☆畸人郷編集人の極私的日記 (2003年2月)☆
2月28日(金)
今日で2月も終わりである。早いですね。何もしない間に2ヶ月が過ぎました。新刊の方は山田風太郎が書いた連作集が出版芸術社から出ています。出版社は違いますが、「自来也忍法帖」も出ました。鮎川哲也の短篇集も出版芸術社から出ています。油断しているとこれですね。全く気が抜けない状況が続きます。
2月27日(木)
今日は家へ直行したため何も情報はなし。読む方は島田荘司「魔神の遊戯」を読んでいる。面白いですね。島田荘司はまだ健在ですね。
2月26日(水)
今日も新刊書店へ行った。「ブルース&ソウル・レコーズ」という雑誌の今回の特集は何とブラインド・ブレイクとブラインド・レモン・ジェファーソンである。カントリー・ブルースファンにはたまらない名前である。大学時代にブラインド・レモンのレコードは愛聴していた。ブラインド・ブレイクはテクニシャンで、そのギター・ワークの早さは、もの凄いの一言。雑誌にCDが付いているので聞いてみて下さい(ただし、SP盤の復刻なので音質は悪い)。ブラインド・レモンは小生お気に入りの「Prison
Cell Blues」「Easy Rider Blues」が収録されていなかったのは残念至極。
2月25日(火)
新刊書店へ行くと、国書刊行会からヘンリー・ウエイドが出ていた。ウエイドは素晴らしい出来映えの作品ばかりなので、今回も期待大である。書き忘れていたが、ウールリッチの短篇集も3冊目まで刊行されている。書き忘れは、もう一つある。「アメリカ大衆文学傑作選」(記憶で書いているので、正確なシリーズ名ではないかもしれない)というのが出ていて、第1回配本は「ベン・ハー」である。昔、新潮文庫で出ていたが、品切れのようである。後ろに続刊が載っているのだが、これが期待できそうである。値段が高いのが玉に瑕。
「名探偵カマキリの5つの事件簿」(W・コッツウィンクル)を読んだ。これも早川書房の「ハリネズミの本棚」の1冊である。面白かったですねえ。カマキリがホームズ、バッタがワトソンのシリーズと思っていただければ良い。読んで損はない1冊である。
2月24日(月)
ようやく「探偵術教えます」読了。面白かった。特に「第6講 P・モーランと消えたダイヤモンド」は秀逸。昔「別冊宝石」で読んだが、その時は本当にゲラゲラ笑ってしまった。未読の方はぜひとも読んで欲しい。
2月23日(日)
今日はハーバーランドに出かけた。途中で新刊書店に寄ったが特になし。
2月22日(土)
昨年の12月28日に「横溝正史の生誕地碑を」という題名で、小生の思いを神戸新聞の平松さんが紹介してくれた。その関係で、神戸市の方や地元の自治会の方々やいろんな人とつながりができた。
今日は自治会の方と会うために「まちなか倶楽部」(東川崎町・東出町・西出町の連合自治会の集会所)に出かけた。そこで少し打ち合わせをした後、東川崎町の自治会長さんのお宅に伺った。
帰りに古本屋を覗いたが収穫なし。
2月21日(金)
児童物ばかりを読んでいても仕方がないので、「探偵術教えます」(P・ワイルド)を読み始めた。半分くらいは読んだことがあるのだが、それでも面白い。途中で笑ってしまった。なぜ今まで訳されずにいたのか全く理解できない。まだ読み終わってはいないのだが、これもお薦めであることは間違いない。
話は全く違うが、沖縄にはデジカメを持っていった。嬉しがって写真を撮ったので、「万座ビーチホテル」の写真を掲載しておきます。

2月20日(木)
今日も近くの新刊書店を覗いただけだった。特に何もなし。「幽霊船から来た少年」が良かったので、調子に乗って同じシリーズの「ぬいぐるみ団オドキンズ」(D・R・クーンツ)を読んだ。これが面白い。読み始めたら止まらないとは、まさにこの本のことである。設定も展開も普通なのだが、面白いですねえ。ともかく騙されたと思って読んでみて下さい。
2月19日(水)
光文社文庫の新刊が出ていたので、「砂漠の守護神」(リンゼイ・デイヴィス)を買った。久しぶりのファルコ・シリーズである。今回で6冊目なのだが、3冊しか読んでいない。こちらも頑張って追いつかなくてはならない。挟み込みの広告を見て驚いた。カドフェル・シリーズが光文社文庫から出るようである。現代教養文庫がなくなったので、埋もれてしまうかと心配していたが、良かった、良かった。
