「新社会兵庫」 3月24日号
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- 情けないが、政治とカネの話題には何が起こっても驚かない。とはいえ、今回のように光の角度が異なるとハッとする。タイミングという角度である▼秘書の逮捕は政治効果からすると本人の逮捕に等しい。しかもこの時期にだ。しかし、なんという政治家のお粗末言行録のオンパレードなのか。「国策捜査だ、権力の謀略だ」という声が出るのは不思議ではないが、そこにピエロの登場だ。「自民党には及ばない」と、はじめから考えられていることなのだと言外ににじませて、おしまいは「記憶にない」。「三権分立のもとで政治権力が捜査に接触することはない」。えっ、捜査をしている検察って法相のもとにある行政権力じゃないの?!▼政治権力が捜査にタッチすることはありえないどころではない。犯罪捜査(犯罪デッチ上げも含めて)と政治権力の結びつきはあまりにも明らかだ。大逆事件は来年で100年を迎える。今では誰もが権力犯罪を疑っている下山・三鷹・松川の3事件は60年前。55年前の造船疑獄の際の指揮権発動は、政権が表からあからさまに犯罪捜査を妨害し潰した例だ▼最後の鉄槌をふり下ろす資格は国民だけにある。そのために鉄槌を握り、ふり下ろす力をつくらねばならない。
- 憲法9条違反の海賊新法を許すな
海外での武力行使の突破口
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先日、読売新聞にこんな記事があった。「今の身代金相場は、1隻あたり100万〜200万ドル(約1億〜2億円)」「海賊は米ドルの現金一筋。100ドル札を嫌い、小額紙幣を好むのでかさばる」(2月24日付朝刊)。英国で海賊対策をビジネスにする会社の話だ。
国際海事局の調査では、08年に世界中で293件の海賊事件があり、うち92件はソマリア沖アデン湾で発生したという。
国際社会の対応は、昨年12月に国連安保理で2つの関連決議が全会一致で採択されている。その一つは、ソマリア領海での海賊対策を行う効力を1年間延長するための決議1846号、もう一つの決議は、沿岸部での空爆を含む「ソマリア国内で必要とされるあらゆる措置」を可能とする安保理決議1851号である。
こうして現在では、米英仏などNATO加盟国11、同非加盟国13の合計24カ国が艦船を中心に派遣している。
日本も今月14日に2隻の海自護衛艦(各5千d未満)をソマリア沖に派遣した。2隻の搭載兵器をみると、127_もしくは76_の速射砲、ミサイル防御システム・ファランクス各2基、艦対艦ミサイル4連装各2基、魚雷発射管各2基とあり、国外では「駆逐艦」と呼ばれ高性能で戦争のための艦船だ。出航前、機銃の台座が急ぎ設置されたという。
今回、海自派遣のやり方は、「まず自衛隊派遣ありき」だ。その目的を達成するため「なし崩し的」で、その場しのぎの2段階の屁理屈を付けて派遣を行っている。
つまり、@最初は現行の自衛隊法の「海上警備行動」を防衛相が発令して海自派遣を行い、Aソマリア沖へ到着する頃までに成立・施行される予定の新法「海賊対処法」に後から根拠を切り替えるというものだ。
自衛隊法82条にいう「海上警備行動」とは、海上における治安出動ともいわれ、海上保安庁の能力を超えて人命・財産保護や治安維持のため「特別の必要がある場合に」防衛相が首相の承認を得て海自の部隊へ命令する行動である。これを超えれば防衛出動となる。
もちろん、暴れる海賊を放置していいわけではない。しかし、今、海賊対策で求められているのは何なのか?同時にそれは「特別の必要がある場合」かどうか?なぜ、海自の「護衛艦」という名の駆逐艦なのか?
ところで、海上保安庁には5千d超級でヘリ搭載・大型のPLH型巡視船が13隻ある。海上保安庁長官は遠方へ派遣できるのは1隻だけと国会答弁しているが、ならばその1隻を派遣すればいい。取り締まりのノウハウを持つのは海自ではなく海上保安庁だ。
ソマリア沖に派遣中の24カ国、その艦船は大半がフリゲート艦だ。現代のフリゲート艦は、対潜・対空戦闘能力を持つが、主な任務は揚陸部隊、補給部隊、商船団等の護衛。戦闘ではなく海賊相手の取り締まりという今回の任務からすれば、海上保安庁の前述の艦船で立派に間に合う。防衛相が駆逐艦を派遣する「特別の必要」はないのである。海自派遣にこだわるのは、米軍主導の連合海上部隊(司令部はバーレーン イラク戦争と同じく多国籍軍)との連携(集団的自衛権)を考え海自の駆逐艦になったのだろう。
ソマリア沖の海賊対策で必要なのは、軍艦のように相手を殺傷し撃滅することではない。求められるのは、取り締まりであり、逮捕・拘束・取り調べの警察行為、武器も海上保安庁巡視船の機銃で十分だ。司法警察権を持っているのは海上保安官であり、今回派遣された護衛艦に海上保安官が各4名ずつ乗り組んだのはそのためである。実は、同じ理由で米国も沿岸警備隊を軍艦に同乗させている。
もうひとつの大きな問題は、海賊新法に盛り込まれた武器使用だ。警察官職務執行法第7条(逮捕・逃亡防止・抵抗抑止のため必要と判断される場合は武器使用を認める)を準用しながら、制止を無視する船に対して停船のため先制射撃をすることが同法では可能になっている。警察権を持つ海上保安官をいわば「人質」に、自衛隊が警職法を準用するのも笑止千万だが、しかし、そこまで屁理屈で海外での武力行使を行う=憲法9条無視の姿勢、これは絶対許されない。
