☆畸人郷編集人の極私的日記 (2002年7月)☆
7月31日(水)
今日は少しましとは言え、暑い。
用事があったので、帰宅途中に神戸駅に立ち寄る。国鉄時代には寂れていて、こ
れが神戸の代表駅なのかと思うくらい人がいなかった。ところが、今はどうだ。ハ
ーバーランドが出来たことも関係しているのだろうが、人、人、人である。
用事は簡単にすませたので、市営地下鉄の大倉山駅まで歩くことにする。駅構内
で古書店が出店を出していたので覗く。ミステリアス・プレス文庫を一冊購入。完
全収集まであと一息である。このシリーズも突然打ち切られてしまった。背表紙が
すぐ焼けてしまうのが難点だが、気に入ったシリーズだったので残念に思う。
帰宅後、ビールを飲んでダウンする。
7月30日(火)
連続しての暑さに身体はバテバテである。何とか最寄り駅にたどり着いたが、家
まで帰る元気がないので駅前の書店で涼む。
めぼしい新刊はないようなので、雑誌の棚を見ることにする。おもちゃの専門誌
「Quanto」が特撮の特集をしているので立ち読みしてみると、これが面白い。
当然、キャラクターグッズの情報もあり、真剣に読んでしまう。先日、第1弾を
すべて集めたコナミの「サンダーバード」の第2弾は8月28日発売とある。今度
は「サンダーバード1号」「ジェット・モグラ」があるそうだ。このグッズは本当
に良くできていて、集めがいがある。8月28日が待ち遠しい。
通勤時には横溝正史「本陣殺人事件」を読んだ。今回で3回目である。読み返す
たびに面白くなる。最初読んだ時は高校2年(昭和46年)の時だから、31年も
前の話だ。トリックは「少年マガジン」に掲載されていた「トリック図解」で知っ
ていたので、ほとんど感銘を受けなかった。
2回目に読んだのは、大学時代にあった横溝正史の大ブームの時である。この時
は、細かい伏線が非常にうまく書かれていることに感心したのであった。
そして今回である。今回も、伏線の張り方に感心するとともに記述の方法にも感
心した。あのトリックだけがもてはされているようだが、「本陣」の面白さはそれ
以外のところにあるということだ。
この「本陣殺人事件」は、知ってのとおり終戦後に創刊された「宝石」の創刊号
から連載されたものである。「本陣」の最終回が掲載されたのは昭和21年の12
月号だが、その12月号には前々号まで連載されていた犯人あて小説の正解者の発
表も行われている(45ページ)。そこに小林信彦(あの小林信彦である)の名前
も見える。このことは、小林信彦自身がエッセイ「金田一耕助」(初出:朝日ジャ
ーナル 1973年1月19日号 「東京のロビンソン・クルーソー」に収録)で
も書いている。また、「横溝正史読本」での横溝正史との対談でも当時のことにつ
いて述べている。
7月29日(月)
今日も相変わらず暑い。ビールを飲んで寝るだけである。
7月28日(日)
午前中に大倉山にある中央図書館に行った。3冊ばかり借りてきたが、はたして
貸出期間内に読めるかどうか心配である。その後、ハーバーランドへ行き、三宮経
由で帰宅した。
外は本当に暑い。今日は、欲しいのはミステリではなく、冷えたビールだ。
7月27日(土)
またまた、さんちかの古書即売会に行ったが、収穫なし。
その後、三宮、元町と書店・古書店巡りをして帰宅。
7月26日(金)
昨日の疲れからか、元気なく帰宅する。
7月25日(木)
今日は仕事を休んで、朝から三宮地下街(通称:さんちか)の「さんちかホール」
での古書即売会に、朝10時には少し遅れたが行った。最近は目録の送付先リスト
からもはずされていたのだが、今回はどういうわけか目録が送られてきたので、嬉
しくなってしまった。
前回はほとんど白っぽい本だったので、あまり期待せずに行ったのだが、今回は
どういうわけか黒っぽい本もあって楽しめた。一部のコーナーでは棚の隅から隅ま
で真剣に見た。こんな真剣に見たのは何年ぶりのことであろうか。
収穫物は以下のとおり。
怪奇の窓 1・2(黒沼健)
別冊新評 澁澤龍彦の世界
牧場の本 (ヴァッガール 尾崎喜八訳)
講談社版世界文学全集第99巻「バタイユ、ブランショ、ベケット」
知と愛(深田久弥)
最後の本は、ヘルマン・ヘッセみたいな題だが、あの「日本百名山」の深田久弥
の小説だと思う。昭和14年11月発行の初版箱付きで400円だったので、思わ
ず買ってしまった。
その後、三宮、元町とまわって海文堂書店で取り置いてもらっている本を一冊引
き取った。
グラディス・ミッチェル「ソルトマーシュの殺人」である。これで国書刊行会の
世界探偵小説全集の第3期も無事に完結した。思えばこの全集がクラシックブーム
の火付け役となったのであり、最初にこの全集の第1期のラインアップを見た時の