2月18日(火)
旅行の疲れか、ダウンした。
旅行中に読んだ本は「幽霊船から来た少年」(ブライアン・ジェイクス)だった。早川書房から出ている「ハリネズミの本箱」シリーズの一冊である。結構面白かった。ハリー・ポッターが出てから同じ傾向の様な本ばかり(読んでないので確かめていないが)出ているので、これもそうかなと思ったが、違った。ファンタジーでありながら謎解きがある(暗号である)。寓話風な暗号であり日本人にはまず解くのは無理なので、読んで楽しんで下さい。
2月15日(土)〜17日(月)
家庭サービスで沖縄に行った。天気は曇りや雨であった。最後の17日のみ晴れとなった。宿泊はご存じ「万座ビーチホテル」。良かったですよ。最後の日に那覇市内の古書店3軒をまわったが、収穫なし。
2月14日(金)
今日は夕方に、神戸新聞の平松さんの紹介で、横溝正史の甥である溝口重夫氏と姪である西島勝子氏にあった。もちろん話は面白く時間の経つのも忘れてしまった。こちらは横溝先生であるのに、「おじさん」と言われていたのにとまどった(もちろんおじさんが正しいのであるが)。
その際にいただいた写真2葉と「横溝正史追憶集」は感激の一言である。集中、西田政治氏の文章を読んだら泣けてきた(横溝正史氏は西田政治氏より年下にもかかわらず先に亡くなられたのである)。著作権の関係でいろいろあるのだろうが、これだけは書いておきたい。
「あの頃の二人は、まだ若かった。横溝さんが二十才そこそこだったし、私もそれより十年ほどの年長に過ぎなかった。その横溝さんが先になくなって、残った私は病院生活を続けている。
横溝さんは逝くなったが、探偵小説は続いている。江戸川乱歩と横溝正史の名は日本の探偵小説史に燦然と光り輝いているのである。
私は今考える。あの戦前の湊川新開地の賑やかな光景を知っている横溝さんが、今の湊川新開地のさびれた姿を見たら、どんなに悲しむことだろう。三宮に、すっかり人気をとられてしまったとはいえ、あの神戸の興業界のほこりであった聚楽館はとりのぞかれ、その昔私たち映画ファンをたのしませていた松竹座は久しく空き屋となったままだし、芝居小屋としてわれわれ芝居好きの愛されていた松竹劇場も取りのぞかれて、久しく空地のままで残されている。
こんな光景を横溝さんが知ったら、どんなに淋しがることだろう。若きころの私たちの湊川新開地だったのに。横溝さんは「わしゃよう言わんわ」とがっくりすることだろう。
六十年前は良かった。戦争で何もかもが、メチャクチャにされてしまったが、もう今では立派に立ち直っている。
思えば六十年の遠い古い昔だった。もうそんな夢のような話は忘れてしまいたい。」
私が探偵小説を集め始めてから三十年以上たつ。集め始めた当時は、西田政治氏の書かれた文章のような状況ではなかった。聚楽館もあった(「シェーン」のリバイバルを見に行った)。松竹座もあった。そしてあの「七軒長屋」の近くの古本屋にも行った覚えがある。その店では、当時入手困難だったポケミスの「スペイン岬の秘密」を買った。まだ、新開地は元気だった。三宮や元町に負けず元気だった。夕刻、人通りの多かった「七軒長屋」近くの通りをポケミスを抱えて勇んで帰る自分の姿をはっきりと思い出すことが出来る。
そして今、横溝正史氏の生誕地碑を建てようと新開地近くを歩き回る自分を見て、あの当時の自分を重ね合わしているのである。
2月13日(木)
職場の知り合いの人との飲み会があった。三宮で21時くらいまで飲んだ。集合時間前に新刊書店に行ったが、特に何もなかった。
2月12日(水)
休み明けは疲れますね。本当にあとは寝るだけです。
2月11日(火)
今日は昨年のフォークライブで知り合った人と会った。音楽の話も面白い。ついつい時間を忘れて話をしてしまう。当然浮かれて帰ってきたので、家ではギターの練習をしていた。うまく弾けなくてイライラしますね。
2月10日(月)
近くの新刊書店に行った。「鉄道の旅」は順調に配本されている。現在4冊出ている。最新刊は「小海線・しなの鉄道」である。次回は「五能線・津軽鉄道」なのだが、このシリーズはいつか買ってしまいそうな気がする。早めに始めないと負担が大きくなるので困る。五能線は全線乗ったことはないが、津軽鉄道は全線乗った。例のストーブ列車である。途中の金木駅で降りて、雪の中を斜陽館(太宰治の生家)まで往復した。あの頃は元気でしたね。
