畸人郷編集人の極私的日記 (2003年8月)


8月31日(日)
 岩波書店の「図書」で、読者が選んだ私の好きな岩波文庫100のリストが載っていた。第1位は「こころ」(夏目漱石)である。いかにも、いかにもと言ったセレクションだが、特に10位に選ばれた「新訂・福翁自伝」(福沢諭吉)を推しておく。この本はメチャメチャに面白い。自分も偶然に読んだのだが、こんなに面白くて良いのかと思ったことを覚えている。ぜひ、ぜひ、どうぞ。

8月30日(土)
 
近くの書店で江戸川乱歩賞受賞作2冊を購入。財布の関係で1冊にして欲しかったですね。

8月29日(金)
 木村二郎氏のHP「Gumshoe Site」を見ておられる方は既にご存じだと思うが、ロンドンの「Crime in Store」が危機である。最初「Gumshoe Site」には閉店と書いてあったので、あわててCISのHPを見ると、店主からの現状報告があった。いつもメールでお世話になっていたThaliaさんは転職したらしい。お店の方は何とか続けて欲しいと思う。

8月28日(木)
 近くの書店で中公新書「教養主義の没落」を購入。直ちに読み始めた。自分たちが学生であった頃、確かにあった共通のものが失われているという感覚はずっと続いていた。それは本書で言う「教養主義」とは別物なのだが、根底にはこの「教養主義」が流れていたのは間違いない。紀田順一郎氏がその著書で言うように「あえて、サブカルを選択すると言うのは勇気のいることであった」のである。それから20年以上経った今、サブカルに背を向けつつある(そっぽを向かれつつある)自分を発見し、そして本書のような本が出現したのは偶然ではあるまい。
 当然のことながら本書は明治時代から説き起こしているが、それは自分自身が求めている「教養主義の没落」ではない。今、求められているのは、当時サブカルを選んだ人たちの現在の意見なのである。それは、おそらく本書と同じ題名になるはずだ。

8月27日(水)
 昨日に引き続いて、元町へ出かけた。「酒とつまみ」第3号を購入。酒飲みの雑誌なので、目次を見ても人ごとではない。「無差別ゲロリスト列伝」「のんで、のんでの「英国のんだくれ紀行」」「ベロベロになりながら革命を叫んでいた高田馬場「血風録」」題名からして良いですね。いや、酔いですね。
8月26日(火)
 久々に元町に出かける。やはり、本屋は良い。講談社のPR誌「本」をもらって帰る。

8月25日(月)
 HMMの発売日である。今月の特集は「エドワード・D・ホック」だ。まだパラパラとしか見ていないが面白そうである。読んだら報告します(そう言ったまま報告しないケースが多いのですね)。

8月24日(日)
 三宮センター街の後藤書店で「洋書即売会」が開催されているので行った。何と独語の本が多く、それも哲学、神学等々の本であった。有名な著者の著作集が多かったので、眺めているだけでも楽しかった。トマス・アクィナスの著作集は「売約済」であった。連日のう〜むである。
 その後、「まちなか倶楽部」で横溝正史生誕地碑の打ち合わせをした。

8月23日(土)
 午前中から大阪は天満橋の松坂屋で開催されている「大ビートルズ展」を見に行った。昼前に着いたが、結構入場者がいた。前回も松坂屋で開催されたが、前回と同じ展示物が多かった(物が限られているのだから、あたりまえか)。それでも「Little Child」のポール直筆の歌詞には思わず見入ってしまった。目玉は「ロイヤル・バラエティ・ショー」の4人のサイン入りプログラムであった。
 グッズのコーナーでは4人直筆のサインの入ったポートレートとかを売っていた。4人のサインの入ったのはすべて100万円以上であったが、一部には「売約済」の紙が貼られていた。う〜む。

