畸人郷編集人の極私的日記 (2002年8月)


8月31日(土)
 
午後大阪で「風の翼」の飲み会があった。長瀬さんから連絡を受けていたの
だが、どういうわけか、わけが分からなくなり大熊さんに迷惑をかけてしまっ
た。
 横溝正史の生家の位置がわかったり、大いに収穫のある一日だった。また、
内田百閧竅u大菩薩峠」でも盛り上がった。ちくま文庫から「内田百闖W成」
(10月刊行開始 全12巻)も出るようだし、百閧フ人気も不滅なのかもし
れない。飲み会のあとカラオケに行って、歌いまくって帰宅したのは日が変わ
る寸前だった。
 酒を飲んだことばかり書いているこの日記は、題名を「飲み助日記」と変え
た方が良さそうだ。

8月30日(金)
 今日は仕事の帰りに三宮に行こうと思っていたが、財布を忘れて持ち金が4
00円しかない始末。
 仕方がないのですぐに帰宅した。学生時代にも経験があるが、やはり手持ち
400円というのは厳しい。


8月29日(木)
 今日も平凡な一日であった。筑摩書房の広報誌「ちくま」を入手。池田清彦
氏が書いている「やぶにらみ科学論12・加速するバカ化」を読んだ。実際そ
の通りなのだろう。結語の部分には全くの同感である。
 「島久平傑作選」を続けて読んでいる。本当に面白い。こういうミステリが
読めなくなったのは本当に残念だ。

8月28日(水)
 特に何もない平凡な一日であった。夜に駅前のローソンに「サンダーバード」
菓子を買いに行った。その中の一つにヘリジェットがあった。これで、第2弾
はすべて集まった。

 第2弾の内容
  ・サンダーバード1号(Thunderbird 1)
  ・サンダーバード4号(Thunderbird 4)
  ・レディ・ペネロープのロールスロイス(ペネロープ号)(FAB 1)
  ・ジェットモグラ(The Mole)
  ・ジェットブルドーザー(The Firefly)
  ・ヘリジェット(Helijet)
  ・アロイシャス・パーカー(Aloysius Parker)

 このフィギュアは本当に良くできている。箱にある「群を抜くクオリティと
ディテール」というのは嘘ではない。

8月27日(火)
 昼休みに近くのローソンに「サンダーバード」菓子を買いに行った。今回は
ほとんどダブりがなく、あとヘリジェットのみを残すだけとなった。
 河出文庫「島久平傑作選」を読んでいる。面白い。


8月26日(月)
 今日はお寺の施餓鬼会があって、環状線の玉造に行った。
 その後、梅田で昼食をとり、神戸に帰った。このまま帰るのはもったいない
ので海文堂によると福岡店長が本を薦めてくれた。中村よお「バー70'sで
乾杯」という本である。これが良かった。同じ時代を関西特に神戸で過ごした
身としてはグッとくるものがある。詳しくは別に書くことにするが、「イカロ
ス書房」や「ひんずすたん」(この店のことは本当に忘れていた。マッチのデ
ザインが収録されているのだが、「神戸元町通り二丁目日本楽器前南入る」と
いうマッチは持っていた記憶がある。あと「阪根楽器店」(これは大阪心斎橋
にあった)や「カウボーイ」(この店のことも完全に忘れていた)の話も心に
しみた。一部の人にしかわからないだろうが(筆者もこの本に紹介されている
店すべてに記憶があるというわけではない。行ったことのある店はほんの少し
である)、大切にしておきたい本だ。
 帰宅後思い出してローソンへ出かけた。コナミの「サンダーバード」菓子の
発売日だったのを忘れていたのである。早速と購入して帰って開けてみると、
一日目にしてアロイシャス・パーカー(レディ・ペネロープのロールス・ロイ
スの運転手)が当たった。


8月25日(日)
 フェラーズ「その死者の名は」、ハウスホールド「追われる男」を買った。
クラシックはつい無条件で買ってしまうのですね。それでも資金の都合で買え
ていない本が数冊ある。これらも早めに買っておく必要があるだろう。と言う
わけで本が貯まっていくのですね。
 カッパノベルス「双月城の惨劇」を読了。これは面白かったですね。トリッ
クには異論がある人はいるだろうが、最後まで面白く読めたことは評価の一つ
であると思う。作者の言葉には全くの同感なのだが、少し何かが違うのですよ
ね。それは作者と筆者の世代差が大きくからんでいるのでしょう。