2月9日(日)
一日中、家にいた。新刊書店に行ったが、特に何もなし。ようやく「悪意の痕跡」(R・レンデル)を読み終わった。これはちょっと長すぎたようだ。それと謎が少しピンぼけで、グイグイ引っ張って行く力が弱かった。最後におおっと言わせるところがあるが、これをネタに書いた方が面白くなったような気がする。
2月8日(土)
畸人郷の例会の日である。午後から中央図書館に行って数冊本を借りてきた。持っている本で読んでいない本がたくさんあるのに、本を借りてくるとは本当にビョーキとしか言いようがない。その後、海文堂でポケミスの新刊「ハイ・シェラ」を購入して、早めに梅田に向かった。
久しぶりに、本当に久しぶりに阪急古書の街へ行った。萬字屋で人から頼まれていた岩波新書を購入。ついでに岩波文庫の棚を見ると、あるではないか。「炭焼の娘」、長塚節である。あの「土」の長塚節である。なんと350円。この本は面白いとどこかに書いてあった。楽しみである。「土」も途中まで読んだが、結構面白いのだ。ただ、暗いだけである。そういえば、黒木書店のご主人が「土」をえらく誉めていたのを覚えている。
その後、加藤京文堂へ行った。ある、ある。探偵小説が。う〜む、と棚をみていたが、ご主人と話している人が「有尾人」(小栗虫太郎)を購入していた。話を立ち聞きしていると、その人は富山から来ていると言うことである。またカタログで乱歩の「蜘蛛男」を購入されたらしい。やはり世の中には好きな人がいるのですね。よほど声をかけようかと思ったが、やめてしまった。
畸人郷の例会の1次会で喫茶店に行くと、小森健太郎氏がいた。声をかけたが、残念ながら用があるらしく、話はできなかった。その後はいつものとおり、2次会(酒宴)となり、とことん飲んでしまった。相変わらずタクシーで帰宅した。
本当によくやりますね。
2月7日(金)
帰宅の途中に新刊書店に寄ったが、特に何もなし。
2月6日(木)
今日は職場の人と飲みに行った。掲示板の酔いどれマスターではないが、う〜い、ひっく、ひっく状態である。それではおやすみなさい。
2月5日(水)
先日読んだ目黒考二の「酒と家庭は読書の敵だ」にSFマガジンのことが書かれてあった。それが理由と言うわけではないが、SFマガジンのバックナンバーを取り出してきて拾い読みを始めた。SFマガジンは100号まで集めてやれと思って蒐集をはじめた。現在のところ1号欠である。すなわち99冊持っているわけだ。掲載されている短編の多くはSFシリーズに収録されていると思われるが、コラムが面白い。とても40年以上前の雑誌とは思えない。
2月4日(火)
金欠病のため三宮や元町に行くことができず、今日も書くことはありません。読む方は「悪意の痕跡」(R・レンデル)を読んでいます。これが進まないですね。
2月3日(月)
書くのを忘れていたが、早川書房のHPを見ていたら、ギャビン・ライアルの訃報が掲載されていた。「深夜プラス1」「もっとも危険なゲーム」等々忘れられない作品は多い。残念無念。
2月2日(日)
庭いじり、買い物、図書館、新刊書店と普通の日曜日を過ごした。
2月1日(土)
はや1月が終わった。この週末は珍しく行事が入っていない。中央図書館に本を返却しに行って、帰りに元町に寄った。目黒考二「酒と家庭は読書の敵だ」を購入。直ちに読んだ。第3章の「小説雑誌を読む」は途中で挫折してしまった。昔はこういったものを好んで読んでいたのだが、今は駄目である。そのかわりに泣けた文章がある。まず、「『ふたりのロッテ』と草森紳一」の最後の部分、「一生、本を読む人間でいい。一生、雑文を書く人間でいい」というところだ。
もう一つは、「センチメンタルな旅」のこれも最後の部分。「資料を調べている間、私の横に父がいる。(中略)父の伝記を書き上げるまで何年かかるかわからないが、出来れば永遠に終わらないほうがいいとまで思っているのは、その間、父とずっと一緒にいることが出来るからだ。」これは不覚にも本当に泣いた。私も3年前に父を失ったが、その思いはよくわかる。特に話すことはないかもしれないが、ずっといて欲しいのだ。と言うわけで良い本にめぐりあわせてくれた海文堂書店の福岡店長に感謝したい。