいくらになるのか、明らかにしていただきたい。 山本港湾整備局長 これまで答弁しているとおり、第二航路については港湾整備事業、新交通については神戸市全体の必要な事業、環境対策については、緩傾斜護岸等一部については3140億円の中に入っておりますが、水質管理計画としての考え方なので、空港の全体事業費には挙げておりません。 市民負担 粟原 空港ターミナル用地は当初の計画では賃貸しでしたが、いつのまにか購入になった。土地購入費が413億円、ターミナルビルの建設費が広島空港の例では120億円、足すと533億円になる。これに実際上この会社を運営するための費用を入れると、多額な初期投資が必要な、大変な会社になるわけです。民間導入がいわれ、羽田空港が例にあげられたが、これから飛行機が飛んでくるかどうかも分からない神戸空港、しかも平成13年といえば開港前、果たして民間が来るだろうか。神戸市が責任をとらざるを得なくなるのではないか。市民負担はないといわれますが、市民負担がそこに、集中的に表れているじゃないですか。公共ヘリポートは現在のポーアイ基地からの移動になりますが、その土地購入費314億円も、一般会計からかなり負担をしなければならないのではないですか?ポートライナー駅舎の購入費も200億円を超える。ポートライナーの会社も延伸するのに1200億円かかる。この会社にもかなりの増資しなければならない。これも一般会計から出るから市民負担になる。当局はこれまで、一般会計から出る分を「市民負担」といっているわけだから、これを全部足し算したのが市民負担と考えないといけないんじゃないですか?この総額が明らかにならないと、この空港に、いったい市民の税金がどれだけ使われるのか、明らかにならないということなんです。 平野空港整備本部長 ターミナル会社の初期投資がすべて資本金でまかなわれるわけではない。たいていの場合、企業というものは、資本金が小さいのがほとんどで、金融機関等からの融資を受けてやっていくわけで、市の出資額が初期投資額と一緒かという意味であれば、それは違いますよ。12.8ヘクタールのヘリポート用地については、現在ポートアイランドの南口に神戸市が経営しているヘリポートをここに移すということで、この用地の中で神戸市が取得する部分と、民間ヘリコプター使用事業者に分譲する部分はまだ決まってない。ただ滑走路とエプロン部分の5ヘクタールは民間分譲できないと考えております。 粟原 すべてが初期投資で行われるとは、最初から思っていない。実際にそこに市民負担がどうに発生するか、これを明らかにしてもらわないと議論のしようがないという思いで尋ねているんですから、あんなにエラソウにいわれる必要はないですよ。公共ヘリポートについても同様で、5ヘクタールは神戸市だ、といわれたが、そこにも当然一般会計からの負担が出てくるのかどうか。ポートライナーの駅舎については、局が違うのは分かった上での質問なので、これは当然新交通との関係が出てくるわけでして、ちゃんと答えていただきたい。 平野空港整備本部長 現状のヘリポートは港湾会計を利用しておりまして、空港島移転後の会計形態は分かりませんが、一般会計の負担はないと考えます。また、ご存じのようにポートライナーは、インフラ部分については事業主体の負担になりますが、駅舎等は経営主体の負担となる。インフラ外については、従来の新交通のやり方では国庫負担と同程度の地方負担だが、国庫補助額がまだ決まっていないので、地方負担額も明らかでない。 粟原 「ないと思う」「多分」では全然話にならない。ポートライナーについても神戸市の出資の問題は出てきます。質問しても、答えはないかも知れませんが、これも非常に大きな問題で、こういうことが1つ1つ明らかにされなければ議論の余地がないから、何度も質問していますが、残念ながら答えがない。 土砂源 粟原 大半を複合産業団地から取り、あとは市内の建設残土で補う、整備にあたっては一定の品質の海砂が必要といわれております。実際に産業団地からの土砂量だけで可能なのか、他の場所は考えているのか。以前から「一定の品質の砂」についてはどこから持ってくるのか、質問しているんですが、当局の答えは「業者の責任で処理するから当局が明らかにする必要はない」。しかし瀬戸内海ではすでに広島県が海砂の採取は止めており、玄界灘では砂の盗掘騒ぎも起きている。神戸だけでなく、全国にとってもきわめて大きな環境問題になっています。関空の二期工事との関連もある。いったいどこから取ってくるのか、明らかにしていただきたい。公共の事業なんですから責任があるはずです。 山本港湾整備局長 空特委の中でも若干混同があったのではないか気掛かりをしておりますが、構造物の材料としての土砂と埋立の土砂源である購入土とは区別して考えていただきたい。