「新社会兵庫」 11月25日号
本山美彦京都大学名誉教授を講師に「世界金融危機」 本山美彦さんが金融危機問題をわかりやすい言葉で解説
 原和美を国会へ送る会(原和美選対)は11月9日、現情勢の焦点をともに学び考えようと、岩波新書『金融権力』の著者・本山美彦さん(大阪産業大学教授、京都大学名誉教授)を講師に迎え、「世界金融危機と私たちのくらし」と題した時局講演会を神戸商工貿易センタービルで開いた。

辻元清美社民党代議士も連帯
 講師の本山さんは原和美さんの選挙区となる東灘区にお住まいで、原さんの熱烈な支持者だと表明されている。ぜひ力になりたいとのご厚意で講演会が実現した。
本山美彦さん  「恐慌というすごいことが起きているこの時こそ、われわれに何ができるかを考え、自分たちの力で人間生活を取り戻していこう」との切り出しで始まった講演では、金融自由化による金融の変質をわかりやすい言葉で解説。そのなかでヘッジファンド、投資銀行なども含めたグローバルな投機的金融システムが暴走、破綻した現実などを具体的に説明された。今後の課題としては、生産・雇用というものを重要な視座に、株は儲けのためのものではなく企業を応援するためのものとの観点から、金融の秩序回復を図る可能性としてESOP(従業員持株制度)の意義などを提起された。
辻元清美さん  この日の講演会では、講演に先立って、護憲のための選挙協力を進める立場から社民党近畿ブロックを代表して辻元清美衆議院議員が連帯のあいさつ。「いま大事なことは憲法9条、25条を守り抜く力を強くしておくことだ。第3極がキャスティングボートを握り、たとえ小さな力でも大きな影響力を発揮できる。そのため近畿から一緒に力を合わせて政治を変えていこう」と訴えた。
 また、講演の後にも、社民党・近畿ブロック比例区予定候補の服部良一さんと原和美さんがそれぞれ決意表明。原さんは「私が立候補するたびに平和への共同≠ェ広がってきている。政治が変わる兆しをみんなと一緒につかみ取っていきたい」と述べた。
 講演会終了後は、参加者と一緒に、三宮ダイエー前で合同の街頭演説を行い、自民でも民主でもない第3極≠フ重要な位置と意義をアピールした。
県広域連合議会へ8166筆の署名提出
県には福祉医療改悪反対署名を提出
医療制度を考える兵庫県連絡会
 医療制度を考える兵庫県連絡会(事務局・ろっこう医療生協)は、この春から取り組んできた 「後期高齢者医療制度の廃止を求める署名」と「福祉医療改悪に反対する署名」を、それぞれ11月11日に提出した。
原和美さんも参加して後期高齢者医療制度の廃止を求める8166筆の署名を提出=11月11日、神戸市内  県広域連合議会に提出した後期高齢者医療制度廃止の署名は8166筆。提出には、ろっこう医療生協をはじめ、熟年者ユニオン、東播高齢者の会、あわはら富夫、小林るみ子両神戸市議、原和美・新社会党県本部委員長ら11名が参加した。
 後期高齢者医療制度は4月の制度開始直後から、年金天引き問題や低所得者層の負担増などが大きく取り上げられ、多くの批判が噴出。このような声に押された政府は、天引きを選択制にしたり、少しばかりの減額措置などうわべだけの見直しをしてきたが、国民や高齢者の怒りは収まらず、総選挙を前に、厚生労働大臣や総理大臣も代替制度や前倒しでの見直しに言及せざるをえない状況になっている。
  一方、県知事に提出した福祉医療改悪反対署名は5722筆。提出には上野英一、稲村和美両県議も同行。改悪案は来年の予算議会で正式に決定され、来年の7月から実施されようとしており、今後、連絡会は両署名とも引き続き来年2月まで取り組みを進めていくことにしている。
(N)
第5回平和と憲法を考える東播磨のつどい
 「第5回平和と憲法を考える東播磨のつどい」が11月2日、加古川勤労会館で開催された。ビデオ「戦争あかんU イラク戦場からの告発」鑑賞、「写真と遺品でみる戦場の記録」「原子爆弾―広島・長崎の記録」などのパネル展示等、内容は多彩なもの。
