| 第2回定例市会終わる。関西3空港問題、市営住宅計画などで議論 |
| 早いもので、任期の4分の3が経過し、残り1年となりました。2人という小会派のため、質問時間の制限や多くの常任委員会に委員が出せないなど、大きな制約があるものの、残り1年の任期を精一杯取り組んでいきます。今後とも皆さまのご支援や励ましをお願いいたします。 さて、6月11日から24日まで開かれていた第2回定例市会が終わりました。今回の市会は議長など議会諸役の改選が主な議題でしたが、港湾交通委員会では、この間の3空港問題などに関して中田作成さんから請願が出され、議論が行われました(下記掲載)。 また最終日の24日には、あわはら富夫議員が請願討論(→別途掲載)、小林るみ子議員が「第2次市営住宅マネジメント計画」について議案外質問を行いました(要旨は下記掲載)。 「第2次市営住宅マネジメント計画」についてはこの5月末締切りで市民意見募集が行われたところですが、この計画には、震災復興で民間等から借り上げた住宅107団地(約3,800戸)が20年の借り上げ期限を切れるにともない、2016年から入居者に住み替えを求める内容や、管理戸数を今後10年間で7,000戸縮減させる内容も含まれており、多くの入居者から不安の声があがっています。 なお、今期の新しい委員会所属も決まりました。今期の常任委員会所属は、あわはら富夫議員は前期と同じ「港湾交通委員会」、また小林るみ子議員は「文教経済委員会」に所属します。 また特別委員会には2人とも入れることになり、あわはら議員は「外郭団体に関する特別委員会」、小林議員は「都市活力の創造に関する特別委員会」に所属することになりました。 |
| 市民不在の3空港論議 「神戸空港民営化を言う前に、市長はまず謝罪と反省を」 |
| 関西3空港のあり方について昨年から論議を行ってきた関西3空港懇談会(座長:下妻関経連会長。メンバーは、関経連会長のほか、大阪府知事、大阪市長、兵庫県知事、神戸市長)がようやく4月に議論を終えました。また国土交通省の成長戦略会議も先月最終報告を出しました。その主な結論は下表のとおりです。 国土交通省の成長戦略会議最終報告は、航空や観光など5分野の成長戦略をまとめたものですが、航空分野では、徹底的なオープンスカイ(航空自由化)、経営改善による関空の積極的強化、格安航空会社参入促進などが優先項目とされ、自公政権から引き継いだ新自由主義的施策=構造改革路線を引き継いでいます。 この中で、関空に関しては、1兆円を超える債務圧縮のため、伊丹と経営統合する方針を明記、伊丹廃港・関空への一元化の方向を示しましたが、経営統合や運営権の民間売却など未知数・不確定な要素が多く、経済成長とどうつながっていくのか曖昧なままです。さらに、神戸空港は「市営空港」として、国家戦略からはずされ、議論の対象にもされていません。 一方、関西3空港懇談会報告では、伊丹廃港をめぐる兵庫県と大阪府の対立など、各自治体や財界の思惑が複雑に絡み合った中での「玉虫」合意にとどまりました。 無責任な市長発言 これら一連の議論を踏まえ、矢田神戸市長は成長戦略会議最終報告で神戸空港が議論の対象から外されたことについて、「利用者の立場で3空港の最適運用をめざすべき」と反発(4月26日)、さらに5月13日の記者会見では「神戸空港も株式会社に変えていったほうが一体運用になじみやすい」「関空会社に神戸空港を買ってもらい、一元管理するのが利用者の利便性向上に一番良い」と述べ、神戸空港の売却と民営化を視野に入れていることを明らかにしました。さらに国の成長戦略から神戸空港がはずされるなら、運用時間や発着枠の規制を全部はずすべきとも述べています。 確かに市長は、関西3空港問題に絡んで神戸空港の民間への売却発言をしてきたことは事実です。しかし、現時点で神戸空港が国家戦略の対象外になっていることが明確であるにかかわらず、今回のように自らの手で事前に株式会社化しておくという発言は、これまでの流れを組む発言とは言えません。むしろ、神戸空港の管理収支などの行き詰まりを、なんとか関西3空港の経営統合で解消しようとしているのではないか、と見られても仕方がありません。また、よしんば、経営統合されても1兆3千億円の関空の有利子負債の肩代わりをさせられるのが落ちではないでしょうか。 神戸市長は、市民の声を聞かず、住民投票を否定してまで神戸空港を作った神戸市の責任をどう考えているのでしょう。相次ぐ路線撤退で、需要予測に届かず、空港管理収支は昨年度から実質赤字で、土地も売れず空港島造成の借金2,000億円も返す目処がつかないままです。これらの問題の総括・検証・反省や今後の見通しも市民に示さずに「神戸空港民営化」、「神戸空港も加えた一元化」、「規制緩和」等々の将来像を語るのは無責任すぎます。 多くの市民はこの間の神戸空港問題や3空港論議を「言わんこっちゃない」「それ見たことか」と冷ややかな視線で見ています。市長は神戸空港の失敗を認め、いったん反省し市民に謝罪すべきです。その上で、すべての情報を公開し、この間の3空港問題の経過を市民に説明し、議論に入るべきなのではないでしょうか。 港湾交通委員会でも質疑 このような中、今回の議会では小林るみ子議員が紹介議員となり、中田作成さんから「関西3空港問題および神戸空港民営化についての請願」が出されました。この中では、@3空港懇談会のこれまでの詳細な経緯を、市民に分かりやすく整理し、説明すること A3空港懇談会における個別空港の需要予測を公開すること B市長の「神戸空港民営化」発言について市民に丁寧に説明することが請願されました。 これに対し当局は懇談会資料は関経連のHPにあり、市長の民営化発言については、関空が主体になって3空港一体運用の場合は株式会社化も一つの方法だと、これまで市長が言ってきた考えに沿ったものという説明でした。これに対し、あわはら富夫議員は民営化の形態や時期、その場合の関空の負債の神戸市負担などについて質疑しましたが、民営化の時期は一体運用にむけた国との協議過程で、その時期が来れば考え、形態については今後の議論だと答弁、また神戸市の負担についてはないと答弁するにとどまりました。 |
