第4回定例市会終わる
小林るみ子議員が地域防災計画、特別支援学校のあり方で議案外質問
 
 11月28日から12月6日まで開かれていた第4回定例市会が終了しました。2010年度決算審議は10月の議会で終わっていますので、短い会期でしたが、最終日の議案外質問では、小林るみ子議員が、@特別支援学校のあり方、A地域防災計画の見直し について質問しました。以下、その要旨を紹介します。なお質疑の全文(約25分)は、神戸市会インターネット録画放映で見ることができます。

小林るみ子議員・議案外質問要旨(12月6日)

 1,地域防災計画の見直しについて
 〜神戸市地域防災計画に原発事故対策を盛り込むべき〜

 東日本大震災から9ヶ月を経ようとしているが、露になった課題の一つに原発問題がある。つい先日も、福島第1原発1号機での燃料漏れが、すでに圧力容器から格納容器へと、メルトダウン、メルトスルーしている状態であることが明らかになった。収束に向かっているとは言いがたい状況に福島県民のみならず多くの国民は、苛立ちと不安を抱いている。
 一方、このたび、原子力安全委員会は、従来の8〜10q圏のEPZ(防災対策重点地域)を変更し、特定の事故発生で直ちに避難する約5km圈のPAZ(予防防護措置区域)と、避難・屋内退避の準備をする約30km圈のUPZ(緊急防護措置区域)に、さらに屋内退避や安定ヨウ素剤服用を考慮する約50km圏のPPA(放射性ヨウ素防護地域)と、3区分の拡大案を示した。
 そのため、兵庫県の場合は福井県高浜原発の対象区域に豊岡・丹波・篠山市の一部が含まれることになった。今後はそれに応じて対象になる各自治体で地域防災計画の見直しが始まるが、5 km・30 km・50 km という一つの線引きが適切であるかどうかも疑問として残る。また、風向きによって不規則な形状になることや遠く離れた区域に局地的に高濃度のホットスポット・ホットゾーンが生じていることからも、福井原発群から100 km以上離れている神戸市としても、原発事故による放射能物質の拡散が現実となっている今、市民を守るための対応が必要だと考える。
 そこで質問するが、前回の定例会での質疑に対して市長は「現在の地域防災計画の規定に基づき、放射性物質事故にも対応できる」と答弁されたが、国の基準見直しを機に、神戸市としても独自に地域防災計画に非常事態を想定した原発災害対策を盛り込むべきと考えるが、市長の見解を伺う。

(矢田市長)
 災害対策基本法の規定で定められた兵庫県の防災計画では、原発の防災対策を重点的に充実すべき地域は県内に存在しないため、直接的な被害が兵庫県に及ぶことは想定していない。また原子力安全委員会が検討している防災対策を重点的に充実すべき範囲は30キロだが、神戸市は原発から100キロ以上離れているので、原発事故の災害対策編を地域防災計画に加えることは考えていない。仮に放射能の異常な水準の放出の場合は、神戸市地域防災計画の地震対策編で汚染調査、救助活動、避難、情報伝達などの規定があり、現在の地域防災計画の規定に基づき原発事故にも十分に対応できる。

(小林議員・再質問)
 原発防災対策を重点的に充実すべき範囲の対象外自治体でも地域防災計画の見直しが行われている。例えば滋賀県では、福井県の原発群の事故を想定して独自に拡散シュミレーション実施した結果、関西1400万人の水源「琵琶湖」を含む広範囲が汚染されることが明らかになった。琵琶湖の汚染は神戸市にも影響する。現在、関西広域連合でも広域防災計画策定が進められており、その中で原発災害への対応も検討されるようで、琵琶湖が汚染された場合の水危機に関して、また琵琶湖以外の代替水源の確保についても検討されていくようだ。神戸市も市民に安全な水を確保するという意味でも、地域防災計画に原発災害対策を盛り込むべきだと考えるがどうか。

