「新社会兵庫」 4月14日号
県下4ヵ所で座り込み行動
 JR採用差別事件の政治解決をめざす連続座り込み行動が、3月23日の阪神尼崎駅・北を皮切りに県下4カ所で取り組まれた。行動では国鉄闘争の早期解決とともに、「派遣切りを許すな」「労働者派遣法の抜本改正を」などと訴え、多くの道行く市民や労働者が署名やカンパに応じた。とくに女子高生など若い人々が訴えに耳を傾け署名に協力する姿もあった。一方、25日には鉄建公団訴訟控訴審の判決が出され、不当労働行為は認めたものの解雇を有効とする一審判決を支持する不当な内容となった。

座り込み行動で22年間におよぶ闘いの思いを訴える大串潤二さん=3月27日、JR加古川駅前  座り込みは尼崎のほか、24日にJR三ノ宮駅・南、26日にJR明石駅・南、27日にJR加古川駅・南で行なわれた。
 この行動は、「首切り自由の社会を許すな」のスローガンも掲げて国鉄闘争支援兵庫県実行委員会が呼びかけたもので、国労、自治労、地域ユニオン、地域の支援団体など延べ130人が座り込んだ。
 国鉄闘争支援実行委員会は、JR不採用から20年目に当たる一昨年2月16日の集会の開催を担った自治労、全港湾、ひょうごユニオン、「兵庫県国労闘争団を守る会」などで結成された。昨年は2月にJR神戸駅北広場で48時間ハンガーストライキを決行、5月には東京高裁での葛西・JR東海会長の証人尋問について県内6つの駅頭で街頭宣伝行動を行ない、12月上、中旬には淡路、豊岡、宝塚、神戸、加西で連鎖地区集会を開催、約240人が参加した活動経過を持つ。
 今回の行動で4カ所すべての座り込み行動に参加した、鉄建公団訴訟原告団の大串潤二さん(兵庫常駐)は、「分割民営化から22年、1047人の被解雇者のうち52人が亡くなり、多くの家族も生活苦に耐えながら『不当なことは許せない。人間らしく生きるために』と敢えて闘う道を選んだ。家族も納得できる解決をめざして雇用、年金、解決金の政治的要求を実現させたい」と訴えた。70歳代の男性から「22年間も闘い続ける根性には負けた。政治情勢の好転で必ず勝利を」と激励の握手をうけた。

鉄建公団訴訟控訴審は不当判決
 座り込み行動の中日に当たる3月25日に東京高裁で出された鉄建公団訴訟の控訴審判決は、JR採用に当たって不当労働行為があったとする一審判決を基本的に支持し、弁護士費用分50万円を増額したものの原告の控訴を事実上棄却する不当判決となった。 後半の座り込み行動では、不当判決に強く抗議するとともに最高裁への上告と合わせて、「雇用・年金・解決金」の早期の政治的解決を訴えた。
(K)
たんばユニオンが誕生
「労働者が行動を起こさないと何も代わらない」と訴える国松正委員長=3月28日、篠山市内 「たんばユニオン」(武庫川ユニオンたんば支部)の結成大会が3月28日、篠山市・四季の森生涯学習センターで開かれ、 兵庫県内で7番目となる地域ユニオンが誕生した。 結成集会にはひょうごユニオン、武庫川ユニオンなど来賓やユニオン組合員ら約30人が参加し、運営要綱や運動方針を確認するとともに、委員長に国松正さん、書記長に川崎雄二さんら役員を選出した。
 大会議事終了後は、「働くものの権利入門」と題して上原康夫弁護士による記念講演が行われ、憲法、労働法、労働契約法、労働基準法の理念、労働契約の効力、解雇のルール、有期雇用の解雇・雇い止めのルール、労働組合の役割などについて学んだ。
 「たんばユニオン」結成への運びは、昨年9月に武庫川ユニオンと同たんば支部準備会が呼びかけて開催した「ユニオン運動に学ぶつどい」が出発点。11月に全国一斉非正規雇用ホットライン、今年3月には県下一斉の「派遣切りホットライン」での労働相談活動の取り組みなどを経て今回の結成に至った。
 今後、地域で未組織労働者や非正規労働者の組織化に取り組み、労働相談活動、「働く仲間の交流会」、労働相談ノウハウ講座などを開催していく。
 事務所は篠山市郡家897 多紀労働センター内 電話 079-552-7010
 ブログhttp://tamba28.blog49.fc2.com(「たんばユニオン」)
第32回兵庫県青年女性団結集会
2日目は少人数のグループによる分散会で・交流・討論を深めた=3月15日、ひょうご共済会館 第32回兵庫県青年女性団結集会が3月14、15日の両日、ひょうご共済会館を主会場に開かれ、55人の若者が参加した。
 1月に実行委員会を立ち上げ、交流の柱を、@規制緩和が進められ労働者の実態がどうなったのか、Aその中で労働組合の果たす課題は何か、と確認し、労働相談の視察や春闘講座等の取り組みを重ねてきた。
 このような経過から、今年は14日の「兵庫たたかう仲間の集会」を団結集会のT部集会と位置づけた。
 U部集会では、分散会討論を中心に議論を深めた。T部集会に出席した参加者は、「組合といっても要求して前進した経験がない。民間のたたかいを聞き、労働組合の原点が確認できたような気がする」と率直な感想を述べた。
 自治体では行革や財政難で人員が減少する一方、福祉制度等もめまぐるしく変化している。地域では高齢化も加速しているが、「住民のために丁寧な説明をしてサービスを提供したいが、そんな状況になっていない」との悩みも出された。公務職場も超勤手当未支給などの違法が横行しており、改善に向けて一人ひとりが春闘に結集することを確認した。
(A)
平和憲法を守る高砂市民の会が総会
