☆畸人郷編集人の極私的日記 (2002年12月)☆
12月31日(火)
大晦日と言うのに風邪がぶりかえしてきて、体調は著しく不調である。今年になって何回目だろう。本当にいい加減にしてほしい。
朝、明石の魚の棚に行って正月用の魚類を購入。帰宅後、調子が悪いので寝ることにした。と言うわけで「煙突掃除の少年」は継続して読書中。
BSで放映していた「ザ・フォーク・クルセダーズ」ライヴの録画を何回も見た。「きょうの料理」のテーマは練習しなくてはなるまい。ライヴでは、北山修が元気なのには驚いた。「戦争を知らない子供たち」は良かったですね。
12月30日(月)
今年最後の三宮・元町行きだった。もちろん新刊はなかったが、年末のあいさつをした。早めに家を出て用事をすませて帰ったので混雑にはあわなかったが、夕刻には凄い人だったらしい。往復の地下鉄では何と言うことか寝てしまった。
12月29日(日)
昨日に引き続き家の用事をする。本屋も買い物に行ったときに覗いた程度である。休みの日にはあまり読めなくて困るのだが、「煙突掃除の少年」(バーバラ・ヴァイン)に挑戦する予定だ。
12月28日(土)
今日は墓参り等、一日中家の用事をした。だが、難波に行ったついでに「天地書房」を覗くのを忘れなかった。特に買いたい本はなかった。タイミングが悪かったと思う。「チャーリー・チャンの活躍」を読み終わった。犯人の名前さえ覚えていなかった。出来の方は及第点以上である。もし未読でしたら、ぜひ読んでみて下さい。
12月27日(金)
仕事の帰りに新刊書店に行ったが、特にめぼしい新刊はなかった。今年はもう打ち止めなのだろうか。と油断していたら、エラいめに会うのである。「チャーリー・チャンの活躍」を読書中。
12月26日(木)
古書目録で頼んでいた「探偵小説」(第1巻第2号)が到着。長編一挙掲載は「世界観光団の殺人事件」(E・D・ビガーズ 現在は「チャーリー・チャンの活躍」の題名で出ている)である。一度読んだきりで全く読み返していないので、再読してみようと創元推理文庫を手に取ったのが悪かった。冒頭のロンドンのシーンでは、実際に行ったあたりのことが出てきて、久しぶりに「London
AZ」(ロンドンのストリート・マップ)を取り出してきて読みふけってしまった。懐かしい、ああもう一度行ってみたいと思ったのであった。「チャーリー・チャンの活躍」は全然覚えていない。こんな面白い話だったかと感激している。
12月25日(水)
今日はSRの忘年会が大阪であった。仕事が残っていたが早く切り上げて大阪に行った。
忘年会は「アンコウ鍋」で、本当にたらふく食べた。お酒もたらふく飲んだ。食べるのに必死だったため、本の話があまり出来なかったのは残念。
「滝」読了。途中の面白さは後半になって腰砕けになってしまった。面白いことは面白いが、あの厚さなので好きな人にしか薦められないのが難点だろう。一応及第点としておこう。
12月24日(火)
クリスマス・イヴというのに仕事で早く帰宅できず、新刊書店にも行っている暇もなかった。「滝」をまだ読書中。
12月23日(月)
神戸新聞の平松さんと横溝正史の生誕地付近を歩いた。横溝のエッセイにも出てくる赤煉瓦の壁の一部は今も残っている。だいたいの場所はわかるのだが、ここだと確定できないところが残念である。また、生地から「七軒長屋」に引っ越しするのだが、残念ながら「七軒長屋」は取り壊されて更地になってしまっている。取り壊されたのはつい最近らしいが、こちらも無念である。その後、横溝の話で盛り上がったのはここに書くまでもないだろう。
帰りに海文堂と「古書店つのぶえ」に寄って本を買った。書店に行くと買ってしまうのは本当に病気である。
以前の新聞に万博公園の鉄鋼館(まだ現存しているのである!)と万国博ホールが取り壊されるという話が載っていた。以前にエキスポ・タワーが解体されたと聞いたときは寂しさひとしおだったので、今回の話も寂しさの極みである。万国博ホールでは万博の会期中に全日本アマチュア・フォーク・シンガーズが「戦争を知らない子供たち」を演奏したはずである。レコードも出ていて、ラジオの深夜放送でもかかっていた。同曲はジローズのものばかりが有名になってしまったが、私にとってはやはり全日本アマチュア・フォーク・シンガーズ版の方がなじみがある。どこかでレコードを売っていないのだろうか。CDはないのだろうか。なお、この全日本アマチュア・フォーク・シンガーズには本田路津子(「秋でもないのに」なんて良いですね)もいたということをどこかで読んだことがある。
