| あわはら富夫議員・請願討論(2010年6月24日) |
私は新社会党議員団を代表して、先の委員長報告に反対して請願第92号、請願第93号、請願第95号〜請願第98号の採択を求めて、賛成の討論をいたします。 これら請願は、神戸空港にかかる起債償還計画、管理収支、重要予測の見直し、さらには関西3空港問題と市長の神戸空港民営化発言での市民の知る権利の保障を求めるもの。また、今年10月から敬老優待パスの暫定制度が切れることから、無料化なども含めて再検討を求めるものなどです。 ●管理収支と需要予測の見直しを 開港4年目の神戸空港は、開港後一度も搭乗者数が重要予測に届かず、空港管理収支、空港関連土地処分に大きな影響がでています。 22年度予算では管理収支は日航の撤退などがあり、実質5億6千万円の赤字で、昨年に引き続き財政調基金の取り崩しでしのいでいますが、基金の残りも1億2千万円です。当局は、スカイマークの新規路線増やANAの大型化で収入増がはかれると答弁していますが、当初見込みから比べれば機材は小型化し、航空会社の経営状況も楽観を許すことができない状況であり、また、着陸料そのものの値下げ問題も今後大きな焦点になってきます。来年度からは、起債償還がさらに増大することから、、管理収支が成り立たなくなるのは時間の問題ではないでしょか。市民の手元には、ホームパージに掲載された管理収支の長期見通ししかなく、その計画とは大きくかけ離れた現状になっているわけですから、早急に見直しするべきです。 また、需要予測も今年から、319万人が403万人になり、開港後一度も、319万人の需要予測ですら到達できなかったのですから、今の便数や路線の現状では403万人には遠く及ばないことは自明です。達成可能な数字に見直すべきです。 ●市民に起債償還計画を示せ また、空港島造成事業での起債償還が22年度で650億円になりますが、財源の土地処分が全く進んでいないことから、とうとう200億円を借換えで先送りすることになりました。当局の答弁では、「20年債での借り換えである」ことが表明され、さらに「今年の秋以降に、利子等の数字が明らかになり、来年度の予算に計上される」ということでした。 今後、ポーアイ2期の起債償還も加わることから、来年度からも借換えが行われることは確実で、その利子負担の増大や次世代まで負担を残すことになり、このことが、市民に大きな不安をもたらしています。したがって、起債償還計画自体が大きな狂いをすでに示しているわけですから、市民に詳細な起債償還計画を示すこことは、当然のことではないでしょうか。 また、関西3空港懇談会は、4月に議論を終え、これを受けて、国土交通省の成長戦略会議が先月最終報告をだしました。この中で、関空に関しては、1兆3000億円を超える債務圧縮のため、伊丹と経営統合する方針を明記、伊丹廃港・関空への一元化の方向を示しました。しかし、経営統合や運営権の民間売却など未知数・不確定な要素が多く、経済成長とどうつながっていくのかも含めて曖昧なままです。さらに、神戸空港は「市営空港」として、国家戦略からはずされ、議論の対象にもされていません。 矢田神戸市長は成長戦略会議最終報告で神戸空港が議論の対象から外されたことについて、「利用者の立場で3空港の最適運用をめざすべき」と、5月13日の記者会見では「神戸空港も株式会社に変えていったほうが一体運用になじみやすい」「関空会社に神戸空港を買ってもらい、一元管理するのが利用者の利便性向上に一番良い」と述べ、さらに神戸空港の売却と株式会社化を明らかにしました。 ●空港の失敗を認め市民に謝罪を これらの経緯を市民に明らかにすることを求める請願に対して、当局は「懇談会資料は関経連のHPにあり、市長の民営化発言については、関空が主体になって3空港一体運用の場合は空港民営化も一つの方法だ」と、これまで市長が言ってきた考えに沿ったものという説明でした。これに対し、私は、「民営化の形態や時期、その場合の関空の負債の神戸市負担など」について質疑しましたが、「国との協議の中で、その時期が来れば考え、形態については今後の議論だ。神戸市の負担についてはない」との答弁でした。 確かに市長は、関西3空港問題に絡んで神戸空港の民間への売却発言をされてきたことは事実です。しかし、現時点で神戸空港が国家戦略の対象外になっていることが明確にも関わらず、今回のように自らの手で事前に株式会社化しておくんだというような発言は、これまでの流れをくむ発言とは言えません。むしろ、神戸空港の管理収支などの行き詰まりをなんとか関空3空港の経営統合で解消しようとしているのではないかとみられても仕方ありません。また、よしんば、経営統合されても、1兆3000億円の関空の有利子負債の肩代わりをさせられるのが落ちではないでしょうか。 何度も言いますが、多くの市民は、このような状況を冷ややかにみています。それは、神戸空港の是非を求める住民投票を市長と議会の「与党」会派がつぶしたことが原因です。 住民投票さえ行っておれば、たとえ建設を認める結果になっていたとしても、その責任は明確になり、この現状をどうするかを市民全体で英知を結集することが可能であったと思うのです。矢田市長は、神戸空港の失敗を認め、市民に謝罪し、すべての情報を公開し、今後についての意見を求めるべきではないでしょうか。 ●10月からの敬老パス負担増は見送りを そして、敬老優待乗車制度についいてです。激変緩和措置が今年9月で終わり、10月からはバスが均一区で50円が100円に、地下鉄では小児料金に約2倍に負担が増えることになります。港湾交通委員会の質疑で、制度変更後の09年度と変更前の07年度の敬老パスの利用者数が、市バス、地下鉄でそれぞれ明らかにされました。市バスでは、なんと39%減、地下鉄でも30%の利用減となっています。今年10月以降は更に利用者減が予想されます。 敬老優待乗車制度の乗る度負担制度は、高齢者の社会参加の後退、高齢者の健康維持への障害はもちろん、市場や商店街の営業にも大きな悪影響を与えています。新社会党は乗る度負担制度でなく、最悪でも見直しを行った政令都市並のフリーパス制度の検討を行うことを求め続けてきました。これ以上の負担増が行われれば、制度が持つ政策的意味が失われてしまいます。10月からの負担増は見送るべきです。 しかも、今事件になっている、交通局市バス中央営業所での料金抜き取り事件は、当初5万円の被害と報じられていましたが、当局の調査で更に石屋川車庫でも料金抜き取りが行われており、その被害額は両営業所合わせて、確定しているだけでも600万円にもなっています。いつからこの犯行が進行していたのか全く不明の状況となっています。平成17年以前の鍵管理名簿はなく、10年以上前から犯行が行われているとしたらその被害額は、大変な金額にもなってきます。徹底調査すると交通局長は答弁しましたが、全容の解明を行い、その責任の所在を明らかにするまで、この9月での敬老優待パス激変緩和措置終了の市民合意を得ることは極めて難しいのはないでしょうか。 以上、新社会党を代表しての請願への賛成討論といたします。議員の皆さんの賛成をおい願いし、討論を終わります。 |