第1回定例市会がスタート 2月26日に小林るみ子議員が代表質疑

 2010年度神戸市予算案を審議する第1回定例市会が、2月19日から3月25日の会期で始まりました。新社会党議員団の予算案に対する本会議代表質疑は、2月26日(金)午後に、小林るみ子議員が行う予定です。
 3月1日から16日までは予算特別委員会の3つの分科会で、午前10時から夕方まで局別審査が連日予定され、3月11日には、あわはら富夫議員が総括質疑を行ないます。傍聴は本会議、各局審査いずれも自由ですから、是非とも傍聴をお願いいたします。(局別審査日程表は→こちらから)
 各局審査の新社会党議員団の担当は、第1分科会−小林るみ子議員、第3分科会−あわはら富夫議員で、質疑時間はおおむね午後3時〜4時ぐらいからです。

2010年度予算案 神戸空港関連予算など焦点
 雇用や暮らしへの不安なくす施策を
 
 提案された2010年度予算案は一般会計7,661億円で対前年度比1.8%増、特別会計は7,341億円で対前年度比0.8%減、企業会計は3,412億円で対前年度比8.2%増、合計1兆8,415億円で対前年度比1.8%増となっています。とりわけ、企業会計は港湾事業会計や新都市整備事業会計の企業債償還が増加したことなどから、大幅に予算規模が増えています。

 歳入では、景気後退による給与所得減少で個人市民税が大幅に減少、法人市民税も企業収益悪化で減収が見込まれます。一方で地方交付税は、国の地方財政対策で増加したものの、歳出では子ども手当創設や生活保護費などの扶助費の増加で、20億円の収支不足がおこり、財産収入の確保で収支均衡を図ったということです。
 しかしながら、臨時的な財源対策手段は枯渇しつつあり、義務的経費(人件費、扶助費、公債費の容易に削減できない経費)は依然として高い比率で、財政構造の硬直化・弾力性の低下は依然として続いており、自由に使えるお金はなく、今後も危機的な財政状況が続くことが予測されます。

 その中で、膨大な赤字を出している空港と関空を結ぶベイシャトルへは、前年度に引き続き約1億を支出しようとしています。開港4年目も搭乗者数は目標に届かず、空港管理収支や、売れない空港関連土地処分・起債償還問題など空港関連予算は大きな焦点です。
 その中で、空港島造成事業などにかかる企業債増加に伴い、新都市整備事業会計は対前年度比45%増、341億円増の1,092億円が計上されています。この大幅な増は、企業債の来年度の償還額が725億円(内、空港島造成分650億円)もあることが要因ですが、その全てを会計の基金や現金預金から支出することができず、空港島造成分650億円のうち200億円を借り換えする予算で、借金を将来に先送りすることになっています。
 
 一方、事務事業の再構築として、図書館2館(三宮、須磨)や市営住宅328団地に指定管理者制度が導入される他、来年度も公立保育所2カ所(兵庫・乙木)が民間に移管されます。また昨年度、敬老パス制度が乗るたび負担制度に改悪され、これまで激変緩和措置として、バスの場合は1回乗車50円の負担でしたが、今年10月からは倍の100円の負担になります。倍の負担となると、更に高齢者の社会参加と移動支援が脅かされ、利用者が減少することが心配されます。神戸市は、乗るたび負担制度が高齢者にもたらしている実態や、市民の利便性を優先した他の政令都市の制度などの状況も調査し、その結論が出るまでの期間、少なくとも現在の緩和措置を10月以降も継続すべきで、将来は元の制度に戻すべきです。
 このような中、今議会で新社会党は、厳しい経済情勢が続く中、市民の雇用やくらしの不安をなくし、福祉を優先する立場から議論・質疑を行っていきます。 

神戸空港開港4年 需要予測、土地処分、起債償還…八方ふさがり

需要予測達成は、夢のまた夢。 空港管理収支は実質赤字に


 2月16日で神戸空港開港4年を迎えました。神戸空港の現状は、開港当初は1日7路線27便が就航していましたが、地方路線からの相次ぐ撤退や減便が続き、今は羽田便や千歳便、那覇便など主要3路線と、離島便である石垣便、天草便の5路線22便にまで落ち込んでいます。したがって、旅客数は、我々の試算によれば今年度は約230万人で、需要予測である319万人には遠く及ばず、開港後4年間いずれも重要予測を下回まわります。
来年度(2010年度)の市の需要予測は403万人ですから、達成は「夢のまた夢」です。更に、今年の5月には日航が全面撤退となり、8便が減便となります。今のところ、当局は議会で「スカーマークの増便と全日空の機材の大型化で乗り切る」との決意を表明していますが、その見通しは暗いものです。
 また、空港管理収支も、当初予定の航空機材の大型化は進まず、撤退や減便で、2009年度予算では、着陸料収入が当初計画の9億円減で、財政調整基金の取り崩しで何とか予算を計上したものの、実質的には赤字予算となりました。さらに2010年度予算案でも着陸料収入がさらに減り、財政調整基金から5億6千万円投入し何とか予算を計上しているものの、実質赤字予算です。財政調整基金も約1億円しか残りがなく、再来年度以降で管理収支破綻の可能性が高まっています。
 
 空港土地処分進まず、迫る起債償還
 来年度償還分650億円のうち、200億円を20年返済先送り


 そして、空港島の土地処分も進まず売却予定額の6%の45億円が売れただけです。2014年までには1,982億円の起債を償還をしなければならず、今年度からその償還が始まっています。更に、ポーアイ2期や複合産業団地などに要した起債の償還もあり、それらを含めると新都市整備事業会計で、償還額は2017年(平成29年)までに3,692億円にもなります。しかも、2009年度から2012年度の4年間で、一挙に2,392億円を償還しなければならず、宮崎辰雄市長時代から蓄積してきた新都市整備事業(開発事業)の財産である、「使える基金や現金預金」1,927億円をすべて取り崩しても足りず、資金ショートしてしまうことになります。
 それで、来年度の予算案では来年度に償還すべき空港島造成分650億円の内、200億円を借換えをして起債を20年先送りすることが提案されています。しかし、20年の借換えは、実質返済を30年間引っ張ることになり、国の制度上それ以上の借換は認められておらず、今は利子が安いとは言え長期金利がどう動くか不透明であり、しかも、土地が売れなければ後世の市民に多大な負担を残すことになり、安易な借り換えを起こすべきではありません。
 このような八方塞の状況の中、矢田市長は、関空3空港の一体運用で、その活路を見出そうとしていますが、関空会社が抱える1兆1000億円の有利子負債をどうするかなど、国土交通省や大阪府、兵庫県のそれぞれの思いがあり、運営主体や伊丹空港の存廃なども絡み、橋下大阪府知事からは「神戸空港は失策」と批判される始末でです。

失敗を認め、市民に判断を

 多くの市民は、このような状況を冷ややかにみています。それは、神戸空港の是非を求める住民投票を市長と議会の「与党」会派がつぶしたことが原因です。住民投票さえ行っておれば、たとえ建設を認める結果になっていたとしても、その責任は明確になり、この現状をどうするかを市民全体で英知を結集することが可能であったのです。
 市長と議会は、神戸空港の失敗を素直に認め、市民に謝罪すると共に、すべての情報を公開し、空港の今後については住民投票なども含め、市民にその判断をゆだねるべきです。