ポケミス「滝」(イアン・ランキン)を継続して読書中。途中から暗号の話が出てきて、メチャメチャ面白くなってきた。現在ちょうど半ばだが、一気に読み終えてしまいそうだ。
12月22日(日)
今日は元町・三宮と歩き回った。特に収穫はなかったが、小学館から出ているミステリシリーズの新刊「バルカン超特急」が店に並んでいた。タイトルの下に小さく「消えた女」と書かれているが、これが正式なタイトルである。「バルカン超特急」と言うのはヒッチコックの映画の題名ですね。この「消えた女」は初期のポケミスの近刊予告にも載っている作品で、H・R・F・キーティングの「世界ミステリベスト100」にも選ばれている作品である。解説は山前譲氏。年末に買おうと思っている。
「松本清張の残像」読了。面白かった。後半の「昭和史発掘」取材についての話は、途中でやめられなかった。本書にも出てくるが、文芸春秋から出ている「松本清張全集」は選集なので、文字通りの全集ではない。「昭和史発掘」でも二・二六事件の話は収められていない。図書館には全集しか置いてないので、結局文春文庫の13冊を買ってしまったのである。
12月21日(土)
一日中家の用事をしていたが、当然ぬかりなく近くの新刊書店へ行った。「物理学と神」(池内了 集英社新書)、「松本清張の残像」(藤井康栄 文春新書)を買った。松本清張は忘れ去られたと思っていたが、このところ復活のきざしがあるので嬉しい限りだ。好きな作家である井上靖も忘れられようとしている(新潮文庫の新刊の棚を見よ)。残念だ。
昨日買った本の話もしておこう。昨日は「セメント・フォーク大全集」(自由国民社)を買った。一見普通のフォーク・ソングの楽譜集にも見えるが、ページを開くと驚くだろう。全ページ「新譜ジャーナル」(!!!!!!)の譜面の復刻なのである。懐かしい、何と懐かしい。「新譜ジャーナル」は1冊まだ持っている(1970年11月号)のだが、その号からの復刻はなかった(浅川マキの「赤い橋」なんて良いのにね)。
「セメント・フォーク大全集」の話に戻ろう。全部で494曲収録されているのだが、どれも当時の譜面なので時代を感じる。お気に入りの高田渡は「アイスクリーム」「系図」「珈琲不演唱」「自衛隊に入ろう」「自転車に乗って」「生活の柄」「銭がなけりゃ」「値上げ」「夕焼け」の9曲が入っている。編者が坂崎幸之助だからだろうか。「珈琲不演唱」は「コーヒー・ブルース」のことです。当時を思い出すと、ギターを弾いていて明らかにコードが違っているのがあったりしたが、本書は当時の楽譜の復刻なのでそれが結構ある。高田渡の「銭がなけりゃ」は、キーがC(ハ長調)の楽譜なのだが、ギターのキーがG(ト長調)になっていたりする。これはメチャメチャである。楽譜を見れば、シャープもフラットも付いていないので、キーがC(ハ長調)なのがすぐわかるのだが、単純ミスにしてはひどい。この楽譜を見てギターを練習した人は気の毒ですね。
フォークル、岡林、井上陽水、ディランU、加川良、六文銭、吉田拓郎、ガロetc いいねえ、いいねえ。しかし、岩井宏の「かみしばい」まで載っているのには驚いた。♪か〜み〜しばい か〜み〜しばい か〜み〜しばいやの あ〜の〜おやじは も〜う〜い〜ない♪ これはもう泣けますね。
ミステリはポケミス「滝」(イアン・ランキン)を読んでいる。本の分厚さに驚きますが、なかなか面白いです。
12月20日(金)
今日は元町に出かけ、帰りにルミナリエに行った。毎年行っているが、やっぱり良いですね。ぜひ出かけて下さい。
12月19日(木)
今日は久しぶりに新刊書店(海文堂)へ行った。書棚がまぶしく見えた。そして続いて忘年会だった。途中からいい調子で飲んでしまい、地下鉄の駅から家まで千鳥足で帰った。もちろんベッドに直行したのは言うまでもない。飲んでいる時に何を言ったのか全く覚えていないのが恐ろしい。
12月16日(月)〜12月18日(水)
猛烈に仕事がいそがしくなってしまい、職場と家とを往復しただけだった。
12月15日(日)
今日は仕事に出かけた。期限がある仕事なので仕方がないのである。予想よりも手間取ってしまい、帰宅したのは暗くなってからであった。新刊書店に行ったが特に何もなし。
12月14日(土)
