「新社会兵庫」 3月24日号
県下の労働者の決起を結集 2009兵庫たたかう仲間の集会
約270名が集まった「兵庫たたかう仲間の集会」  「派遣切り許さない 広がる怒り労働組合へ」をスローガンに掲げた「2009兵庫たたかう仲間の集会」が3月14日、神戸中央港湾労働者福祉センターで開かれた。「将来は韓国の“労働者大会”のような集会に」―こんな希望を持って02年に始まったこの集会は今年で8回目。過去最高の約270人が参加した。若い人たちの参加も多く、まさに集会スローガンを体現する闘いの報告がつぎつぎと続き、会場は熱気に包まれた。

 武庫川ユニオン音楽隊の歌で始まった集会は、実行委員会を代表した青木昭憲・神戸地区労議長のあいさつののち、7つの闘いの報告が続いた。
新たな組合結成を報告  最初は、3月25日が控訴審の判決日と決まった鉄建公団訴訟原告団の大串潤二さん。22年前のJR採用差別の早期解決を求めて23日から県下4カ所で行なう座り込み闘争への結集を呼びかけた。
 神戸ワーカーズユニオンからは、「奴隷労働」さながらの残業の末に一人約400万円にもなる未払い残業代を求めた中国人実習生たちの闘いが報告された。8人の実習生が一人ひとり、「私たちはまじめに働いてきた」「社長はひどい」「1日も早く帰りたい」などと決意を述べた。
 さらに今年は、兵庫県青年女性団結集会実行委員会がこの集会を第1部集会と位置づけてはじめて参加、自治体職場の状況などを報告した。
集会後のデモでもアピール  日本郵便非正規ユニオンの仲間は、昨年秋に組合を結成、提案されていた勤務時間減の提案を団交ではね返した経過などを寸劇にして報告した。
 正社員の時間給が900円だったり、簡単にクビにされたりと劣悪な労働条件に加えて、雇用保険、有給休暇、健康診断など法違反があふれる会社で自分たちの手で組合を立ち上げ、解雇も撤回させた姫路ユニオン・タイヨウデンシ分会。
 さらに、請負から派遣へと勝手に身分を変えられ「09年問題」を迎えたはりまユニオンの圓山浩典さんは、「生活を守りたい。家族を守りたい。ただそれだけ」と、三菱重工の正社員の地位確認を求めて提訴に踏みきった心情を力強く訴えた。
 これらの報告を受け、小西純一郎・尼崎地区労事務局長が、「いま労働組合が問われている。新自由主義のもとで労働組合は死んでしまったかのような感があるが、一方で今日の闘いの報告のように働くものが労働組合に結集しつつあることに自信が持てる。労働組合をさらに組織し、広げていこう」とまとめた。
 集会後は、元町を経由して三宮の凸凹広場までの長い距離をデモ行進した。
原和美を国会に送る会・第2回時局講演会
 原和美を国会に送る会(原和美選対)は7日、2回目の時局講演会を兵庫県私学会館で開催し、「『年越し派遣村』からの提起」として全国ユニオン事務局長で「年越し派遣村」事務局を担う安部誠さんの講演を聴いた。
闘い次第で正規も非正規も一つの労働者になれるチャンスだ」と訴える安部誠・全国ユニオン事務局長=3月8日、兵庫県私学会館  安部さんは、「年越し派遣村」での総合相談などの取り組みやその成果を具体的に報告するとともに、「派遣村」ができたきっかけと運動的な遠景などについても報告。ホワイトカラーエグゼンプション導入など労働法制改悪反対運動の積み上げや日雇い派遣問題の取り組みなどを通じて築かれた運動的信頼関係が、結果としてナショナルセンターを超えた実行委員会が可能になったと指摘した。さらに、厚労省前の日比谷公園に「派遣村」を開設することで貧困問題、派遣問題を可視化し、政治を動かそうとした目的とそれが実現した意義にも触れた。
 また、「すべり台社会」と言われる今の社会は「ノー!」と言えない労働者を生み出す社会だとし、逆に「派遣村」がめざしたものは「ノー!」と言える労働者をつくることだとも提起した。そして、人をモノとして扱う根本には労働者派遣法があることを指摘、この抜本的改正こそが必要だと訴え、「闘い次第で正規も非正規も一つの労働者になれるチャンスだ」と締めくくった。
両党の自治体議員も参加
 総選挙に向けた新社会党と社民党の合同街頭演説会が8日夕刻、神戸元町の大丸前で開かれた。昨年10月18日、両党の近畿ブロックが来る総選挙での選挙協力協定を結んだことを受けて、原和美さんとともに新社会党の栗原君子委員長、社民党の照屋寛徳衆議院議員、山内徳信参議院議員らが神戸市内3カ所で合同演説を行なって以来のもの。
原和美さん、社民党副党首・又市征治参議院議員、服部良一・社民党比例区予定候補らが車上から合同で訴え=3月8日、元町・大丸前  8日は、兵庫1区予定候補の原和美さん、社民党副党首・又市征治参議院議員、社民党・近畿ブロック比例区予定候補の服部良一さんをはじめ、両党の自治体議員も加わり、リレートークで2大政党ではない護憲の第3極の重要性を訴え、兵庫1区の原和美さんと比例区での社民党への支持を呼びかけた。
 参加の自治体議員は、新社会党からあわはら富夫、小林るみ子両神戸市議と永井俊作明石市議、社民党からは大島淡紅子、梶川みさお両宝塚市議、高塚伴子伊丹市議、北上哲仁川西市議、小堀清次堺市議の8人。
スト突入からちょうど1年後 尼崎市役所闘争
 5人の女性派遣労働者が無期限ストライキに立ち上がり、最終的には今年4月から市の嘱託職員として採用されることになって、目標にした安定雇用を実現させた武庫川ユニオン尼崎市役所分会のたたかい。その闘争勝利報告集会が3日、尼崎市労働センターで開かれ、会場いっぱいの約100人が参加した。