 「平和憲法を守る高砂市民の会」の第4回総会が3月22日、高砂勤労会館で開かれた。 総会行事の後、裁判員制度の学習会が持たれた。裁判員に選ばれたらどのようなことをすることになるのかを、昨年12月にNHKで放映された「あなたは死刑を言い渡せますか〜ドキュメント裁判員法廷」のビデオで予備学習した後、武村二三夫弁護士による「裁判員制度と刑事司法制度」と題する講演を聴いた。
武村二三夫弁護士の講演に学んだ=3月22日  前半は現行刑事司法制度の問題点の解説。捜査段階では逮捕拘留が安易になされること、代用監獄での自白の強要、黙秘権を行使しても23日間の拘束取調べ尋問を浴び続けること、取調べに弁護人が立ち会えないこと、起訴前の保釈がないことなどの問題点が、さらに公判段階では全面証拠開示がないこと、判決までに長期間かかること、調書裁判であること、99・9%の有罪率、保釈が認められないこと等々の問題点が指摘された。
 これら現行制度の欠陥が、5月から始まろうとする裁判員制度の導入で改善・解決されるのかが後半の内容。主権者としての国民の裁判参加、審理の迅速化等の利点が主唱されてはいるが、制度への疑問や反対も多い。反対論として、裁判官による裁判を想定した憲法に違反するのではないか、裁判員選任では拒否する者との間の公平性、個人の自由と出頭宣誓義務、中・長期事件での実施が可能なのかどうか、厳罰化傾向の世論で死刑が乱発されはしないか、冤罪が増えはしないか等々が紹介された。
 こうして、多くの問題を抱えながらの出発になるが、注意して見ていきたいと話を結んだ。
(S)
完全勝訴の内容で救済に道開く
「納得できる結果です」と語る原告の桑名美恵子さん=3月17日、神戸市内 旧国鉄工場鷹取工場に勤務していた夫がアスベストに暴露し04年に中皮腫で亡くなったことに対し、国鉄清算事業団を引き継いだ「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」を相手に慰謝料などとして約6700万円の損害補償を求めていた訴訟は3月17日、神戸地裁で和解が成立した。原告の桑原美恵子さんらに同機構が約3600万円の解決金などを支払う。
 桑名さんが神戸地裁に提訴したのは07年8月。国労やひょうご労働安全衛生センターなどが「桑名裁判・旧国鉄におけるアスベスト被害者を支援する会」を結成し、支えてきた。同種の訴訟は横浜でも2件行なわれており、昨年12月に和解が成立している。今回、これを受けた和解案が神戸地裁から示された。
 和解に合意した桑名美恵子さんは、裁判所近くの会場で行なわれた報告集会で、目を潤ませながら、「裁判の結果に満足している。天国の夫に報告したい。支援に心から感謝します」と語った。
 支援する会の西山和宏事務局長も、「和解案は原告の完全勝利を示す納得できる内容。旧国鉄が災害補償を行っていてもさらに3600万円の損害賠償が必要であると判断したことや、旧国鉄は4月から石綿被害者の遺族に1千万円を支給する新制度の運用を始めるが、その新制度でも補償額が不足することを裁判所が示したことは意義がある。今回の裁判を通じ、旧国鉄における石綿被害者の掘り起こし、救済に新たな道を開いた」と評価している。
兵庫県農業問題懇話会が総会
「政策提言ができるようにこの1年を取り組もう」とあいさつする西村省吾会長=3月15日 兵庫県農業問題懇話会の第14回総会が3月15日、神戸市内で開催され、今後の農業のありようなどを語り合った。
 主催者あいさつで西村省吾会長は、「この14年、食える農業をめざして取組んできたが、一向に改善されない。食料生産・流通・消費など全般にわたって政策提言できるようこの1年取組もう」と呼びかけた。
 総会では、昨年末のキムチづくりや政策づくりの交流集会などの活動報告が行われ、新年度の重点としては、@地区交流集会は東播磨を会場に行う、A山形で行われる全国交流集会への積極参加、Bキムチづくりの継続などが確認された。
 記念講演は、「農業の現状と課題」をテーマに、部落解放同盟中央本部農業運動部副部長の池田清郎さんが講演した。同氏は講演の中で、生産から販売、観光農園、レストラン経営など、多角的な農業経営で実績をあげている「伊賀の里もくもく手づくりファーム」などの事例を紹介し、生産だけに終始するのではなく、販売・消費まで視野に入れた農業経営を追求する動きが広がっていることを指摘し、「一歩前に出る農業の実践」を強調した。
(N)
憲法施行62周年 5.3兵庫憲法集会
 「憲法施行62年 5.3兵庫県憲法集会」の開催に向けて実行委員会が活動を始めた。3月31日に開かれた第1回実行委員会では実行委員会体制を確認し、集会の開催要綱などを決めた。
 07年以来の同じ枠組みの実行委員会で、佐治孝典さん(近代日本思想史研究者)が実行委員長を務め、木下達雄さん(浄土宗大林寺住職)、赤松賢宥さん(部落解放同盟兵庫県連委員長)、加納花枝さん(戦争へ道を許さないおんなたちのネットワーク)が副実行委員長。
 連絡先は憲法・兵庫会議 TEL 078-335-1182
インフォメーション
■憲法施行62年 5.3兵庫県憲法集会
  • と き:5月3日(日)午後1時30分〜
  • ところ:兵庫県私学会館4Fホール(元町駅・北へ5分)
  • 講 演: 松元剛氏(琉球新報記者)
    「沖縄から平和を考える−米軍再編と平和憲法」
  • 参加カンパ: 500円
  • 連絡先:憲法・兵庫会議 TEL 078-335-1182