畸人郷の忘年会の日である。昼間は家の用事をしていた。夕方に三宮に出ると、ものすごい人がいるのに驚いた。ルミナリエである。ルミナリエは好きで毎年かかさず行っている。今年も行くつもりだ。
畸人郷の忘年会は特別ゲストに光原百合さんをお迎えして盛り上がった。参加者何と21名。横浜からは沢田安史氏が特別参加してくれた。狭い部屋で多人数が集まって鍋を囲んだので、猛烈に暑かった。ミステリの話や音楽の話で閉店近くまで盛り上がった。本当に楽しい一時だった。光原さん、本当にありがとうございました。そして参加していただいた皆さん、ご苦労様でした。
12月13日(金)
歯医者へ行った。今日で治療は終わりである。家へ帰って酒を飲んだら良い気持ちになってきて、寝てしまった。本当に体力が落ちているのがわかる。
12月12日(木)
今日は職場の忘年会だった。飲むのは嫌いではないので、ビールをよく飲んだ。ベロベロにはならなかったが、家に帰るとベッドへ直行となった。本当はルミナリエを見に行くつもりだったのだが、挫折してしまった。
12月11日(水)
突如として仕事が忙しくなった。地下鉄の駅近くの新刊書店にたどりついたのは、閉店5分前であった。光文社文庫「「X」傑作選」を購入。内容は「Gメン(「X」)」「新探偵小説」「真珠」「フーダニット」の傑作選である。目次を見るとなかなか面白そうである。「新探偵小説」は全冊持っているのだが、こうやって見ると読んでないものも多いですなあ。反省、反省。
12月10日(火)
ようやくお金の方は一息つけた。しかし、借金を重ねていたため返済すればまた苦しくなるといった状況には違いない。「探偵術、教えます」「割れたひずめ」「壜の中の手記」を一挙に購入。また読まねばならない本が増えてしまったわけだ。「石の眼」読了。面白かった。初期の安部公房の小説は読みづらいものもあるのだが、「石の眼」はそうでもなかった。
12月9日(月)
やはり週の最初の日は疲れる。通勤電車の中は貴重な読書時間なのだが、帰りの電車ではぐっすり寝てしまった。遊び疲れであろうか。安部公房「石の眼」を再読している。この本も大学時代に読んだのだが、さっぱり覚えていない。読書日記をつけなかった報いだろうか。
12月8日(日)
一日中家の用事をしていた。遊び狂った報いだろう。しかし、ぬかりなく図書館と新刊書店には行った。当たり前のことだが、日曜日には新刊が入荷するわけはないので、既に出た本を確認しただけだった。それだけでも落ちつくのだから、中毒を通り越して、末期症状である。
12月7日(土)
歯医者へ行った。帰りに自動車の12ヶ月点検をしてもらいに車の販売店に寄った。1時間程度と聞いていたので「ロンド」の続きを読み始めたが、1時間半たっても終わらない。結局、2時間かかった。もちろんその間に「ロンド」を読み切った。出来映えは上の下と言ったところか。最初の方とは異なり、途中から急にサスペンスものに変貌する。そこからが面白くなって、最後まで一気に読めた。最後はだいたい予想がついた。
家へ帰ってきてから、食事をして、三宮方面へ出かけた(軍資金は当然借金)。後藤書店の見切り本コーナーで9冊買った。何と3冊200円なので、630円(税込み)だった。この見切り本コーナーでは少し前にも買っている。その時は3冊1000円だったから、現在は相当見切っているわけだ。以前に買ったのは、高見順「昭和文学盛衰史」(1・2)(文芸春秋社)(帯はなかったが、当然箱付き初版)、「日本の科学精神」(2〜5)(工作舎)だった。この「日本の科学精神」の1を見つけるために執念で棚を探したが、残念ながらなかった。その後、工作舎のHPで確認したら、1だけ売り切れとなっていた。
さて、今日買った9冊は次のとおりである。「矢の家」「シタフォードの謎」「樽」「グリーン家殺人事件」「ガラスの鍵」「世界短篇傑作集(二)」(ご存じ、創元社版の世界推理小説全集)、「ひらけ胡麻!」(M・ギルバート)(創元社現代推理小説全集13)の7冊がミステリである。既に文庫で持っているものを何故買ったかと言うと、もちろん全集本は持っていないのが最大の理由であるが、1冊を除きすべて箱・月報・しおり付きで、1冊300円以下だったからである(この箱・月報付き300円以下と言う基準は筆者が大学時代に自分で勝手に設定したものだが、20年以上たってこの値段で見つかるというのはいかに翻訳が人気がないかの証明でもある。大学時代は、少なくとも500円はしていた。)。「世界短篇傑作集(二)」は月報は付いていなかったが、買った理由は友人の蔵書だったからである。