自衛隊のイラク派兵を違憲とした4.17名古屋判決の画期的な意義を学んだつどい=11月2日、加古川市内  なかでも圧巻は、今年4月17日に出された「イラク派兵違憲判決」をテーマにした記念講演だった。講師は担当弁護士の一人、田巻紘子さん。淡々とした語り口で名古屋判決がいかに画期的ですばらしいものかを聴衆の心に染み透るように訴えた。
 名古屋訴訟は運動母体なく始められ、全国から3千人を超える原告が参加、結果的には約5600人の原告、約800人の弁護団がかかわる裁判となり、11の地裁で12の判決が出された。
 「違憲判決」の意義は、一つは、いま日本は戦争していることを裁判所として認めたこと。二つは、「人道復興支援」「国際協力」「テロとのたたかい」という言葉で国民をだまし、凄まじい人殺しの実態と、それに日本が加担している実態を暴いたことである。
 田巻弁護士は、判決内容を紹介しただけでなく、「新テロ特措法」や「海外派兵恒久法」などの立法改憲の危険性に言及し、「一人ひとりの行動が求められており、その行動こそが戦争を止めていく」と締めくくった。
 「つどい」は回を重ねるごとに参加者が減る傾向にあったが、今回は80名を超えた。「継続は力」を実感できた勇気のみなぎる集会であった。
(加古川M・H)
フリージャーナリストの西谷文和さんがイラクの最新レポート
 高遠菜穂子さん、高橋哲哉・東大大学院教授、天木直人・元レバノン大使らを講師に招き、毎年12月8日≠前後して「平和の集い」を開催してきた、「戦争への道を許さない・兵庫おんなたちのネットワーク」などでつくる実行委員会は、今年は12月6日に、西谷文和さん(フリー・ジャーナリスト、イラクの子どもを救う会代表)を講師に集いを開く。西谷さんは10月にイラクを訪問してきたばかり。「イラク戦場からの告発」として、最新のイラク現地情報をレポートする。
 実行委員会では賛同も呼びかけている。TEL 078-361-3613
兵庫は9ヵ所で開設
 コミュニティ・ユニオン全国ネットワーク(74ユニオン、1万5千人)は11月7、8日の両日、全国一斉に「非正規雇用ホットライン」を行った。
相談を受けるスタッフ=11月7日、神戸市内  ひょうごユニオン(小西純一郎委員長)も地域ユニオンがすでにある6カ所(尼崎、芦屋、神戸、明石、加古川、姫路)に、今回は新たにユニオン結成をめざす北播、但馬、丹波を加えた9カ所で開設、29件の相談を受けた。
 北播では組合づくりにつながりそうな相談も。丹波では新聞でも取り上げられて4件の相談が寄せられた。不安の中での初めての取り組みだったが、「やってよかった」と総括されている。
 塚原久雄・ひょうごユニオン事務局長は、今回の傾向と特徴について、「@派遣労働者からの相談が約3分の1を占めたA解雇・雇用契約の打ち切りの相談が多かったBユニオンに入りたい、組合を作りたいなどの相談も目立った。また、面談の件数もいつもよりも増えており、労働者が今まで以上に厳しい状況に置かれていることを反映している」と述べている。
 また、「最賃以下で働かされている、との相談があったが、10月22日の改定で700円を超えたことが大きな影響を与えていることも分かった。次回は、来年3月上旬に取り組むが、事前に十分なマスコミ対策を行うとともに、相談を受ける体制もいっそう強化して行きたい」と語っている。
ひょうごユニオンが「1日アクション」
 ひょうごユニオンは11月11日、「1日アクション」として、係争中の中でもとくに不誠実で悪質な5件の使用者・経営者に対して抗議行動を起こし、誠意を示すよう訴える行動に取り組んだ。
 この日の行動の出発は芦屋市から。芦屋ハートフル福祉公社はLSA(生活援助員)の賃下げ問題をめぐって兵庫県労働委員会から「不当労働行為」との命令を受けたにもかかわらずこれを不服として中央労働委員会へ再審査を申し立て、和解をも拒否して賃金決定は2年間放置したままだ。この日は市役所を訪ね、業務委託元としての芦屋市と同公社に早急に問題解決を図るよう申し入れを行った。
 つづいて神戸市に場所を移して、元町・大丸前で街頭宣伝。大丸の地下でおこわ弁当などを販売する「米八西日本」は男性社員の70%が「名ばかり管理職」。年俸制を理由に残業代を支払わず、ユニオンを「労働組合として認めない」と団体交渉も拒否し、県労働委員会からの救済命令も無視する会社への抗議だ。