興奮は今も忘れられない。心から生きていて良かったと思ったものだった。あれか
ら8年、第2期、第3期と続けて出版される探偵小説に我々は心躍らされたので
あった。そして、第4期の予告が出た。この第4期の刊行も待ち遠しく感じるのは
私だけではあるまい。
HMM9月号とポケット・ミステリの最新刊P・D・ジェイムス「神学校の死」も
購入した。「神学校の死」は分厚い。しかし、あらすじを読むと本当に面白そうであ
る。P・D・ジェイムスなので、一気にとはいかないだろうが、これは楽しみである。
とは言っても、先月の「黄色の間」も未読なので、何時読めるのか本当に心配になる。
行き帰りの電車ではP・G・ウッドハウス(何と懐かしい名前!!)の「新聞記者
スミス」(改造社版「世界大衆文学全集」第72巻)を読んだ。ウッドハウスといい、
改造社の「世界大衆文学全集」といい、忘れられようとしているのは寂しい限りだ。
こういったことを書き記しておくのも我々世代の責務だと痛感する。
さすがに半日の自由時間があると結構行動できる。
けれども、午後1時過ぎに昼食をとって、外へ出ると酷暑である。日陰をつたいな
がら地下鉄の駅に向かい午後2時過ぎに帰宅した。
家で今日の収穫物を見ていたら、猛烈に眠気が襲ってきて2時間ほど昼寝した。も
はや体力のひとかけらも残っていないようである。本当に歳ですな。
改造社版 「世界大衆文学全集」全80巻について
昭和4年前後に出た小型本の全集(サイズはは菊半載と言うらしい)。カバーが付
いているが、はずせば赤色の本である。同時期に同じ改造社から「日本探偵小説全集」
(黄色の本)と平凡社「世界探偵小説全集」(同じく黄色の本)博文館から「世界探
偵小説全集」(黒色の本)、春陽堂から「探偵小説全集」(青色の本)が出ていた。
これらの本についても、順次紹介していきたいと思う。内容的には「新青年」の発行
元である博文館が出していた「世界探偵小説全集」が一番良かったのは言うまでもない。
改造社版の「世界大衆文学全集」は昭和60年代まではよく古書店で見かけた。
(と言っても無い本はあって、それらは見つけるのに一苦労したのだが…)。江戸川
乱歩の「幻影城」には、上記の探偵小説全集と同様に一部ではあるが、内容が紹介さ
れている。
別冊宝石等と同様にこの本でしか読めない作品もあるため、我々マニアも真剣に探
していたのである。
内容は抄訳がほとんどだと思われるが、今回読んだ「新聞記者スミス」はどうも全
訳のようである。この作品はなかなか手に入らなかったためPenguin
Booksのペイパー
バックを買っていたのである(このペイパーバックがアブリッジされていればどうし
ようもないのだが)。原題は「Psmith Journalist」である。
ウッドハウスは「新青年」時代に人気のあった作家で、今では忘れ去られた形に
なっているが、残念の一言。
7月24日(水)
昨日は早く寝たので、体調は少し良くなった。相変わらずの暑さで、またまた体調
を崩してしまいそうである。
コナミから出ている「サンダーバード」のラムネ菓子に付いているフィギュアを集
めている。このシリーズが出ているのを知ったのはつい最近なのだが、実際は少し前
から出ていたらしい。ということは先日の畸人郷の例会で知ったことである。
「サンダーバード」は大好きなTV番組で、英国に本部のあるファンクラブ
「Fanderson」にも筆者は入会している。この会誌がまた凄いのだが、ここで書くのは
やめておく。
ところで、コナミのシリーズ第1弾のフィギュアは次のとおりである。
サンダーバード2号 (Thunderbird 2)
サンダーバード3号 (Thunderbird 3)
サンダーバード5号 (Thunderbird 5)
超音速旅客機ファイアフラッシュ (Fireflash)
高速エレベーター・カー (High Speed Elevator
Car)
磁力牽引車 (Recovery Vehicle)
レディ・ペネロープ (Lady Penerope Clayton Ward)
最初は比較的冷静だったのだが、最後には冷静さを失い毎日必死で買い続けた成果、
ようやく、この日にすべてが集まった。
7月23日(火)
前日に引き続き、余りの暑さに完全にダウン。
原因は睡眠不足ではないかと思われるので、早めに寝る。
7月22日(月)
余りの暑さに完全にダウン。仕事が終わって帰宅途中に本屋に寄る気にもならず、とも
かくバテバテ。
7月21日(日)
今日は仕事で朝早くから出張する。猛暑の中、屋外での仕事なので、日焼けがひどい。
夕方、仕事が終わった後、JRで吹田へ行く。SR大阪例会の2次会に参加するためであ
