尼崎信用金庫・世界の貯金箱博物館
 世界62カ国の貯金箱1万3千個を収蔵し、そのうち2500個を常時展示している。
 貯金箱のルーツは2100年前、前漢時代のもので雲南省のてん王一族の墓から出土した「貯貝器」とされる。国内では縄文時代末期に現れる「甕」(かめ)ではないか。稲作の発展に伴い、種もみや穀物を備蓄する必要が生じたことから、「蓄える」「備える」といった意識が生まれた。
世界62ヵ国の貯金箱1万3千個が収蔵されている博物館。2500個が常時展示されている  国民のなかに一般化するのは、金融制度が確立する明治以降のこと。富国強兵と産業振興のために、銀行や郵便貯金制度が整備され、国民に向かって勤倹節約の思想を高めて貯蓄を促した。その過程でさまざまな形の貯金箱が誕生する。たとえば戦時中は砲弾の形をした貯金箱が登場したが、一般的には、郷土人形や民芸品に穴を開けたものが多い。また、えびすや布袋など縁起物も多くあらわれた。
 貯金箱の姿かたちには、その時代の政治や社会現象、風俗などが反映している。
 ★尼崎市西本町北通3―93 電話06―6413―1163。阪神尼崎駅から南西に徒歩5分。開館は10時〜16時。月曜、祝休日休館。入館料無料。近くには11ヵ寺が軒を並べる寺町がある。
2009年3月10日号