 神戸ではさらに、8月末から賃金未払いの運送関係の有限会社・共立トラストにも抗議の行動。
県下の6つの地域ユニオンが共同して街頭からの抗議・宣伝行動に取り組んだ「1日アクション」=11月11日、姫路市内  4番目の行動先は姫路市の石橋内科。病院前で退職金、残業手当を支払えと訴えた。この行動に狼狽したのか、職員にユニオンの行動の一部始終をビデオで収録させていたにもかかわらず「暴行があった」と警察に通報した模様で、事情がわからない警官やパトカーが駆けつける一幕も。
 最後は西脇市の東播水産へ。鉄板焼きの仕事をするために叶フーズに就職した労働者を親会社の東播水産の運転手に転属し、実質的に解雇した。しかも解雇予告手当ても残業手当の支払いも拒否している会社に対する行動だ。
 この日の走行距離は約180キロ。「疲れたが、久しぶりに大きな声も出せて面白かった」とは、ユニオン加入間もない若い組合員の感想だった。
たんばユニオン準備会も協賛参加
 過酷な労働を強いられたトラック運転手が労働組合に入って闘う姿を描いた映画を観る、たんば映画会『フツーの仕事がしたい』が11月6日夜、篠山市民センターで行われた。会場には約70人が集まり、迫力ある生のシーンに圧倒されながら、熱心に鑑賞した。ドキュメンタリー映画とは言え、こんなに生々しい映像が撮られていたことに驚いた70分だった。
約70人が熱心に鑑賞した映画会=11月6日、篠山市内  映画会を主催したのは「憲法たんば」だが、今回は「たんばユニオン(武庫川ユニオンたんば支部)準備会」が協賛団体に加わった。
 たんばユニオン準備会は9月18日、武庫川ユニオンの小西純一郎書記長らを招いて「ユニオン運動に学ぶ集い」を開き、来春の正式結成に向けた取り組みとして11月の全国一斉労働相談ホットラインに参加するとともに、今回の映画会にも協賛団体として参加することになった。
 以下は、映画に寄せられた感想の一部。
 「一人でも労働組合に入り、ユニオンとともに闘われた皆倉さんの勇気に感動しました」▼「すさまじい働き方の労働者がいることを知りました。労働組合の働きを思い知りました」▼「労働組合は闘わなければ意味がない。ものわかりが良すぎたり、あきらめてしまっては、何も変わらないし、ますます厳しい現実が押し寄せてきます」▼「ユニオンはすばらしい。皆倉さんはもっとすばらしい」▼「スゴイ映画を観て、怒りがこみ上げてきた。セメント運送業界のすさまじい実態に驚いた!」
(K)
旧国鉄アスベスト被害を支援する会 11.9
 旧国鉄におけるアスベスト被害は、凄まじい勢いで拡がりを見せている。鉄道・運輸機構の発表によると、現在、201人が業務上災害の認定を受け、うち132人が亡くなっていることが明らかとなった。これは、三菱重工やクボタを上回る国内最大の被害者数である。
 こうした中、「桑名裁判・旧国鉄におけるアスベスト被害者を支援する会」の第2回総会が11月9日、神戸市勤労会館で開催された。
旧国鉄に損害賠償を求める桑名裁判への支援強化も確認しあった総会=11月9日、神戸市勤労会館  第1部の総会では、事務局からこの1年間の取り組みが、弁護団からは桑名裁判の現状についての報告が行われた。
 旧国鉄に対して損害賠償を求める桑名裁判は、この1年間で5回の期日が開かれ、次回期日(12月4日)では証人調べが行われる。「被告側は証人申請を行わず、来春判決という道筋が見えてきた」との弁護団からの力強い報告があった。
 第2部の記念講演は、「横浜におけるアスベスト被害者救済の取り組み」と題し、全造船の早川氏から問題提起を受けた。氏は、経験を通じて、「職場では少数組合としての存在意義を、そして企業・産業における存在価値をも意識した運動が大切」と訴えた。
 最後に、原告の桑名美恵子さんが「旧国鉄における上積み補償制度を設けるために頑張る」との決意を表明し、全員で確認した。
(N)
インフォメーション
『イラク戦場からの告発』 −イラク現場の最新レポート−
  • 12月6日(土) 13時30分〜16時
  • 神戸市勤労会館308号室
  • 講師 西谷文和さん(フリージャーナリスト)
  • 参加費 500円