(矢田市長)
 琵琶湖の問題は地域にとって大きなことだ。今後、非常時の対策は備蓄以外にも何らかの水源確保は必要。神戸独自の水源はあるが、それ以外の確保をどのように調整していくのか、その点も含めて緊急の事態に備えてどうするかツメがいる。

(小林議員・意見)
 地域防災計画の中にきちんと原発対策を入れていただきたいことを強く要望する。


2,特別支援学校のあり方について
  〜安心・安全に学べる青陽須磨支援学校の改善を〜

 昨年10月、「青陽須磨支援学校」において、高等部に在籍する生徒が給食中に椅子ごと転倒し、亡くなるという悲しい事故が起きた。2度とこのようなことが繰り返されてはならない。しかし、教員一人ひとりの力には限界があり、教員が安心して受け入れることのできる、児童・生徒が安心して学ぶことのできる、保護者が安心して託すことのできる“教育的環境”をつくることが、行政や私たちに求められている。
 「青陽須磨支援学校」は2009年度に開校した。広々とした自然に囲まれ、須磨翔風高校と隣接して建てられており、2校の交流も積極的に行なわれている。開校後入学する児童・生徒は年々増加し、今年7月現在、小学部・中学部・高等部、計258人、教員も136人という大規模校になった。そのため、当初は余裕があった校舎も今では余裕もなくなり、教室が狭くなり車椅子や座位保持椅子を置くことができなくなっているのが現状だ。
 さらに、来年度から肢体不自由部門が新設されることになれば、ますます過密状況が増す。多目的スペースや特別教室が肢体不自由部門の教室に転用されたり、駐車スペースに教室が建設されたり、これでは児童・生徒が安心して学ぶ教育環境が保障されるとは到底考えられない。
 そこで質問だが、「青隈須磨支援学校」の来年度からの肢体不自由部門の新設に向けて、児童・生徒の安心・安全のためにも、教員・看護師・調理士の人員増などのソフト面の充実、校舎の早急な改修などのハード面の改善が必要だと考えるが、市長の見解を伺う。

(永井教育長)
 教員などの人員体制強化は国の定めにもとづき、県教委の編成基準にもとづいて市に配当が行われるが、今後も県教委と協議しながら加配教員等の要望を行っていく。安全対策は、今後に向け肢体不自由部門設置準備委員会を開催し教育課程の検討を行っている。また在籍数の増加に対応するホームルーム教室の確保、登下校時の動線の工夫など学校と連携しながら検討を行い、保護者の要望も考慮しながら計画的に進めているところだ。

(小林議員・再質問)
 教員など人員増などは検討されるとのことだが、ハード面の改善が何もなされていない。送迎バスの増車も必要だ。また、先日現地を見に行ったが、床や廊下は打ちっぱなしのコンクリートの上にビニールをかぶせたようなものだ。昨年の事故後、職員が教育委員会に床を絨毯・クッション張りにするよう申し入れたが、「なるべくこかさないように」と言われたという。子供たちが転倒しても大丈夫な環境をつくるべきだ。また、スロープは3階以上の階にはない。5階には体育館やプールがあり、児童・生徒の安全な避難経路が整備されていない。その他、段差や低い手洗い場など、改善をしなければならない点が多くあり、来春までにハード面の早急な改善が必要だがどうか。

(永井教育長)
 過密対策の人員増については、医療的なケアで看護師の配置は毎年県に要望しているが、難しい場合は市で配置を検討していきたい。スクールバスについては、自力通学が難しい場合は、個々の状況に応じ通学支援策を検討していきたい。床やスロープなどの問題は精査をして必要な対応をとっていきたい。

(小林議員・意見)
 支援学校は耐震化・過密化・老朽化・学校配置の偏りなどいろんな課題がある。今後も、全市的な視野で市民や保護者にわかりやすく示すような対策をとって頂きたい。