8月24日(土)
 今日はHMMの発売日である。HMMはEQMMの創刊号から持っているの
で、買い逃すわけにはいかない。もう一つ光文社の「ジャーロ」も必ず買って
いる。
 今月号のHMMはジョー・R・ランズデールの特集号であったが、気になる
のは次号予告だ。マージェリー・アリンガム「無邪気な人求む(前編)」とあ
るではないか。おお! またもマージェリー・アリンガムの作品が訳されるの
だ。クラシックブームに終焉の時はないのだ。

8月23日(金)
 今日偶然に新刊書店に立ち寄ると、創元推理文庫のエリザベス・フェラーズ
「その死者の名は」とジェフリー・ハウスホールド「追われる男」が出ていた。
後者は元版を持っていて、読んだことは読んだのだが、ほとんど覚えていない。
新訳で再読してみようと思う。読みたい本はたくさんあるのに、読んでいる時間
がないのが本当に苦しいところだ。

8月22日(木)
 体調を戻すために早寝をしようと思っていたのだが、やらなければならないこ
と(決して殺人ではありませんよ)が数多くあって困る。と言うわけで早寝はで
きず、疲労はまたもや翌日へ持ち越しとなるのであった。

8月21日(水)
 まだ、月曜日の酔いが残っているようで気分が悪い。とは言うものの本を読む
元気は戻ってきたので、高木彬光「黒白の囮」を読んだ。非常に面白かった。今
月の畸人郷の例会でほめた作品である。高木彬光のベストスリーには入る傑作だ
と思う。角川文庫も少し探さないとだめな状況になってきているらしいが。この
「黒白の囮」は、見つけたら買って読んで欲しい作品だ。

8月20日(火)
 昨日の酒のせいで朝から頭が痛く、フラフラである。午後になってようやく二
日酔いが抜けてきた。午前中はもう酒なんか見たくないと思っていたが、頭痛が
おさまってくると飲みたくなる。これはアル中ですな。

8月19日(月)
 今日は海文堂書店の福岡店長さんと古書「やまだ書店」の店主である山田さん
と飲みに行った。
 最初から盛り上がってしまい酔っぱらってしまったうえに、次に行ったカラオ
ケで歌いまくり、カラオケを出た時には日が変わっていた。
 西明石からタクシーに乗って家へ帰ったのだが、ベロベロで正体不明のままベ
ッドに直行となった。

8月18日(日)
 連日の疲れからか、午前中はすべて睡眠となってしまった。午後は大倉山の中
央図書館に出かけ、その後元町を歩いて帰ってきた。
 ようやく笠井潔「オイディプス症候群」を読了。言うべき言葉は見あたらない。
次は「ソルトマーシュの殺人」を読む予定である。


8月17日(土)
 今日は午前中から息子の下宿に物を運びに行った。お盆の終わりに近いので、
高速道路(中国道)の渋滞が心配だったが、まだ渋滞の時間に早すぎたようだ。
その後、江坂の東急ハンズに行って買い物をした。そして、緑地公園の天牛書店
に行った。ミステリアス・プレス文庫を期待していったのだが、残念ながら所蔵
している物しかなかった。そのかわり、早川書房から出ている野尻抱介「太陽の
簒奪者」と林譲治「ウロボロスの波動」を買った。SFを買うのは本当に久しぶ
り(SFマガジンしか集めていないので)だったが、「太陽の簒奪者」は評判が
良いので楽しみだ。

8月16日(金)
 
仕事がもう少し早く終われば、五山の送り火を見に京都にいくつもりだったの
だが、残念ながら行けなかった(来年の楽しみに残しておこう)。そのかわりと
言っては何だが、夜BSでやっていた「日本フォーク大集合」を見てしまった。
ボブ・ディラン「ミスター・タンブリンマン」「時代は変わる」を久しぶりに聴
いて、やはり良い曲だなと思ったり、五つの赤い風船「遠い世界に」は思わず一
緒に歌ってしまった。「時代は変わる」の歌詞のとおり、本当に時代は変わった
のだ(表面どおりとらないで下さい、ディランの歌詞を読んでからにして下さい)。

