霞城館
 原生林に覆われた鶏篭山(けいろうさん)と揖保川に包まれるように、城下町さながらの街並みが残る龍野。いまも閑寂な佇まいそのものの街並みが続くが、この町に生まれ育った三木露風は、「詩思を与え、私の少年時代にして尚且つ思索に耽らしめたのは……故郷の山河である」と述懐している。
龍野町出身の三木露風、矢野勘治、内海信之、三木清の文献・資料・遺品などを展示している霞城館  城址に寄り添うようにして白壁の土塀をはりめぐらした霞城館(かじょうかん)には、露風をはじめ、同町出身の詩人・矢野勘治、同じく内海信之、哲学者の三木清の4人の文献や資料、遺品などを展示している。
 露風は有名な『赤とんぼ』の作詞者で、北原白秋と「白露時代」を築いた。『嗚呼玉杯に』(一高寮歌)を作詞した矢野は子規門下の逸材と言われた。雑誌『明星』に21編の反戦詩を発表し啄木らとともに注目を集めた内海。『人生論ノート』など多数の著作を著した三木清はファシズムに抗して治安維持法最後の犠牲者となった。
 この4人に共通しているのは反戦平和を謳いあげていることだ。
 ★たつの市龍野町上霞城町30‐3。電話0791-63-2900。姫新線本竜野駅下車、徒歩20分。開館は9時30分から17時。月曜休館。入館料=一般200円。
2009年10月27日号