8月22日(金)
 帰宅してテレビをつけると「2001年宇宙の旅」をやっていた。帰宅したのは9時だったので、映画の途中からだったが見始めた。最初は真剣に見るつもりはなかったのだが。9時半くらいから真剣になり最後まで見てしまった。面白いが、よくわからない映画である。
 「2001年宇宙の旅」を映画館で見たのは、中学2年(と記憶する)の時である。昭和44年(1969年)のことだ。映画館は「灘松竹」(神戸市灘区の水道橋筋商店街の東詰にあった)、同時上映(2本立てだった)はディズニーの「海底二万哩」である。友人2人と見に行った。その後、見ていないので、今日は34年ぶりに見たことになる。
 なぜ良く覚えているかというと、目的の映画は「海底二万哩」(当時、いや現在もそうだが、ジュール・ヴェルヌの大ファンなのである)の方だったのだが、最初に「2001年宇宙の旅」を見て心底驚いたからだ。特撮の出来も凄いが、話がよくわからないのだ(こんな経験は初めてだった)。そして音楽。「美しき青きドナウ」(ヨハン・シュトラウス)と「ツァラトゥストラはかく語りき」(リヒアルト・シュトラウス)の強烈さにも圧倒された。頭の中に「美しき青きドナウ」がこびりついて離れなかった。当然ながら「海底二万哩」が子供だましのように見えた。
 この症状はずっと続いて、サントラのレコードも買ってしまい、何回も聞いたのであった。だから、今も新年のウィーン・フィルのニュー・イヤー・コンサートの「美しき青きドナウ」を聞くと当時のことを思い出すのだ。
 この音楽の病気は高校時代にビートルズとフォーク・ソングに出会うまで続いたのであった。

8月21日(木)
 先日図書館で借りた「趣味は読書」(斎藤美奈子)を読む。ご存じのとおりベストセラー本の書評集である。ベストセラーの書評も面白いが、書評の合間に書かれている本を読む側の事柄については身につまされる。

8月20日(水)
 「黒いハンカチ」(小沼丹)読了。面白かったですね。ぜひ読んでみて下さい。
 帰りにJR新長田駅の構内で古書店が出店をしていた。購入した本は「切手収集狂殺人事件」(黒木曜之助)、「相馬一平捕物帳」(森達二郎)。どちらも春陽文庫である。面白いのでしょうか。


8月19日(火)
 久しぶりに元町、三宮へ出かけた。古書店を覗いたが掘り出し物はなし。

8月18日(月)
 突然上の息子が帰ってきた。兄弟で話をしているのを遠くで聞いていた。と言うわけで今日も何もなし。

8月17日(日)
 一日中家にいた。近くの書店にも行ったが特に何もなく平穏無事な一日であった。もちろんお酒は飲みました。

8月16日(土)
 朝から臼田惣介氏と京都に「スター・ウォーズ展」を見に行った。良かったですよ。まだ行かれていない方はぜひ行ってみてください。展示品の横にテレビがあって映画のシーンを流しているのだが、二人でずっと見ていました。この展覧会はエピソード4〜6がテーマだが、秋にはエピソード1〜2をテーマにした展覧会が開催される。こちらも楽しみである。
 その後、大阪へ移動して畸人郷の例会。お盆なので出席者は少ないと思っていたのですが、多くの方が参加されたのには驚いた。1次会からSF談義が花盛りで、2次会になっても延々と続いた。話題が新鮮で非常に得るところの多い例会だった。臼田氏とは60年代〜70年代フォークの話ばかりしていた。
 紹介するのが遅れたが、今年も「神戸アコースティックタウン」が開催される。9月13日(土)のコンサートの出演者は、高田渡!、加川良!、木村充揮(憂歌団のヴォーカル)!、そして斉藤哲夫!!!!である。やって欲しいですね、「されどわが人生」。「も〜お、どうでもいいのさ〜」。いいねえ、いいねえ。念のため言っておくと、今年はライヴには出ませんので悪しからず。
 「スター・ウォーズ展」を見てから、大阪での畸人郷の例会までにかなりの時間があったのだが、その間何をしていたのかと言うと、臼田氏とJR京都駅でビールの飲める場所を探していたのであった。それがなかなか見つからなかったが、執念で発見して飲んだビールのおいしかったこと。

