- 『笈の小文』松尾芭蕉・著/須磨寺(神戸市須磨区須磨寺町)
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開山は平安時代初期であるから1100年以上の歴史がある。源平ゆかりの寺として知られるほか、市民に「須磨のお大師さん」と呼ばれ親しまれている。
その須磨寺を芭蕉が訪れたのは1688(貞亨5)年4月20日のことである。前日に大阪を発ち、尼崎から船で兵庫に入り、明石まで足を伸ばしたあと須磨に1泊した。
「須磨寺や吹かぬ笛きく木下闇(こしたやみ)」はこのときの句である。
「笈」とは、修験者などが旅をするとき、物を入れて持ち運んだ竹で編んだ箱のこと。「小文」とは紀行文とか俳句を記した一貫したものとは違い、草稿を書き連ねた、いわばメモ帳のようなもの。大阪から須磨までが『笈の小文』に記されている。
芭蕉は須磨のあと布引の滝に上り、その後、乙女塚などを見て山崎街道を京に向かった。その足跡に沿うように、各所に芭蕉の句碑がある。ちなみに県内で57基の芭蕉の句碑が確認されている。
古い歴史を持つ須磨寺境内には、句碑のほか文学碑や音楽碑など22基が点在する。また、春の桜、秋の紅葉など、四季それぞれの移り変わりも楽しむことができる。
山陽電車須磨寺駅下車5分。JR須磨駅からだと徒歩13分。
(浩) 2008年12月9日号
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