畸人郷編集人の極私的日記 (2005年8月)


8月29日(月)〜9月5日(月)
 お盆に休みをとらなかったので、1日だけの贅沢は許されるだろうと、9月1日に仕事を休んでJRに乗りに行った。JRに乗るためだけに休んだのは何年ぶりのことだろうか。
 まず岡山まで行き、津山線の急行で津山を経由して、姫新線で新見へ出た。芸備線で備後落合、三次を通って広島まで行った。そして山陽線で明石まで帰ってきたのである。初めて乗った区間は、芸備線の塩町から広島の間である。宮脇俊三風に報告することもできるが、長くなるのでやめる。ただ、列車の中はすべて禁煙(津山線の急行も2両編成だったが、全車禁煙だった)であったことを報告しておく。ホームでは喫煙コーナーがあって助かったが、備後落合の駅では喫煙コーナーの表示があったものの灰皿がなくて困った。それにしても備後落合は風情があってよろしい。備後落合では芸備線にも木次線にも乗れたので、本当に迷った。宮脇俊三氏ではないが、家へ買ってきても、まだ乗り足りない気がした。

備後落合駅(左 三次行き、 右 新見行き 手前は木次線ホーム)

 9月3日(土)から5日(月)は家族サービスで、足摺岬へ出かけた。それにしても遠いと言うのが実感である。高知から四万十(中村)まで時間を要する上に、そこから足摺岬まで1時間以上かかる。それでも景色は素晴らしく、来たかいがあった。岬には当然のことながら、田宮虎彦の文学碑があった。
 4日は松山市に移動。古書店をまわったり、伊予鉄道に乗ったりして市内を駆け回った。ミステリ関係の友人であった井上勝彦氏の自宅付近を訪ねたが、残念ながらお家を見つけることはできなかった。

8月14日(日)〜8月28日(日)
 14日は京都下加茂神社の古書市に行った。久しぶりに会った人も多く、本当に面白かった。本の収穫については、ここに書くほどのものはなかった。京都の古書店に行ったのは数年ぶりなので、本棚が新鮮だった(京都の古書店は、大阪や神戸とは全く異なった品揃えなので、なかなか良いのである)。
 28日はSR大阪例会。江戸川乱歩賞の合評会である。今年の受賞作の『天使のナイフ』(薬丸岳)は出来映えは良く、一日で読んでしまった。ちょっと設定に無理があるが、それを感じさせないものがある。しかし、自分が本当に読みたいものとは少し異なっているというのが、本音だ。

8月1日(月)〜8月13日(土)
 8月に入って、はや13日となってしまった。その間にも本の方はぬかりなく出ている。週に1度しか三宮・元町の書店に行けないので、新刊についていくのがやっとのところだ。
 新刊はあまり買わなくなってしまったが、平凡社ライブラリー『荷風文学』(日夏耿之介)は購入した。河出書房の『日夏耿之介全集』は高くて買えないので、日夏の本は軽装版で出たときに買うのがやっとである。日夏耿之介も古書店であまり見かけなくなってしまった。昔は結構見かけたので(値段もそれほど高くはなかった)、数冊だが家の書棚にある。永井荷風の全集も家の書棚にあるが(就職して最初のボーナスで、泉鏡花の全集を、次のボーナスで永井荷風の全集を買った)、いろいろな事情であまり読めていない。読んだ中では『日和下駄』、『ふらんす物語』、『あめりか物語』が秀逸。
 昨日は洲本市立図書館から『偏愛文学館』(倉橋由美子)を借りてきた。これは非常に良い。好みの本ばかりだ。すぐに読めたのだが、何度も読み返している。
 本の雑誌社から『都筑道夫少年小説コレクション』の第1回配本が出た。『幽霊通信』と『幽霊博物館』である。解題によると、以前に桃源社から出ていたものを再編集したものらしい。桃源社版は全部持っているので、それぞれの収録作品を次に書いておく。丸数字は本の雑誌社版に収められている巻数を示している。

『こんばんわ幽霊です』
 @ゆうれい通信
 A血をすうへや
 @耳のある家
 @砂男
 Aゆうれい博物館
 @座敷わらしはどこへ行った
   蜃気楼博士

『おはよう妖怪たち』
  スター・パトロール
  宇宙からきた吸血鬼
  未来学園
  ぼくボクとぼく
  妖怪紳士

『さよなら犯人くん』
  拳銃天使
  拳銃仮面
  透明人間がやって来た
  六年すいり組
  青ざめた道化師
  どろんこタイムズ
  黒いおじさん
 A午後十時の日食
 A黄色いポロシャツ
  コールサインX
 A鬼がきた夜
 A鬼の顔
 A五ひきと二羽が消えた!
 A竜神の池
 A帰ってきた幽霊

『ロボットDとぼくの冒険』
  ロボットDとぼくの冒険
  死体はなぜ歩いたか
  月に帰った男
  ふたりの陽子
  消えた文字の秘密
  隣の誘拐事件
 A殺人迷路


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