8月15日(金)
 大倉山の中央図書館に出かけた。新着図書のところで本を選んでいたが、結局借りなかった。それにしても、いろいろと出ていますね。

8月14日(木)
 疲れがたまっていたせいか、夕食後すぐにダウンしてしまった。風呂にも入らず、ベッドへ直行だった。

8月13日(水)
 帰りに駅近くの新刊書店に寄ったが何もなし。よくよく考えれば「先週に平凡な一日だった」と書いた日に、ちくま文庫の「氷川瓏(ひかわ・ろう)集」を購入していたのである。何という事でありましょう。氷川瓏の初めての作品集である。皆さん、絶対に買いましょう。

8月12日(火)
 横溝正史の生誕地碑の関係で打ち合わせをした。これからがいよいよ本番だ。

8月11日(月)
 久しぶりに元町に出かけた。新刊がまぶしい。ポケミスの新刊2冊を購入した。「心地よい眺め」(R・レンデル)、「被害者のV」(L・トリート)である。ポケミスが毎月2冊発売というのは本当にきつい。
 週末の疲れからか、テレビを少し見た後ベッドに直行した。おっと、その前にビールを飲むのをわすれるところだった。

8月9日(土)〜8月10日(日)
 家族で松江・出雲まで出かけた。道中ほとんどの運転は上の息子がした。子供の運転する車に乗るというのは不思議な気持ちである。米子、松江、出雲に「BOOK OFF」「古本市場」等多くの店があったが、一軒だけしか入ることができなかった。収穫は創元推理文庫「死者の入江」(C・アルレー)だけだった。
 世の親は子供に思い出を作ってあげるために家族で旅行すると思っているだろうが、実際は子供に思い出を作ってもらっているのである。


8月8日(金)
 今日は帰宅後に職場から呼び出しがかかったので出かけた。翌朝まで帰宅できなかったため、特に記載することなし。

8月7日(木)
 昨日に引き続き、特に何もない一日であった。

8月6日(水)
 特に何もない平凡な一日であった。暑さのせいなのか、歳のせいなのか全く本が読めなくて困る。事態はかなり深刻である。何とかしないといけない。

8月5日(火)

 「さんちか古書市」に再度出かける。本の補充を期待していったのだが、駄目だった。その後、後藤書店、あかつき書房とまわったが、収穫なし。あまりに暑いので本に集中できない。困ったことだ。


8月4日(月)
 創元推理文庫の「黒いハンカチ」(小沼丹)を読み始めた。これは面白い。しばらく楽しめそうである。暑い夏は長編より短編集の方が良いかもしれない。しかし、最も良いのは冷えたビールだ。

8月3日(日)

 一日中家にいた。暑さのあまりダウンである。昼間からは飲めないので、夕方が待ち遠しかった。もちろん、夕食時にはビール、ビール、ビールである。

8月2日(土)
 伊勢に行った。二見浦である。小学校の修学旅行以来であるから、何と37年ぶりである。海岸沿いの旅館街を通ったが、何となく覚えがある。もちろん明確な記憶ではない(あたりまえか)。
 小学校の修学旅行では泊まった翌日は雨だったため、夫婦岩を見に行けなかった。本当は朝早く起きて見に行ったグループもあったらしいが、自分は行くことができなかった。従って、現在に至るまで夫婦岩を見たことがなかったのである。長い間、本当に長い間、このことが心の中でくすぶっていた。もちろん今回は、夫婦岩を見に行って来た。長年の無念さがようやく晴れたといった具合である。

8月1日(金)
 暑くなってきた。いつのまにか8月である。この日記を書き始めて一年が経った。よくまあ続いていますね。日記なんて、一番の苦手なのに。


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