私は新社会党神戸市会議員団を代表して、2002年度の神戸市公営企業会計決算を通して神戸市政の今後の方針について質問します。2点について 矢田市長の見解をおたずねしたいと思います。
開発行政の検証と事業収束へプログラム明示を
私たち議員団は一貫して神戸市の開発行政の見直しを求めて参りました。しかし、バブルの大崩壊・阪神淡路大震災・神戸空港に反対し住民投票運動の盛り上がりなどから市民の意志が明らかになったとき、何度か社会情勢や市民の声から、決断の機会があったにもかかわらず、残念ながら、「山・海へ行く」神戸の開発行政の見直しはされずに今に至っています。売れない土地造成が続き、臨海部・山間部ともに広がるばかりです。そして、借金に苦しむ構図が続いています。
開発の歴史を振り返りますと、1958年(昭和33年)港湾局埋立事業部からスタートし高倉台の土取りを始め、1962年(昭和37年)組織は埋立事業局に格上げされ、1964年(昭和39年)須磨ベルトコンベア運転開始、そして臨海開発局を経て、昭和44年崎市政では開発局となり本格的な開発行政が展開され、現在はみなと総局、新都市整備本部が主たるしごとをしています。
「山・海へ行く」開発手法が本格的に取り入れられたのはポートアイランド計画の具体化が契機になったとのことです。昭和42年の港湾審議会決定の基本方針の7項目のひとつに「バースの絶対数および港湾関連用地の不足にかんがみ、最大級の規模にすること」とあり、人口島「ポートアイランド」の計画目標は「世界海運界のコンテナ化に対処し、櫛形突堤から広い埠頭、コンテナバースの建設であり、港湾機能だけではなく『住み』『働き』『憩い』『学ぶ』複合都市づくりもあわせてめざすことが決定されています。
1889年市制施行当事13万人人口だったそうですが、その後の社会情勢の変化は人口を都市に集中させ、ニュータウンづくりが考えられたようです。一方、量から質を求められた住宅政策にも力を入れ、民間開発による無秩序なスプロール的な開発を防ぐことも考え「安い未利用地」「規制市街地に近く、地下鉄の建設で通勤」「市民に良好な宅地を適切な価格で大量に供給できる」「埋め立て土砂採取とうまく連動する」このような考え方から「山・海へ行く」開発事業が始められたようです。
港は世界一の貿易港になったこともあるほど発展し、ニュータウンづくりは求めやすい住宅・宅地を市民に提供し、一定の形の整った街づくりが多くの市民のニーズにこたえてきたことは確かです。
しかし、今、時代が流れ、港はバースの共同利用や背後地での新たな仕事づくりが注目され、住宅団地ではニュータウンとは名ばかりで高齢化が進んでいます。また、サラリーマンにとっては退職金では購入できそうもない高額の住宅の販売などは、当選してもキャンセルがあとを絶たないという問題が一方であります。民間マンションも過剰建設の中で適正な住宅政策が求められるなど多くの課題が明らかになっています。これらの課題がどのように整理されて、仕事を進められていくのかということです。
重ねて申し上げれば、神戸の「山・海へ行く」土地開発は1980年代までは大きな利益を上げてきたものの、バブル崩壊後は自転車操業の大変な状況に苦しむことになりました。しかし、この危険なバブル崩壊後、開発行政の見直しがなされなかったことが今日より傷口を大きくしたことは当局の皆さんのほうがよくお分かりのことと思います。検証しながら仕事を進める大事さ、市民の声を聞くという真摯さが欠けていたとしか言いようがありません。
開発が始まって4代目の矢田市長が現状をしっかり検証し、これまでの開発行政の総点検および問題点の検証をされるとともに、開発事業の収束に向けたプログラムをいまこそ市民に明らかにしていくべきではないでしょうか。市長の見解をお聞きします。
(梶本助役)
新都市整備事業はマスタープランにもとづきやってきた。事業を取り巻く環境は厳しいが全力で取り組む。今は着実に有効に土地を処分していくことが課題。進捗状況を見ながら時期がくれば検証したい。
(加納・再質問)
答弁では収束は難しいという答弁だ。須磨にあるベルトコンベアは開発の象徴。須磨浦通、地元自治会などには2005年空港島の埋め立てが終われば停止すると説明されているのではないか。撤去後の計画や問題についても地元の意見を聞くとまで言われているとのこと。そうであれば、15キロにわたるベルトコンベアはどうして行くのか。いまこそ収束プログラムを作っていかねばならない。予算規模は、地元の要望をどう具体化していくのかなど、オープンにしていくべきときにきているのではないか。
(鵜崎助役)
ベルトコンベアは17、18年度で不要になる。ベルトコンベアの跡は新しい課題で検討していきたい。
(加納・再質問)
検討するためのプログラムを出すべきだ。地元ではいつになったら声を聞いてくれるのか待っている。いつになったらベルトコンベアを撤去するのか、海岸動植物の保全、環境学習の場の提案などいつ声を聞くのか、その目途を今の時点で出すべきだ。環境、福祉第一の視点で開発行政の検証をすべきだ。
(鵜崎助役)
ベルトコンベアと全体の検証は別次元の問題。事業を一つずつ早急に片づけていくことが大事。
公営企業経営は市民生活守る視点で
次は赤字の続く公営企業会計決算の中でどう市民生活を守っていくのかという問題です。
8事業会計中6会計が赤字決算であり、累積欠損額は2,424億円になっています。各事業会計ごとにさまざまな取り組みをしながら独立採算のために努力をされていることはわかります。しかし、病院の医薬分業・独立行政法人化、交通事業の民間委託など声高に言われることが増え、今後のゆくえを考えると本当に市民サービスの低下が心配です。
連日新聞でも報道されていますが、市民の生活がこの10年、本当に大変になっています。とりわけ、神戸は大震災のあと、景気低迷も加え、神戸市民の生活のしんどさは失業率の高さや、生活保護世帯の増加などからみてもこれまでにない大変な状況になっています。市民生活が大変なときこそ、公共のサービスのあり方が問われます。メリハリを持った公営企業の経営が求められるのではないでしょうか。今決算状況からどのように市民生活を守っていかれるのかお伺い致します。
(梶本助役)
長引く不況で会計に大きな影響を受け経済状況を反映している。今後も厳しい状況が続くが、時代の流れに対応して検討してくことが重要。
(加納・意見)
民間の賃下げや市役所職員の賃金から見ても、大変な市民生活を守って行くべきだ。
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