| 小林るみ子議員・議案外質問(要旨) 〜第2次市営住宅マネジメント計画について〜 |
新社会党神戸市会議員団を代表して、「第2次市営住宅マネジメント計画」について、議案外質問をする。阪神・淡路大震災では、6,434人という尊い生命が奪われ、多くの人の生活基盤が奪われた。市民は着の身着のままで避難所に避難し、その後仮設住宅へは住んでいる場所とは関係なく、高齢者優先で、住み慣れた地域から遠く離れた住宅に移り住むことを余儀なくされた。さらに、復興住宅に移り住み、今ここを「終の棲家」として居住されている高齢者が多くおられる。すでに、復興住宅の高齢者割合は50.8%、高齢単身世帯割合は44.8%に達している。 全壊・半壊の住宅から避難所へ、避難所から仮設住宅へ、仮設住宅から復興住宅へ、2度も3度も住み替え、住宅は保障されてきたものの、そのたびにコミュニティは崩壊した。そのために、復興住宅での「孤独死」も後をたたないという状況が続いた。震災当時の住宅政策が果たして適当だったのかどうか、私は未だに疑問を感じている。 住宅とコミュニティ、それは人が生きていくためには切りはなせないものだと考える。とりわけ高齢者にとっては、住みなれた住宅・地域で生きていくことが心身の状態を安定させ、生きる意欲を持たせ、暮らしを支える事につながるものだと考える。 このたびの「第2次市営住宅マネジメント計画」は、「住生活基本法」第6条「居住の安定の確保」の観点からも、いくつかの問題点があると考える。 ●住宅管理戸数縮減ではなく維持を まず一つ目は、市営住宅管理戸数縮減について。 市営住宅の管理戸数は震災前は約40,000戸だった。震災後のピーク時には最大で約55,700戸に達したが、昨年度末現在で、427団地、53,068戸となっている。これを被災世帯の減少を理由に、震災前の水準に戻すべくこの10年間で、約46,000戸程度にするというものだ。つまり、今後10年間で約7,000戸縮減させることになる。 一方、定時募集の応募状況は、この間一般募集で20倍を超える状況が続き、区別にみると、灘区・中央区・兵庫区では50倍前後と倍率が特に高い状況がみられる。その背景には、この間の生活保護世帯の増加、若年世帯の低額所得者層の増加が考えられる。 そこで質問するが、「低額所得者の住宅不足を緩和するため必要があると認めるときは、公営住宅の供給を行わなければならない」という公営住宅の本来の役割から、市としては市営住宅管理戸数の縮減ではなく、むしろ今は維持することに努めるべきではないかと考えるが、市長の見解をお伺いする。 ●借り上げ契約期間の延長検討を 二つ目は、復興住宅の借上げ住宅返還について。 借上げ住宅は、震災当時の需要増に対して、神戸市として充分に対応できなかったことから、民間・都市再生機構・公社などの所有者から借り上げて復興住宅にしたものだ。現在、借上げ住宅は3,805戸あり、市営住宅全体の約7%を占めている。このたび、20年間の賃貸契約期間が満了を迎えるということで、2016年1月の兵庫区のキャナルタウンをかわきりに、順次入居者の住み替えや所有者への返還を進めようとしているもので、入居者に著しい生活不安を与えている。 そこで質問だが、厳しい社会情勢のもと入居者の居住権の保障という観点から、入居者が住みなれた住宅で、引き続き居住できることを保障するのが行政の責務であり、この際契約期間の延長を検討するべきだと考えるが、市長の見解をお伺いする。 (石井副市長) 管理戸数の縮減については、管理戸数は政令市の中でも全世帯数に占める割合が8%と最も高い。セーフテイネットの公民の役割の変化もある。厚生年金住宅も当初の役割を終えつつある。震災被災者世帯数の減少もあり、その目的は収束の傾向にあり、さらに老朽化したり、耐震不可能な住宅は集約化の必要があるので縮減せざるを得ない。 借り上げ住宅返還については、入居者の他への住み替えの際は説明会や周知をはかり、個々の状況に対応していきたい。 (小林議員・再質問) 借り上げ住宅に住んでいる入居者は何度も住み替えなければならくなり、大変なことで、民間に移るとなると家賃も上がり住み替えは困難だ。また住宅を返還される所有者にとっても、空き家を返されても経営が大変になる。その意味で、双方にとって最良の方法は契約期間の延長しかないのではないか。 生活保護世帯や高齢・若年単身世帯の増加で、セーフテイネットとしての住宅の需要が高まっている。政令市の中でも管理戸数割合が8%と最も高く、優れている施策を後退させていいのか。なぜ震災前の戸数に戻さなければならないのか、その理由が分からない。 ![]() (石井副市長) 震災復興住宅など当初の目的は達したので、管理戸数の縮減は、公民の役割分担の中で収束の方向だ。 (小林議員・意見) 市営住宅の新たな役割も出てきている中、管理戸数を減らすべきではない。 |