 
8月15日(木)
 仕事を早めに切り上げて、元町に行った。海文堂で取り置いてもらった角川文
庫の横溝正史を買う(新しいカバーのものである)。ここまで来るともう意地で
買っているようなものだ。
 その後、三宮に行ったがお盆で古書店は休み。そこで、タワーレコードに行っ
て、久しぶりにCDを購入した。上田正樹と有山淳司「ぼちぼちいこか」である。
LPを持っていたのだが、どこへ行ったのか行方不明であるため、CDを買った。
何と1000円である。この天下の名盤が1000円である。
 LPは何度聞き返したかわからない(ギターをコピーするためである)。全曲
素晴らしいが、「みんなの願いはただひとつ」「可愛いい女と呼ばれたい」「梅
田からナンバまで」が極めつけだろう。「おれの借金全部でなんぼや」も好きで
ある。「とったらあかん」を最初に聴いたときの衝撃も忘れられない。大学時代
に最高に聞き込んだアルバムである。(2番目はニッティ・グリティ・ダート・
バンドの「永遠の絆」である)
 実はCDをもう一枚買ったのだが、何を買ったかは内緒。

8月14日(水)
 仕事帰りに駅前の新刊書店に立ち寄ったが、特にめぼしい新刊はないようであ
る。創元推理文庫のエリザベス・フェラーズが待ち遠しい。

8月13日(火)
 
今日はおとなしく家に帰った。そして休養である。

8月12日(月)
 人よりも先に夏休みを取ってしまったため、今日から仕事である。昨日までの
4日間の疲れで身体はガタガタである。笠井潔「オイディプス症候群」を読んで
いるが、本の厚さに圧倒されてしまう。本当に何時からこんなに長いミステリが
出始めたのだろうか。通勤電車で読む本ではないが、まとまって読書時間がとれ
るのは電車の中しかないのでやむを得ない。

8月11日(日)
 連日の疲れからか寝坊をしてしまった。今日から京都の下鴨神社で古書市があ
るのである。
 あわてて京都に向かう。JR京都駅から京阪電車の七条駅まで歩かなければな
らないのが難点であるが、この方法が最短で出町柳に着くはずだ。
 会場に入ったところで、千住氏に会う。会場では、昨日に引き続き沢田氏、村
上氏にも会う。そうしているうちに畠山氏、山崎氏、そしてジグソーハウスの那
須氏にも会った。1時間以上も遅れていったため、収穫はあまりなかった。結局、
中央公論社の「日本の歴史」のペイパーバック版の別巻1〜5及び対談集(この
対談集が出ていたのは知らなかった。当然初めて見る本である)を1冊200円
で購入した。別巻さえ揃えておけば、本巻の揃いは捨て値で古書店にころがって
いるのだ。これで全冊揃うのは夢でなくなった。
 その後、神戸市立図書館(大倉山にある)に行き、沢田氏と古い新聞のマイク
ロフィルムを調査した。島久平の「指紋は動く」という短篇のコピーを入手した。

8月10日(土)
 
いったん家に帰って荷物を置き、畸人郷の例会に行く。
 今日は横浜から沢田安史氏をお迎えして盛り上がった。話題はつきず、いつまで
でも話は続くのであった。
 もちろん、いつもとおりの酒盛りで、フラフラになって家に帰り着いたのは2時
前となっていた。
 ベッドに直行し、すぐに意識不明になってしまった。


8月9日(金)
 朝早くから行動を開始する。
 子供は新橋方面へ出かけたが、筆者は東京から総武線快速に乗って銚子方面に向
かう。目的は銚子電鉄に乗るためである。乗ったのは、始発の佐倉行きである。東
京の地下ホームから発車して、錦糸町の手前で地上へ出て千葉方面に向かう電車だ。
乗車記を書くと非常に長くなるので、別の機会に譲ることとする。ただ、銚子電鉄
の印象は非常に良かったことだけ記しておこう。東京からわずかな時間で行けるロ
ーカル私鉄である。東京に行く機会があったら、ぜひ足をのばしてみてください。