構造物用の土砂は材料として、それぞれの業者が手当てをすることですし、購入土についてはそれぞれの販売者から購入して利用するということです。 粟原 一部購入土はどれくらい必要で、業者はどこから調達してくるのか。私たちが心配しているのは、瀬戸内海でこれ以上砂を採取したらいかんとか、玄界灘で盗掘があるとか、問題が多く発生しているんです。それにつながることになってはいけないので、再三再四聞かせていただいています。 山本港湾整備局長 購入土の量は800万立米を想定しております。採取先については各施工者が手当てをするわけですが、一般的な表現としては瀬戸内海一帯ということで、我々も内々で調査し確認はしておりますが、とくに限定はしているわけではありません。 粟原 今日はじめて採取先が瀬戸内海一帯だと聞かせていただきました。一部確認しているのはどこか、明らかにしていただきたい。 山本港湾整備局長 施工の段階でそれぞれが手当てするものですので、瀬戸内海一帯という以上の具体的な答えは控えたい。 三空港の需要調査 粟原 三つの空港ができあがると、2010年の大阪湾上は、1日9百から1千機の飛行機が飛び交う大変な過密状態になります。ところが1日に満遍なく飛ぶのではなく、国内旅客だと一定の時間に集中し、いちばん便利な時間帯は、関空と大阪におさえられ、便利でない時間帯に神戸に入らざるを得なくなるのではないか。そういう神戸に、航空会社が乗り入れてくれるだろうか。これに関連して、朝日新聞全国版に三好俊夫関西経営者協会長は「三空港の担当者が話し合いさえ行っていない。こんな状態で、投資効果の疑わしい神戸空港に突っ走る神戸市は何を考えているのか」との発言がありました。三空港共存がいわれるが、三空港の話し合いはあるんでしょうか。 山本港湾整備局長 これまでの答弁のとおり、三空港が役割分担して、補完しながら地域の航空需要に対応していく、ということです。 平野空港整備本部長 運輸省と相談した結果、1日60便の運行が可能であるということで、設置許可をいただいたと考えております。 粟原 飛べるかどうかを聞いたのではなく、ラッシュ時という、航空会社にとって最も採算のとれる時間帯は、三空港共通なんじゃないか、そうするとラッシュ時に外される航路も出てくるんじゃないか、その可能性は後発の神戸に高いのではないか。これは指摘されていることなんです。安全性だけでなく、航空会社が神戸空港に本当に来るのかという問題として尋ねているんです。時間帯によっては空域が満杯で、新しい航路はこれ以上入れないという事態が起きてくるんじゃないですか?そうすると神戸はワリを喰うのではないか。三空港で話し合いはあったんですか? 山本港湾整備局長 何を指して「話し合い」と言っているのか分かりませんが、三空港のありようについては運輸省が中心になって調整しておるわけで、役割分担と補完の確認をしている。とくに三空港の話し合いという形はとっていません。 平野空港整備本部長 運行時間帯としては朝7時から夜10時までを計画しております。ラッシュ時としては7時から2時までを考えております。 粟原 ラッシュ時というのは営業に大きく影響するから、皆がその時間に飛ばそうとするわけですよ。その時間帯に神戸空港から飛ばす余地は厳しいのではないですか。実際に神戸空港に飛行機が来るかどうか、非常に大事なメルクマールですから、それがなければ、収支差で45億円の自民負担は解消されるという根拠がすべて崩されることになりますよ。航空会社が入ってこなければ、民間に売れるという航空関連用地の話も崩れてきます。 山野空港計画課主幹 空域上の管制について補足させていただきます。従来より運輸省のご助言があり、平成5年8月から、淡路の各市町の手をわずらわせ、空域調整をやってまいりました。平成6年12月に基本的に了解を得たわけで、空域調整については「神戸空港計画の概要」というパンフレットに載っているとおりでございます。関空の経路を一部南に下げるほか、効率的な一元管制のもとに安全に運行できるということで運輸省の承認を得ております。広域一元管制というのは2つの側面があって、ニューヨーク等のように1つの空港で、5本も6本もの滑走路で同時に離発着しているのと同様、離れた2つの空港があたかも1つの空港の複数の滑走路のように運用していくということなので、非常に効率的といえます。最新のシステムを使って飛行機間隔を設定してやる、パイロットによってはさらにビジュアルアプローチということがあって、羽田や大阪でご覧になっていると思いますが、夜間は点々と飛行機が連なって降りてくる、このように飛行機間隔を非常に短くできるということでございます。