「新社会兵庫」 11月24日号
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- 運動組織の事務局的な役割を担うことが多いと、ときどき「“役得”かな」と思える楽しい時がある。講演を終えた講師の方と「お疲れさまでした」と一緒に飲める機会があるのもその一つだろう。講演では聞くことのできない裏話のようなものを聞かせてもらってはニタリとしたり、講師の豊かな人柄により近くで触れることができて感激したりするからだ▼その夜の集会後の講師とのひとときにもそんな楽しさがあった。講師は、一つの取材テーマにこだわりをもって18年間も追い続け、今なお現場に出かけては取材を続けている東京の新聞記者だ。他の者には引けをとらない熱心さとひたむきさを土台に、一貫して追求している取材対象には誰よりもよく通じているという自負が、抑えた口調のなかにも伝わってきた▼うれしかったのは、似たテーマで今年5月の集会の講師に沖縄から来てもらった新聞記者とは友達だという話が聞けたことだ。沖縄の記者も同種のテーマを同じような姿勢で追い続けている。「よく連絡を取り合っている」と聞いては、そんな横のつながりもあるんだと心強い感じがしたものだ。「一本芯が通った人たち」が醸し出す強い自信は、人をひきつける魅力がある。
- 普天間基地の県内移設は許さない
沖縄の怒りに応える闘いを
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民主・社民・国民新党は連立政権発足の政策合意の中で、米軍基地問題に関して、「沖縄県民の負担軽減の観点から、日米地位協定の改定を提起し、米軍再編や在日米軍基地のあり方についても見直しの方向で臨む」とした。しかし、普天間基地問題で「自立した外交」や「対等な日米関係」(3党連立政権政策合意)は早くも迷走し、崖っぷちに立たされようとしている。
沖縄には在日米軍施設の75%が集中しており、その中で普天間基地は宜野湾市の面積の25%を占め、住宅地と隣接している。基地が市の中心にあるために交通は遮断され、公共施設整備には支障をきたし、市の発展は妨げられてきた。04年8月にはヘリコプターが基地に隣接する沖縄国際大学に墜落し、機体は炎上して校舎を焼き、破片は住宅地に飛散した。墜落直後から米軍が大学を封鎖し、学長や宜野湾市長でさえ学内に入ることができなかった。
95年に起きた米兵による少女暴行事件は県民の怒りを爆発させ、反基地運動の盛り上がりは96年に普天間基地の返還を合意させた(SACO合意)。そして政府は調査の結果として、移転先は辺野古沖合が適地であるとした。その後、反対運動が続けられてきているが(辺野古の座り込みは11月8日で命を守る会の8年=2639日プラス2030日を迎えた)、06年の世界的な米軍再編の協議の中で、沖縄に関しては普天間基地の辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸部への移設、在沖海兵隊のグアム移転などが合意された。
しかし08年の県議会選挙では与野党が逆転し、建設反対の議員が多数派になり、先の衆議院選挙でも4つある小選挙区のすべてで辺野古移設反対派が勝利した。11月はじめに行われた琉球新報と毎日新聞の合同世論調査でも現行計画反対が67%、県外・国外への移設が70%を占めている。11月8日には辺野古への新基地建設と県内移設に反対する超党派の県民大集会が行われた。沖縄県民の思いが、新基地建設反対であることは明らかだ。
ところが06年の合意は、冷戦終結後の世界的な米軍配置を、「不安定の弧」に即応可能な展開に編成し直し、これに対応するための指揮や後方支援機能を在日米軍と自衛隊が一体的に担おうとしたものだ。普天間基地移設だけでなく、厚木基地空母艦載部隊の岩国移転など日本全体の米軍基地・自衛隊の再編や移転が含まれている。
普天間基移設問題は、米軍再編の中に組み込まれている以上、日米の軍事・安保関係そのものを問う問題だ。米軍の海外駐留経費で世界中の同盟国が負担している額は総額約85億ドルだが、日本は全体の50%以上を負担している(02年度)。日本の負担額は、在日米軍駐留経費全体の74・5%にあたり、米軍を駐留させている他のどの国よりも、日本は負担している。さらに、在沖海兵隊の一部グアム移転にしても、グアムの施設・インフラ整備に要する費用102・7億ドルのうち60・9億ドルを日本が負担するということだ。このように米軍の駐留経費を気前よく負担してくれる国はどこにもない。アメリカ側からすればこんなに居心地の良い国はないのである。
民主党が08年に作成した「沖縄ビジョン2008」では、日米地位協定の改定と普天間飛行場の県外・国外移転を打ち出し、今年の衆院選のマニフェストでは「米軍再編や在日米軍基地のあり方についても見直しの方向で臨む」としている。「日本国憲法の『平和主義』をはじめ『国民主権』『基本的人権の尊重』の3原則の遵守」という連立政策合意は沖縄には適用されないのだろうか。連立政権の誕生は、普天間基地の撤去と、辺野古移設を中止させる大きなチャンスだが、連立政権の意向や日米政府の交渉に、全てを委ねるわけにはいなかい。何よりも必要なことは、沖縄と本土を結ぶ労働者・市民の力だ。来年1月には名護市長選挙も行われる。基地撤去と新基地建設中止を実現するために全力をあげよう。
