| 震災は今も続いている 震災6周年にあたってのアピール あの阪神・淡路大震災から6周年を迎えました。仮設住宅は約1年前に解消し、住まいや店舗が再建され、一見順調に復興しているように見えてもその内情は「復興」とは程遠い現実が続いています。 災害復興住宅での「孤独死」は、入居が始まって以来、神戸市では79人に達しています。これは復興住宅以外の市営住宅と比べると実数で2倍となっており、孤立する被災者の姿が明らかになっています。また、県内の災害復興住宅では、65歳以上の入居者が3人に1人と、県全体の高齢化率(16.4%)の倍以上となっています。とりわけ芦屋市では高齢化率が40.3%と、高齢者の孤立化が進みコミュニティの喪失が問題になっています。そして、住み慣れた被災地を離れて、いまだに元の街に戻れない広域避難者は数万人とも言われ、その詳しい実態さえ明らかになっていません。 さらに、震災による倒産や失業に、出口の見えない不況が追い打ちをかけています。人口が街にもどらないため売上げが伸びない商工業の不振も続いています。いまだに生活やくらしの再建は進んでいません。歳月を経て被災地では新たな不安が生まれ、格差が開きつつあります。 ところが行政は『震災は終わった』との認識に立っています。神戸市は60億円もの金をつぎ込み1月17日から半年間、感謝の復興イベントと称した「神戸21世紀復興記念事業」を計画し、「復興」完了を内外にアピールしようとしています。いまだ立ち上がれない被災地の現実を隠したままの復興イベントは、大震災の教訓と被災の現実を、神戸から発信し続ける義務を放棄するばかりでなく、被災者を愚弄し切り捨てるものです。 一方、有珠山、三宅島の噴火や鳥取県西部地震など大災害が相次いでいます。阪神大震災の被災地の声を背景に、98年につくられた「被災者生活再建支援法」ですが、支給対象や金額、使途に大きな制限があり、相次ぐ自然災害で国の災害対策の不十分さもますます明らかになっています。ところが鳥取県西部地震では、県は住宅建てかえ世帯へ一律300万円の支給を柱とする住宅再建支援策をうちだし、住宅再建に公費が投入されました。今こそ、国はすべての被災者の生活基盤回復のための法律を早急につくるべきです。 また、震災復興はなによりも市民の生命や財産、住宅や仕事などの生活再建が優先して行われるべきでしたが、神戸市は、紳戸空港建設や医療産業都市構想に象徴される開発優先の姿勢を貫き続けています。これに対し、昨年には神戸市長リコール運動がとりくまれました。リコールは成立しなかったものの、市政の転換を求める市民の思いはいまだに根強く存在していることを示しました。今秋には神戸市長選挙が行われます。 新社会党は住民投票条例制定やリコール運動などで示された住民自治の灯を消すことなく、市民が主人公の街をつくり、市政の転換をもとめる市民とともに神戸市長選挙を闘い抜きます。 新社会党は、今後も市民や被災者の立場に立った震災検証を市民とともに進め、人間のくらしや生活が最優先される「復興」をめざします。また、国の責任を明確にした被災者の公的支援強化を求める法案の実現に向け奮闘します。そのためにも夏の参議院選挙では、憲法を生かし、人が人として扱われる政治の実現のため勝利に向け全力を尽くす決意です。 2001年1月17日 新社会党兵庫県本部 |