最初この7冊をレジに持っていったが、店の人が「あと2冊買えますよ」と言うので、再度棚に戻って探した。結局「文芸」(昭和39年7月号、佐藤春夫追悼号)と「新版・科学論の展開」を買った。ところが、この2冊が良かった。「文芸」の佐藤春夫追悼号では「弔詞」(堀口大学、川端康成、丹羽文雄、壇一雄)、「田園の憂鬱(哀歌)」(西脇順三郎)の他に追悼文が寄せられているが、その中には木々高太郎もいた。しかし、驚いたのは江川宇礼雄の名前があったことだ。江川宇礼雄といえば「ウルトラQ」で例の博士役をやっていた人だ。江川氏も佐藤春夫と関係があったのか、と感銘を受けた。「新版・科学論の展開」は帰りの電車で読み始めたが、これが面白いのだ。本当に拾い物だった。
その後、海文堂へ行って新刊を確認した後、「古書つのぶえ」へ寄る。創元選書「名詩名訳」と中央公論社「世界の名著」1冊を買った。これで打ち止めと思ったが、念のため有文堂へ寄ると、何と「日本の科学精神」(1)があるではないか(全冊揃っていたが、幸運にもバラ売りしていた)。もちろん購入する。
「日本の科学精神」(全5冊)は科学(数学を含む)に関する明治以降の傑作論文・エッセイの粋を集大成したものである。もちろん難しいのもあるが、どちらか言えば一般人も手を出せる読み物が多い。今回入手した第1巻は「数の直感にはじまる」という題で数学に関するものを集めてある。しかし、一番最後の項では西周(!)、横光利一(!)、吉田一穂(!!!)とともに江戸川乱歩の名前があった。収録されているのは「類別トリック集成」の暗号の個所である。こんな面白いアンソロジーを知らなかったのはうかつだった。反省することしきりである。
と言うわけで、今日はなかなか面白い一日だった。
12月6日(金)
仕事を早く切り上げて元町へ行こうと思ったが、何とJRが運転を見合わせているとのこと。尼崎、塚本間で人身事故と表示が出ていた。先日の事故の関係で当分電車は来ないと思ったので、元町行きは断念して家へ帰った。
本の方は「ロンド」を継続して読書中。今日で5日目である。
12月5日(木)
今日は職場の忘年会だった。場所は三宮で現地集合だったため、ぬかりなく古書店へ行った。後藤書店で200円の文庫を1冊購入した。店頭の見切り本コーナーに面白そうな本があったが、あまり買うと目立つので我慢した。週末にまた来ようと思う。
12月4日(水)
今日も「ロンド」を読んでいる。現在200ページあたりである。扶桑社文庫の「昭和ミステリ秘宝」の今月の新刊は何と4冊。鮎川哲也「黒いトランク」、島田一男「錦絵殺人事件」、高木彬光「刺青殺人事件」、陳舜臣「三色の家」である。ああ、またお金が必要だ。ああ。(12月7日追記:鮎川哲也と島田一男の題名が違っていますが、掲示板で臼田惣介氏の指摘もありましたので、わざと訂正せずに残してあります。)
12月3日(火)
継続して「ロンド」を読んでいる。臼田惣介氏の言われるとおり、なかなか進まないですね。それより寝床で読み始めた吉川英治の「隠密七生記」が面白い。解説で伊藤桂一が言っているとおり抜群の書き出しである。作者自身も自信があるらしいが、ともかく度肝を抜かれた。睡眠剤のつもりで読み始めたのだが、逆効果であった。最後は、今日はこの辺でやめないと明日にこたえると思って寝たのである。
12月2日(月)
昨日の夜更かしが原因で眠たくてしかたがない。昼休みの時間に「ハリー・ポッター」を読み切った。最後近くになって少しホロリとさせられるところがあるのだが、どこかで同じような感銘を受けたような気がした。よくよく考えてみると「レ・ミゼラブル」の最後の場面だった。
今思い出してみると、「レ・ミゼラブル」も面白かった。しかし「モンテ・クリスト伯爵」には負けるだろう。監獄を脱獄するあたりの物語はまさに興奮の一言(現代の言葉で言えばページ・ターナー(Page
Turner)である)。未読の方は、ぜひどうぞ。と言うより読んでないと言うのは人生の不幸である。
現在「ロンド」(柄澤齋)を読んでいる。こちらも面白いですね。
12月1日(日)
とうとう12月になった。と言っても忘年会のシーズンになっただけなのだが。連日の勢いで「ハリー・ポッター」の第3作目を読み始めた。これも面白い。途中でやめられなくなって遅くまで読んでいた。午前2時前に読みきるのをあきらめて寝た。それほど面白いと言うことだ。