兼松幸一郎(京都大学工学部3回生)
堀内亜紀(京都大学文学部3回生)
議員インターンシップを振り返って
    兼松幸一郎                 

 粟原さんのもとで二ヶ月間お世話になりました。はじめはどんな方なのか写真を見たところ、かたそうな方だという印象を受けましたが、お会いしてみるとすごく気さく方で、政治家のイメージは暗い、汚いとマイナスイメージを若干持っていたので意外でした。

インターン活動中は主に神戸市の本議会や各委員会の傍聴が中心でした。政治には興味がある程度であまり熱心には勉強していなかったので、こういった形で生の政治や社会で起きている諸問題について直に触れられたことは幸運でした。

人権、環境、教育などの普段よく新聞などのマスコミで話題になっている話から、神戸市独自の空港の問題までのあらゆる社会問題が前で話されていたことはとても新鮮で、毎日が新しい発見でいっぱいでした。中でも教育委員会での粟原さんの発言はすごく共感を持ちました。教育とはどういう視点で見るか、見方を教えることだとおっしゃっていましたが、いろいろな情報が氾濫している今の時代だからこそ、ほんとうに大切なことだと考えます。

一つだけ残念だったことはその委員会で傍聴していた人間が神戸市民ではない私一人だったということ。もっと市民の方が積極的に参加していけば、神戸市はさらに魅力的な都市になると思います。

インターンシップにいって変わったことは多々ありますが、その中で二つ挙げます。一つはどんな話で自分の考えを持つくせがついたことです。同時に一つの事象にいろいろな考え方があってもそれはそれで認められるようになりました。委員会を傍聴していると、意見が真っ向から対立することが多々ありました。しかしその議員さん、局の方々それぞれに考え方があり、ただねじ伏せるのではなくお互いの考え方を尊重した上で議論することは、日常生活でも非常に大切なことだと思います。

そしてもう一つは、やろうと思ったことは無理してでもとりあえず行動に移してみようと考えるようになったことです。私は大学にはいって以来、楽な方に流れがちでした。なんとなく受身で、ただ時間が過ぎていくだけでしたが自分から面白いことを提供できる人間へなりたいと思うようになりました。政治家はそれを現実的なものにできる一つの形です。私は将来どんな職に就くのかわかりませんが、これからの大学生活の中でじっくりと考えていきます。


議員インターンシップに参加して
  堀内亜紀

私は2月から3月にかけての2ヶ月間、あわはら議員のもとでインターンシップに参加させて頂きました。大学の春休み中に2週間のイギリス旅行を予定していたので、インターンが始まる前は充実したインターンにできるかどうか不安もありましたが、普段の学生生活では味わうことのできないような経験をさせて頂きました。今となっては、インターンへの参加をあきらめないで挑戦してみて本当によかったと思っています。


  市議会の傍聴や、平和パレードへの参加、街頭宣伝への同行などは私にとって初めての体験でした。新聞記者の方々の話をうかがう機会もあり、たくさんの魅力的な人々に出会って刺激を受けました。また、本会議や委員会に提出される請願、陳情がどのように処理されるのかということも実際に目にすることができました。


  インターンに参加する前は、神戸市が現在抱えている問題についてほとんど無知でしたが、あわはら議員と一緒にいろいろな勉強会や集会に参加することで、市民の方々にとって無関心ではいられない問題が多く存在するということを知りました。例えば神戸空港の建設に関しても、外側から見ているだけでは見えないような多くの問題が存在するということがわかりました。


  私は神戸市民ではありませんが、インターン中はまるで自分も神戸市民の一員であるかのように市の現状に関心を寄せることができました。今までは聞き流していたような、神戸市に関するニュース報道や新聞記事に自然と注意がひかれるようになりました。そして同時に、自分が住む自治体にも、私の知らない様々な問題があるのかもしれないと思うようになりました。神戸市の本会議や委員会は何度か傍聴しましたが、自分が住む自治体の議会を傍聴したことは一度もないので、今度足を運んでみようと思っています。


  今回のインターンを通じて感じたのは、自分から目を向けようと思わないと見えてこないものがあるということです。でも、自分から知ろうと思えばいくらでも知ることはできます。自分たちの街に無関心であってはいけないと思いました。