「これからも闘い続ける」と決意を述べる武庫川ユニオン尼崎市役所分会の組合員=3月3日、尼崎市内  3月3日は、昨年ストライキに突入した日。集会の司会を務めた上山史代・武庫川ユニオン委員長が「今の情勢の中で安定雇用をかちとれたことはすごいこと。闘いのなかの多くの思い出や励ましで楽しい集まりにしてほしい」と述べ、集会が始まった。
 まず、小西純一郎書記長が07年の偽装請負告発から始まった一連の闘争経過を報告。続いて、酒井浩二・尼崎地区労議長、小島修二・自治労兵庫県本部委員長が連帯のあいさつを述べた。
 市役所分会の闘いを記録・編集したDVDが上映されたあと、会場の参加者から連帯のエールやメッセージが送られた。特徴的だったのは、「支援したというより、逆に、がんばる彼女らから元気をもらって励まされた。学ばせてもらった。そのことに感謝したい」という趣旨の発言が多かったことだ。
 最後に市役所分会の組合員3人が発言。本郷令子分会長らは、「全国から思いもかけない多くの支援をもらって、自分たちだけの問題ではなく、全国の非正規の問題であることが分かった。今日もこんなに大勢の人に支えられているということを改めて感じた。あの闘いに自信と誇りを持っている。勝ったから万々歳でなく、さらに団結して、今後は同じ境遇で働いている人たちのために闘っていきたい」と決意もにじませた。
残業未払い問題を闘う中国人実習生らも参加した09パートキャラバン=3月8日 パートやアルバイト、派遣、臨時・嘱託など非正社員の労働条件の改善を求めて運動をすすめる兵庫県パート・ユニオンネットワーク(自治労兵庫県本部臨職評やひょうごユニオンなどでつくる)が呼びかけた09パートキャラバンが8日午後、神戸の中心街で行なわれた。例年、春闘期に取り組んでいる。
 85名が参加したこの日の行動は、カラフルなデコレーションを手にデモ行進でアピール=3月8日、神戸市内三宮の東遊園地噴水公園での集会から始まった。のぼりや風船、横断幕など色とりどりのデコレーションをもって集まった参加者たちは、地域ごとに参加団体の闘争報告を兼ねた自己紹介。最後は歌で締めてデモに出発した。
 元町・大丸前までのデモでは、「パートにも権利を!」「均等待遇実現」「有期雇用はやめて」などとシュプレヒコールを繰り返してアピールした。カラフルで、女性の多いデモ隊に目を向ける通行人が多かったのが印象的だった。
 新社会党兵庫県本部は4月12日、第14回定期大会を神戸市勤労会館で開催する。
 大会の課題のひとつは、今年9月までには必ず行なわれる総選挙で、兵庫1区に護憲の共同をめざす立場から無所属での立候補を予定している原和美委員長の勝利への闘争体制を強めることである。
 第2に、この選挙闘争でも軸となるべき新社会党の力量強化への具体的な努力と成果を持ち寄ることであり、その交流・討論によってさらに一歩前進を図ることである。新社会党は、いま全国で党建設、とりわけ党員拡大の取り組みを強めており、5月の全国大会まで全総支部で1名以上の党員拡大をめざしているところだ。兵庫でも拡大の成果が集約されてきており、大会前夜には新入党員歓迎交流集会も予定されている。大会ではこうした成果も交流され、総選挙だけでなく、来年の参議院選挙、11年の統一自治体選挙への陣立てを固めていく。
本山美彦さん講師に3回連続講座
 「9プラス25改憲阻止市民の会」と「憲法の改悪に反対する元教職員ひょうごネットワーク」は、国際経済学者の本山美彦さんを講師に迎え、「アメリカ型金融システムはなぜ崩壊したの?資本主義はどこへ行くのか?」をテーマにして3回にわたる連続学習会を開催する。「混迷の時代、現実を見据えるための視野と理論を」と呼びかけている。
◎第1回講座=4月4日(土)
【T】金融危機を「資本主義の歴史」から見る(1)この危機を生み出した歴史的構造とその背景(2)1971年のニクソンショック以降のアメリカ世界戦略と対日政策
◎第2回講座=4月26日(日)
【U】アメリカの「世界金融センター」化と日本
(1)世界金融危機の元凶アメリカ金融市場の構造とその手法(2)戦後日本の資本主義はどう変えられたか
◎第3回講座=5月30日(土)
【V】金融危機のあとに―「資本主義のゆくえ」(1)この金融危機以後、世界はどうなっていくのか(2)日本経済方向転換後の道筋は?新自由主義にかわる原理は?
※時間はいずれも午後1時30分〜午後4時
※会場はいずれも兵庫勤労市民センター講習室(JR兵庫駅北側すぐ)
※参加費は各回800円。3回通し2000円(定員70人)
※申し込み先=078―335−1182(門永(もんなが))か、078-733-3560(佐藤)

【本山美彦(もとやま・よしひこ)さんの略歴】
本山美彦さん 1943年神戸市生まれ。65年京都大学経済学部卒業。86年京都大学経済学部教授。00年〜02年京都大学大学院経済学研究科長・経済学部長、06年に定年退官。福井県立大学教授を経て、現在、大阪産業大学経済学部教授、京都大学名誉教授。
主な著書に、『売られ続ける日本、買い漁るアメリカ』(ビジネス社06年)、『姿なき占領』(ビジネス社07年)、『金融権力―グローバル経済とリスク・ビジネス』(岩波新書08年)、『金融危機の資本論』(青土社08年)など多数。