神戸華僑歴史博物館
 展示室入口に「落地生根」の扁額がある。一粒の種が地に落ち、芽を出し、根を生やし、……やがて大樹となる。異国の地で生きて、その地の土に帰するという華僑の生き方を表している。
華僑の生き方を表す「落地生根」の扁額が目をひく  神戸の華僑の歴史は1868年の神戸開港とともにはじまる。西洋人が居留地に商館を開くが、華僑もまた、先に開港していた長崎からやってきて、現在の南京町を中心に中国人街を形成する。はじめは西洋人の使用人として10数名が来神したが、翌69年には500人を超えている。開港間もない神戸港を描いた「摂州神戸海岸繁栄之図」(1871年)には、西洋人に交じって多くの華僑が描かれており、当時の様子を伝えている。
 博物館には辛亥革命時の孫文との関わり、日本の中国侵略下の辛苦の時代、戦後の再興と震災復興など、華僑の140年の歴史が詰まっている。今日、県内居住の中国人は25,000人に達する。
 博物館南側には中国人・朝鮮人強制連行を記録した「神戸港平和の碑」がある。
 ★神戸市中央区海岸通3-1-1、電話078-331-3855。JR・阪神元町駅西口から南へ7分。開館は10時から17時。水曜休館。入館料=一般300円。
2009年3月24日号