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リニア開業で神戸空港旅客はピーク時の半減へ
3空港懇談会での関経連需要予測

 関西の自治体(大阪府、大阪市、兵庫県、神戸市)や経済団体などでつくる「関西3空港懇談会」(事務局:関経連)が、2027年に予定されているリニア中央新幹線の開業後、神戸空港の年間旅客予測が、経済情勢が低調の場合にはピーク時(2008年度)の半分以下に落ち込むとの需要予測を行っていたことが、8月25日の新聞報道で明らかになりました。

大阪府が情報公開

 この需要予測は今年4月に「関西3空港懇談会」が、今後10年間は3空港を存続させ一元管理を行うことを打ち出した際に、その基礎となったデータです。その時の需要予測は3空港の合計分のみが公表されていましたが、個別の空港の需要予測は公表されなかったため、中田作成さんは、6月の市議会に個別空港需要予測を公開するよう請願を出す一方、兵庫県に情報公開請求を行いました。
 しかし兵庫県は、「公にすることにより今後の意思決定の中立性が不当に損なわれるおそれや、県民の間に混乱を生じさせるおそれ、また事務局(関経連)の正当な利益を害するおそれがある」として、3空港の個別の需要予測を非公開としました。ところが同じ内容を、産経新聞が情報公開請求を大阪府に行ったところ、府の情報公開審査会が全面開示するよう答申し、8月24日に公開したものです。

リニア開業で、旅客は神戸市計画の3割に

  公開された資料によると、リニア開業後に羽田線が廃止された場合、神戸空港の旅客は経済情勢が低調なら137万人にまで落ち込み、経済が順調でも162万人まで落ち込むとしています。 137万人という数は、これまでのピーク時、2008年度の神戸空港旅客数297万人の半分以下の数字で、神戸市の平成27年度以降の需要計画434万人の3割に過ぎません。神戸空港の年間乗客数の内、羽田便が45%を占めている(21年度)ことを考えれば当然の結果です。
 関西3空港をめぐっては、今年4月に「関西3空港懇談会」が、当面10年間は3空港を存続させ一元管理し、神戸空港は関空を補完する地方空港と位置づけられました。しかしその後、国土交通省成長戦略会議は3空港「一元管理」を否定、国の成長戦略から神戸空港ははずされ、2012年の伊丹と関空の経営統合を決めています。

一旦立ち止まり、需要予測・財政計画など見直しを

 今でも神戸空港は年々旅客数が落ち込み続け、さらに今年5月のJALの全面撤退で、今年度も旅客数は大幅に減少することは確実で、今年6月は過去最低の約14万人まで落ち込みました。そのため空港管理収支も3年連続実質赤字が見込まれます。土地が売れないため、空港島造成の借金2,000億円も返す目処もつかないままです。
 ここで神戸市は、一旦立ち止まって神戸空港の失敗を認め、「関西3空港懇談会」の詳細な経過や内容を、すべて議会や市民に説明すべきです。いまや神戸空港が市政の“重荷”や“負の資産”になっていることを素直に認めるべきです。その上で市民に謝罪し、今の需要予測や財政計画を根本的に見直す中から、今後の空港のあり方を議論すべきではないでしょうか。