る。2次会終了後、長瀬さんと大道さんと3次会へ。完全に酔っぱらって帰宅。風呂に入
って寝床へ直行する。
電車の中でジョン・バカン「魔法のつえ」を読了。
子供向きの本なので読みやすく、また面白かった。読んだのは、少年少女講談社文庫版
(文庫と銘打たれていてもハードカバーである)であった。このシリーズも最近は古書店
でも見かけなくなった。筆者は「金色の魔術師」(横溝正史)と「どくろ城」(J・D・
カー 氷川瓏訳!)を持っているだけである。
「魔法のつえ」の解説は石上三登志で、E・C・ベントリーの「象のしわざ」(原題:
Chill)についても書かれていて興味深かった。「象のしわざ」は持っていないので探すこ
とにしよう。
7月20日(土)
今日は、平穏無事な一日であった。
7月19日(金)
「ガリレオ・ガリレイ」読了。これも面白かった。科学史関係の本はどれを読んでも
面白い。科学史ではなく、数学史の本であるが、藤原正彦(この人は新田次郎のご子息)
の「天才の栄光と挫折 数学者列伝」(新潮選書)は面白いと思う。これはNHK人間
講座のテキストを大幅に加筆した本であるが、NHKの番組そのものも面白く、テキス
トも一気に読めた。数学者の話は面白い話ばかりだ。
7月18日(木)
今日は早く帰ることができたので、家の近くの書店に行った。
岩波文庫の新刊が出ていたので、少し内容の確認をした。
岩波文庫の新刊は次の3冊である。
・デイヴィッド・コパフィールド(1) (ご存じチャールズ・ディケンズ)
・開拓者たち(クーパー)
・パロマーの巨人望遠鏡(下)(D・O・ウッドベリー)
あと、「鳴雪自叙伝」(内藤鳴雪)が予告に載っていたが、出ていないところを見
ると延期されたのだろう。(後で刊行されたことを確認した)
ホームページに画像が出なくて困っていたが、無事解決した。あとは、改行等の修
正をするだけである。無料ソフトで作成しているため、手間がかかる。
少し前から、ボチボチとギターの練習をしている。
現在、練習をしている教則本は次のとおり。
・ソロ・ギターのしらべ
・ソロ・ギターのしらべ 至高のスタンダード篇
・極楽ソロ・ギター・サウンド ジャズ・スタンダードを弾く!
やさしいのはすぐにできるが、CDでの模範演奏を聴いて良いと思うのは、やはり
難しい。特にジャズっぽいコードを使っているのは、ハイポジションでなおかつ押さ
え方が複雑なので苦労する。最初押さえることが出来ても次の音をだすために大きく
手を動かすのは、押さえ方の間違いなので最初からやり直しである。
完璧にできるまでには、まだ時間がかかりそうだ。
通勤電車の中では「ガリレオ・ガリレイ」(岩波新書)を読んでいる。
7月17日(水)
今日は飲み会があった。チャンポンしたので酔っぱらってしまい、正体不明のまま
ベッドに直行。
7月16日(火)
先週英国から送られてきた書籍代を支払いに郵便局に行く。128.35ポンドと
いう大金を支払った。購入した主な本は次のとおり。
・This is the House (Shelley Smith)
・The Fatal Pool (John Rhode)
・The Sharp Quillet (Brian Flynn)
・Pattern for Terror (Hugh Pentecost)
等々
英語の本なのでいつ読めるかは全く未定。
通勤電車の中では、ちくま日本文学全集「正岡子規」をつまみ読みする。「歌よみ
に与うる書」には笑ってしまった。こういう人がいたのですね。痛快の一言。
7月15日(月)
以前に送られてきた「CADS」(Crime And
Detective Stories)の代金を郵便で送
付する。この同人誌は森英俊氏が紹介しているように本当に面白い。41号の作家
インタビューはディック・フランシスである。ちょっと紹介してみると
Q:What excites you most about contemporary Britain?
A:Nothing. That is why I choose not to live there.
37号では何とサラ・コードウェルがインタビューに答えている。これが面白い。
これもちょっと紹介しておく。
Q:How do you relax?
A:Alcohol and Tobacco-are there any other ways?
この部分を読んだ時は笑ってしまった。
本日初めてホームページを作成して、サーバーのコンピュータに送り込んだ。その後インターネット・エクスプローラーで確認したが、フレームも何もないのでやたら貧弱な感じがする。
E・D・ホック「サム・ホーソンの事件簿2」読了。1に引き続き面白かった。この作品集も今年のベストテンに入るだろう。未読の方はぜひ読んでみて下さい。