このような最新の機器を使って運用し、なおかつそれぞれの空港の特定の範囲については、PCA=ポジティブ・コントロール・エリアといって、それぞれの空域を確保して運営しておりますので、ラッシュ時においても神戸空港の必要な便数の時間処理は可能であると考えております。 活断層 粟原 この空港は防災拠点にするといわれていますが、当局もご承知のように、下に2本の活断層が通っている。当局の報告は「表面までは及んでいないので技術的には可能」といっています。しかし1996年、東大地震研の横倉先生がきわめて大々的な活断層の調査をされ、「かなり浅いところまで撓曲が見られる」「したがって大阪湾断層が活動すれば、その断層のうえにずれが発生する可能性が非常に大きい」と報告されています。当局の報告は、クリープ化しやすい成熟した断層だから、地震を起こす可能性はほとんどない、という。しかし、クリープ化しやすい断層というのは、アメリカのカリフォルニアにあるらしいんですが、日本では他にどこにあるのか、ほとんど特定されていない。「クリープ化しやすい断層」という言葉自体、日本の中ではふさわしくないという指摘さえあるんです。2つの報告書の食い違いについて聞きたい。 中野港湾整備局参事 震災後、大阪湾内で音波探知による神戸空港近辺の海底調査を行った結果、活動度は1千年で1メートル以下のずれ、B級と確認しております。クリープ化というのは、地震のエネルギーが放出されていくということですが、これをもって空港島が大丈夫との結論は出しておりません。土質、地盤等の調査を踏まえて経験則と数値シミュレーションによる予測、重力加速度の算定を行い、先の大地震の規模も想定し、空港島の中で耐震設計をしていくという考えをとっております。報告にあたっては専門の学者、学識経験者の方々に参加していただいて、このような結論を導き出しております。 粟原 活動度がB級であることは承知しています。音波調査では縦のずれは把握できるが、横のずれは測れない。野島断層は横のずれがかなりでました。活動度はB級でも横ずれがでた場合の危険性が指摘されているんです。この点について勘案されていますか。地表近くまで撓曲が及んでいる図面があることをご存じかどうか。神戸空港は防災拠点だといわれるが、根本的な安全性が問われているんですから、お答えをお願いします。 中野港湾整備局参事 海上保安庁が1995年から大都市に近い海底活断層調査をしておりますが、今年6月の報告書で、大阪湾活断層はB級と発表しております。 粟原 B級であることを否定しているのではなくて、B級だから安全とは限らないということです。音波調査では横ずれが測れないが、野島断層では大きな横ずれが出たということなんです。横ずれの可能性を、十分に検討しなければならなかったのではないですか。 山野空港計画課主幹 非常に深いところに断層があるということで、石油資源開発に使う最新のシステムを用いて音波調査をしました。これは指摘されたように水平方向のずれは確認できません。鉛直方向の上でB級であると判断したわけで、これは海上保安庁においても同様だと考えます。地震発生のメカニズム(詳細省略)からもB級と判断したもので、必ずしも水平方向のずれの有無は、我々の地震対策の根幹に関わるとは考えておりません。 船の航路の安全確保 粟原 第二航路の付け替えはどの時点で行うのか、また予算も、私たちは見ておりません。国に対する要望も未だ見ておりません。水先案内人や海上保安庁等の海事関係者から、空港建設に伴う航路の安全についての指摘もあったと聞いております。 山野空港計画課主幹 平成2年の基本計画以来、神戸空港の位置及び運用に伴って海上交通や港湾機能にどのような影響を与えるか、延べ30数回、8年にわたって海事関係者、港湾関係者と一緒に調整し、検討してまいりました。その結果平成8年11月、神戸港長から神戸港の港湾計画に組み入れることの同意を頂いて、平成9年3月、港湾審議会で港湾計画の中に空港島が組み入れられたわけでございます。第二航路については従来からポートアイランド西側水域の港湾機能との関係で、若干問題があり、港湾機能の維持のため第一航路は移行するということで、平成7年2月の港湾計画ですでに決定しております。第二航路の付け替えと空港とは直接関連しませんが、工事中の問題については本年8月、港湾・海事関係者を交えて空港島工事中の航行安全対策調査委員会を設置して、学識経験者、港湾・海事関係者、5管本部、海上保安部を中心とした関係行政機関と検討してきました。現在も継続中ですが、ドーン線のルート、海泊禁止区域の設定の仕方、投浮標の設定の仕方、第二航路に入る大型船舶に対してパイロット等の警戒線をどう配備していくか、非常に細々とした問題を技術的な観点で詰めているところでございます。とくに支障があるということではなくて、あくまでも工事中の安全対策の観点から進めております。 