中村伸夫(憲法を活かす会・神戸)
- 韓国の素敵な女性たち
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韓国に1週間行って来ました。日韓の労働者交流のためで、もう20年も続いており、今回の訪韓団は計10名、神戸ワーカーズユニオンから女ひとりで参加しました。
韓国全北地域民主労総の男前(闘う熱い男達はいい顔してます!)の労働者との交流が主でしたが、素晴らしい女性達にもたくさんお会いしました。
そもそもこの交流団の始まりは20年前に日本へ遠征闘争に来たアジア・スワニーの労働者達を、全港湾を中心とした人達が支援したことから始まったそうです。多くが20歳前後の若い女性達です。78年に日本の手袋メーカーであるスワニー資本が韓国全羅北道・益山市に工場を稼動し、89年に労組が結成されるや会社は廃業を通告、200日間の籠城闘争の後、日本の社長との交渉のために5人の女性達が日本にやって来たそうです。
そのうちの1人、委員長のヤン・ヒスクさん(当時23歳)にお会いしました。事前に「当時、彼女らはスワニーのある香川県の教会に立てこもり、決意を示すために左指をカミソリで傷つけて血書を作った。手を振り、血を絞り出しながら1時間かけて書き上げ、見守る者達は息を呑んだ」と聞いていたので、どんな方だろうと思っていましたが、普通の優しそうな、でも芯のある女性でした。「日本に遠征闘争に来た時は日本の労働者に心を許すような心境ではなかったが、支援を通じて日本の労働者も同じ状態だということがわかり、心を開くことができた」と語って下さいました。
それから、チョン・テイル烈士のオモニ、イ・ソソンさんともお会いすることができました。チョン・テイル氏(当時23歳)は、70年11月13日に被服工の少女たちが劣悪な労働条件で働かされているのに怒りを持って立ち上がり、抗議の焼身自殺をされた方。韓国労働運動の原点は彼の精神です。そのオモニは高齢である上に3回も逮捕され、何度も抗議の断食をされているので体調の優れない中、日本から来た私達のためにご自宅の寝室へ招いて下さったのです。息子を亡くしてから彼女が労働者を組織してきた人生を語り続ける語り口は大きく熱く、なおも私たちに「労働者はとにかく集まりなさい!」と檄を飛ばしてくれました。私にも息子がいるので、子を亡くした悲しみを乗り越えて闘い続けて来られた思いに胸が熱くなり、そんな私をオモニが抱擁して下さったので感動しました。後の日曜に6万人が参加した民主労総労働者大会でも熱く語られ、闘う韓国労働者全体のオモニであることが実感でき、感激もひとしおです。
他にも従軍慰安婦への謝罪を求める日本大使館前での890回目の水曜集会で出会ったハルモニ、平和運動のオ・ドゥヒさん、全北現代自動車労組前議長の美人の奥さん、医療労組専従の、通訳の鈴木さんのお連れ合い、民泊先の若いチソンさん、お風呂に一緒に入ったイナさん、熱くて素敵な女性達に出会った旅でした。
(M・K)
- 元気な郵便非正規ユニオン
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日本郵便非正規ユニオンが11月6日、神戸市勤労会館で第2回総会を開いた。このユニオンは単独のユニオンではなく、正確には武庫川ユニオンの支部である。結成の経緯は、昨年8月、長田支店で非常勤職員に対し勤務時間を8時間から6時間にするとの提案があり、これに反発した非正規職員が武庫川ユニオンに加入したことに始まった。
団体交渉を申し入れると、長田支店は不利益変更を撤回。その後、団体交渉での合意事項について協定書を交わさないという郵便会社に対し、兵庫県労働委員会に不当労働行為救済申立を行い、会社を追い詰めた。
1年間で7回の団体交渉を持ち、着実に成果をあげてきた。勤務終了時刻を正規職並みにしたこと、1回の誤配で注意処分にした問題を追及し3人の処分を撤回させたことなどだ。彼らは毎月1回の支部会議を行ってきた。会議で職場の仲間の声を出しあい、要求としてまとめ、団体交渉で追求していくサイクルを確立しつつある。彼らの闘いへの先輩たちの支援が広がっている。職場闘争が壊滅しつつある郵便職場で彼らの登場は新鮮な息吹を吹き込んでいる。
総会に提案する議案書は全て独自で作った。その総括の中で、自らの闘いの成果とともに、武庫川ユニオンの他の分会の団体交渉に入ったこと、ストライキ支援集会に参加したこと、学習会や合宿に参加したことなどで学んだと報告している。
この総括の中に労働運動の未来型が見えてくる。武庫川ユニオンの他の分会の闘いを我が事として闘う。その中で互いに力をつけていく。地域ユニオンが目指しているものが実現しつつある。
総会には組合員でない郵便職場の仲間も駆けつけ激励をしてくれた。口々に勇気付けられたと表現している。日本郵便非正規ユニオン結成から1年。着実に成長しようとしている。よちよち歩きは脱し、彼らは長田支店から他の支店の仲間へ、全国へと目を向け始めた。企業内労組の束縛を離れ、武庫川ユニオンに加入した意義を広げたい。
JUN(武庫川ユニオン)
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