8月8日(木)
 今日は午前の新幹線で東京へ出かけた。子供の用事のためである(と言っても、
こちらも東京に行くのは好きなので、それに便乗したわけだが)。
 まず、池袋へ行った。ミステリー文学館に行くためである。今度で3度目である。
現在、文学館では「横溝正史展」を行っている。今年が生誕100年だからだ。
「悪魔の手毬唄」の自筆原稿が展示されている。半ペラの原稿用紙に書かれている
ものだ。「本陣」とか「獄門島」とかの原稿は残っているのだろうか、と思ってし
まう。
 文学館では山前譲氏が仕事をしておられたが、ちょっとだけ話することができた。

 
山前氏は江戸川乱歩の蔵書目録「幻影の藏」の校正刷りを見ておられた。東京図
書のHPにも予告が載っているが、出版は近いことは間違いない。皆さん買いまし
ょう。

8月7日(水)
 明日からは東京へ旅行(?)である。体力を温存しておくため、早めに寝ること
にする。暑さは相変わらず異常である。帰宅後の読書意欲は限りなくゼロに近い。

8月6日(火)
 今日は、家の用事で徳島へ出かけた(決して古書店巡りのためではない!!!)。
 家族が用事をしている間に、本の虫が蠢きだして、結局2軒古書店に行ってし
まった。収穫はミステリアス・プレス文庫4冊とHM文庫、そして「日本の詩歌 
別巻」(中央公論社)であった。
 もちろん、家の用事はちゃんと済ませたのであった。

8月5日(月)
 
今日は珍しく仕事が終わると家に直行した。
 こういう真面目な日もあって良いだろう。


8月4日(日)
 午前中から、元町に出かける。午後になると猛烈に暑くなるので、午前中に動こ
うと思ったためである。海文堂書店で取り置いてもらった若竹七海「英国ミステリ
道中ひざくりげ」を購入する。これは本当に面白そうである。英国フリークの筆者
にとっては、しばらくの間枕頭の書になりそうだ。
 書中に「Mystery Reader's Waliking Guide:London」について言及されている
が、これは筆者の愛読書で繰り返し読んでいる書物である。森英俊氏の「Murder by
the Mail」から購入したものであるが、これも非常に面白い。
 河出文庫から「島久平傑作集」が出ていたのでこれも購入した。この本こそ待ち
に待った本である。すぐにでも読み始めたいが、何分順番待ちの本が貯まっている
のでそちらが優先である。
 あと、出版社のPR誌「図書」(岩波書店)、「一冊の本」(朝日新聞社)をも
らった。「図書」は長谷川真理子氏の「本がひらく扉」、「一冊の本」は金井美恵
子氏の「目白雑録」が楽しみである。
 神戸の丸善は元町商店街にあるが、最近は洋書に力を入れているようだ。しか
し、語学ブームを反映してか語学書関係が多い。ペイパーバックのバーゲンをして
いたが、残念ながら欲しい本はなかった。
 その後、三宮を徘徊して帰宅した。

8月3日(土)

 昼間は家にいたが、あまりの暑さのため何も出来ない。夕刻、近くの書店に行っ
たが、特にめぼしい新刊はないようだ。「蝶々殺人事件」読了。非常に面白かっ
た。「本陣」よりも「蝶々」の方が好きだ。金田一耕助が出てこないので、品切れ
になっているようだが、この状況には憤りを感じる。

8月2日(金)
 今日は仕事のつきあいで飲みに行ったため、帰宅後ベッドに直行した。

8月1日(木)
 今日も暑い。
 通勤電車では横溝正史「蝶々殺人事件」を読み続けている。この「蝶々」も高校
2年(昭和46年)の時に読んで、それっきりである。横溝の大ブームの時も読み
返していない。最初読んだ時の印象は非常に良かった。「本陣」より出来は良いと
思ったのであった。坂口安吾が「蝶々」のことを絶賛しているのを読んで、大いに
我が意を得たりと思ったのである。
 どこでも言われていることだが、昭和21年4月の「宝石」創刊号から「本陣」
の連載が始まり、同時期の昭和21年5月から「ロック」に「蝶々」を連載してい
る。それだけでも驚くのに、「本陣」の連載が終了した昭和21年12月号の翌号
の昭和22年1月号から「本陣」に引き続いて「獄門島」が連載されているのだ。
この連載にあたって、昭和21年12月号には「獄門島」連載にあたってという著
者のコメントが掲載されている。この時期の横溝正史の活躍はまさに奇蹟と言って
も過言ではないだろう


 過去の日記へ