需要予測 粟原 航空需要が経済成長率と関係がないのなら最初から、2000年まで3パーセント、以後は2.5パーセントなどの経済成長率を前提に置く必要はないわけで、これが大きく違っているということは、ある程度需要予測にも影響が出ざるを得ないのではないか。本年度の実質経済成長率の見通しについて、政府は当初プラス1.7パーセントといっていたのが、今回の見通しでマイナス1.8パーセントという、実に3.5パーセントも変わったわけです。日銀の短観も、金融安定にはこれから最低10年はかかるだろうといっています。大幅な前提の変更にもかかわらず、需要見通しを触る必要がないというのは、誰が考えても無理なんじゃないか。いままでは伸びていたかも知れないが、経済の影響が出るのはいまからではないんですか? 平野空港整備本部長 経済成長率は単年度では上下することは珍しくないが、2010年という時点で予測をしているので、現段階で見直すつもりはない。 粟原 2000年で3パーセントの経済成長率を見込んでいるとすると、現在のマイナス1.8パーセントから、なんと4.8パーセントものずれがすでに出てきている。それでも需要見通しを触る必要がないのか。根本的な見直しをしないといけないのではないかと思うんですが。 平野空港整備本部長 今年6月、首相の諮問機関である経済審議会が発表した長期見通しによれば、98年度から2003年度までの経済成長率は、年度平均2.5パーセントといわれております。前提として規制緩和が進むという条件がついておりますが、現在に比べると高めになっております。長期の見通しというのは予測主体によって差があるのは事実でして、私どもは2010年を目指していると申し上げているので、現段階で予測を変えるつもりはありません。 粟原 当初の計画から5パーセント近くも経済成長率の見方が変わってきているのに、日銀短観からいっても、冷静に需要予測を見直す以外ないと思います。 平野空港整備本部長 短期的に見れば経済成長率には上下のあることを承知していりますが、長期の見通しとしては見直す必要はないと考えております。 需要予測の算出方法 粟原 関西全体の航空需要を出して、新幹線の条件を入れて、関空と伊丹の需要を分けて、神戸空港は年間420万人という計算をしておられる。しかし常識的に考えて、神戸空港を利用するのはどの範囲になるのかな。京都、和歌山、奈良あたりの人が、わざわざ神戸を利用するんでしょうか。範囲は自ずと決まってくるのではないでしょうか。 中野港湾整備局参事 関西全体を対象にはしておりません。基本的には各地域をブロックに分けて、例えば神戸の中央区から北海道の札幌に行く場合というようにブロックごとの組み合わせの流動量を出していきます。JR、関空、伊丹、神戸と分けてみて、そこへのアクセスも考えて計算してみて、何を選ぶかを出した。現実的には京都の人は神戸には来ないだろうと思います。 水理模型実験 粟原 今回の環境アセスメントで実験を依頼した京都大学防災研究所では、94年にも実験をしていて、その時は、西宮沖で海流の速度が極端に落ちたという報告をされています。ところが今回の環境アセスメントでは、この場所での測定はしていないと聞きました。また今回出されたのは中間報告で、ここには実験方法と結論だけが書かれていて、経過については触れていない。最終報告は今年度の3月に出されるということですが、まだまだ不確定な要素があるのではないかと思うんですが。 山野空港計画主幹 大阪湾は非常に複雑な地形なので数値シミュレーションでしか測れない。ただ、目で見やすく、住民理解が得られやすいことから水理模型実験を実施しました。数値シミュレーションは一定の条件を設定すれば何百回やっても同じ結果になりますが、水理模型は水を扱うことでは自然現象なので限界があり、その都度流れは変わります。そうした限界を踏まえて、少なくとも空港島に与える影響については、周辺に限られるという影響の範囲の程度として、数値シミュレーションと水理模型実験結果は、比較的よく合っていると申し上げているのであって、ベクトルの細かいところまで合っていると申し上げたことはございません。 10月30日の対応 粟原 昨日の本会議で梶本市民局長は、トラブルはなかったと答弁されましたが、新聞にも現場の写真が出ている。トラブルがなかったというのは心外でして、もう一度、お答えいただきたい。 梶本市民局長 昨日の答弁は、ご指摘の「職員が足蹴にした」ということに対して「そのような事実はなかった」と申し上げたまでで、「混乱はなかった」とは申し上げておりません。 粟原 議事録を調査していただいて結構です。「足を出したりして台車を止めた」とはいいましたが、「足蹴にした」とは一切いっておりません。 トップへ |