この十数年来、欧州、アジア等の諸国による乱獲でソマリアの漁業は崩壊、若者が他に職がない状況が海賊を生み出している。日本がすべきは同国の産業再建の支援である。
吉田俊弘(憲法を生かす会・灘 事務局長)
- 「仕事」をどう終えるか
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私の父は下町の「赤ひげ歯医者さん」でした。亡くなる1カ月半前まで現役で働いていました。80才でした。13年前のことです。いつも元気に働いていたので、その時は、それを特別だと感じたこともなく、その姿が自然でした。80才になっても毎朝9時から夕方6時まで規則正しく働いていました。土、日には神戸の山並みを歩くのが趣味で、健康管理に時間を惜しまない人でした。ところが、地震の翌年に突然膵臓ガンになり(私は震災のストレスからだと思っています。家の被害状態がかなりひどかったので)、あっと言う間に亡くなってしまいました。
その頃はそんなにスゴイこととも思っていなかったのですが、自分自身が定年の年令に近づいてきたこの頃、父は一つの仕事をよくその年まで続けてこられたなと、そのスゴサに改めて感心しています。もちろん医者という好条件だったかもしれませんが……。父は幸せ者だったなと思います。誰にも迷惑をかけず、最後まで自分のやりたい仕事を続けて、人生を終えられたなんて。素晴らしいことです。
最近、私自身、〈どう仕事を終え、人生を閉じていけばいいのかな…?〉とよく考えてしまいます。これまでは、そんなことを考える間もなく常に突っ走ってきたように思います。育児も、家事も、仕事も。でもこのことは、好きな仕事を続けてこられて、父と同じように幸せ者だと思います。この2、3年で3人の息子たちが次々と家を出て行き、時間に少しゆとりが出てきたことも要因です。また、夫婦2人暮らしになったことも。
現在はこの不況の中、働きたくても仕事がない方がいっぱいですが、私たちの若い頃は「女性が自立するにはまずは働くこと」でした。私自身、働くことが当たり前で、今でも働いていない自分は考えられません。もちろん、働くのは生活の糧を得るためですが、それだけではないものも感じているからです。
今年3月末で勤続35年が過ぎ、定年まであと3年となります。最近、学校現場では、私の周りでも退職前に仕事を辞める人が増えています。色々としんどいことがあり、あと1年、2年がもたないのです。辛いのです。最後まで元気に働き続けることが、本当に難しくなっています。疲れたので辞める。ヨレヨレになってからではなく、少し余力を残して辞める。気持ちよく辞める。前向きに辞める。いろんな辞め方があります。
私はできるなら、父のように最後まで元気よく勤めたい。そして定年で気持ちよく辞めたい。でもそのためには、あと3年どんな働き方をすればいいのだろうか。
3月末で、現在の私の職場(県立高校)が県の行革の結果、閉校となり無くなります。そのために転勤しなければなりません。あと3年、定年まで働くつもりの職場だったのに。このことが、私にとってものすごいストレスです。4月からのことがとても不安です。世間は「このご時世、首にならへんだけエエやないの」と言いますが、私にとっては大変なことです。いろんな面で、57才でリセットです。最近、いろんな夢をよく見て寝付けません。鼓動が不整脈を打っています。
さて、私は「働くこと」、そして「人生」をどんなふうに終えたものか…。
(新原三恵子)
- 派遣労働者の雇用を守る闘い
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はりまユニオンは2月22日、第8回定期大会を終え、新しい執行体制で山積する諸問題に積極的に取り組んでいく方針を確認した。
その第1は、派遣労働者の雇用、そして生活と権利を守り、労働条件の向上を図る闘いだ。
三菱重工高砂製作所で働く組合員の圓山浩典さんは、偽装請負から派遣社員へと企業の都合で本人にも身分を知らせることなく品物のように取り扱ってきた三菱重工に対して、「2009年問題」を機に正社員に登用するよう求めて今年1月、神戸地裁姫路支部に提訴した。その裁判の第1回期日が3月2日にあり、多くの支援者がかけつけ、マスコミの取材もある中で、圓山さんは、採用から現在に至るまでの職場での経過といま置かれている身分による生活に対する不安について意見陳述を行った。三菱重工は全面対決の姿勢を明らかにしている。
マスコミが取り上げた影響もあり、支援の輪が広がっている。先日も高砂の市民団体の学習会で訴える機会を得たり、地域労組交流会でも訴えさせてもらったり、支援カンパにも取り組んでもらっている。一歩ずつだが、たたかいの輪が広がっている。次回第2回期日は4月27日午後4時30分から神戸地裁姫路支部で開かれる。多くの方の傍聴をお願いします。
また、別の派遣労働者は、派遣先の企業が不況の影響で週1日の休業が実施され、低い賃金からさらにカットされ、生活できないと訴えている。正社員なら国の補助金と会社の補償で100%賃金が補償されているが、派遣である自分は今後どうなるのかという不安でユニオンに相談に来られた。交渉の結果、休業補償は60%、派遣先の仕事も契約通り期間満了までとの回答を得た。派遣会社も、大手T社の下請のようにT社のみに派遣をしている小さな派遣会社で、国に対して休業補償助成金の申請を出している。認められるかどうかは分からないきわめて特殊な事例だと思う。
横山良介(はりまユニオン委員長)
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