Q1 阪急甲陽線地下化計画はとは?
A1 西宮市は、阪急甲陽線の地下化(立体交差化)によって、甲陽線と交わる3ケ所の踏切(水道路踏切・西宮六甲道踏切・甲陽園道踏切)をなくし、車の流れをスムーズにし、歩行者の安全確保と踏切事故の防止を図ろうとしています。
Q2 阪急甲陽線が立体交差(地下化)になるのは、既に決定事項ですか? いつごろ完成予定でしょうか?
A2 西宮市によれば、市議会・地元住民の意見を聞いた上で、必要な調査や見直し案作成のうえ、理解が得られるように努めていくとしています。県道建石線(県道大沢西宮線)の北名次工区(神原小学校南の信号まで)までの延伸が平成19年に完了予定であり、引き続き甲陽線の立体化事業に入りたいとしています。引き続きやらないと国からの補助金の再申請をしなければならなりません。しかし、仮に補助金がおりても、今の西宮市の財政では着工できるような状況ではありません。
立体交差化(地下化)はまだまだ流動的であり、白紙にもどることもあり得ます。
Q3 地下化工事の概要は? また、いくらぐらいかかるのですか?
A3 現在の計画案では、
道路整備区間 山手線(西宮市事業)約810m 神園町1丁目信号交差点 〜 コープ前六差路交差点
建石線(兵庫県事業)約513m 神園小学校南端信号交差点 〜 神園公園
鉄道工事区間 阪急甲陽線 約1,161m 苦楽園口駅北側駐車場 〜 甲陽園赤井邸前三叉路
全体事業費 約186億円 1メートルあたり 1千400万円かかります。
Q4 山手線の計画はいつごろできたのですか? また、その必要性は?
A4 山手線は終戦の翌年、昭和21年(1946年)に戦災復興関連として線引きがされ、その後2回の変更を経て現計画となっています。
山手線は、芦屋市市境「岩園トンネル」から「広本外科」までと、新甲陽「コープ」前から上ヶ原の信号までの区間が完成しており、この両整備済み区間の中間部分(810m)を西宮市としては完成させたいとしています。
その必要性ですが、兵庫県の「都市計画道路網見直しに関する基本的な考え方について」の中でも、自動車交通需要推計に関して、これまでの伸び率が下方修正されると共に「2020年をピークにその後減少に転じる」としています。
また、増加し続けてきた兵庫県の総人口も2010年ごろをピークに減少局面に移行するとともに、急速に少子・高齢化が進展すると予測しています。
したがって、人口減・交通量減の進むなかで、186億円もの税金を使って、なおかつ環境を破壊してまで車優先の道路整備を行なう必要があるのか疑問です。
Q5 地下化工事は具体的にはどのような工事になるのですか?
A5 県道建石線は、現在国道2号線から北名次町の一部まで整備済みですが、平成19年までに神原小学校南の信号まで、延伸されます。これは事業認可も下りて決定済みで、兵庫県の事業です。この県道建石線が計画では北進して「神園公園」まで延びます。その先の盤滝トンネルの方まで拡幅される具体的な計画は無く、現在の道幅のままです。
市道山手線は「広本外科」前から夙川女学院校門前を通って水道路踏切(満池谷墓地前)からマンション「ベルク甲陽園」前を通って、新甲陽の『コープ』そして上ヶ原につながります。この開通により夙川女学院前の「緑のトンネル」も一部消失する可能性があります。
阪急甲陽線は、苦楽園口を出るとすぐゆっくりカーブを右にとり、現在の夙川鉄橋より南で川をわたり、渡りきったところぐらいから地下にもぐり始め、甲陽園駅手前「赤井邸」前の交差点のあたりで地上に顔を出します。現在の「さくら道踏切」は踏切を甲陽園側に移設することにより、車の通行が可能となります。阪急甲陽線は、大社中学に沿って、阪神バスの走っているバス道の地下を走ります。これによって「ハイツ北名次」3棟のマンションなどの立退きが必要となってきます。
甲陽線鉄橋の付け替えにより、夙川堤の松・桜が大幅に切られます。
Q6 西宮六甲道踏切(サイゼリア前)は、「渋滞し危険だ」と言う声もありますが?
A6 県道建石線が西宮六甲道踏切まで拡幅されるとさらに交通量が増えるかも知れません。現状でも「危険な踏切」には変わりありませんが、甲ネットのアンケートでは、「危険だがその認識が事故をゼロにしている」と答えた人が3分の2ありました。現実にこの踏切での人身事故は発生していません。お互いに「譲り合う心」が事故をゼロにしています。
ただ、多くの人が「危険」と感じているなら改善策は当然とられなければなりません。「地下化による立体交差」以外の方法はないのか? 私たちは、検討を重ねています。
Q7 阪急甲陽線と交差する2箇所の踏切(西宮六甲道踏切・水道路踏切)は、法律で立体化が義務付けられた踏切と聞きましたが?
A7 「踏切道改良促進法」(昭和36年制定)により、立体化を実施しなければならない指定を受けている「法指定踏切」になっています。
道路と鉄道の立体交差方式には、連続立体交差事業と単独立体交差事業とがあります。連続立体事業は連続して道路と交差している鉄道の一定区間を高架化あるいは、地下化して、多数の踏切の除却あるいは新設道路との立体交差を一挙に実現する事業です。一方、単独立体交差事業は、鉄道を現状のまま存置し道路を高架化または地下化する立体交差事業をいいます。
単独立体交差事業において、@鉄道を高架もしくは地下化する方式が事業費の安い場合、A道路を立体化する事が地形的・技術的に困難な場合、B周辺の市街化形成上極めて好ましくない場合などから、道路を高架化または、地下化により整備をする事が困難な場合、鉄道を地下あるいは高架により、整備を行なう事になります。この鉄道を地下、あるいは高架にする立体交差を限度額立体交差といいます。阪急甲陽線はこの限度額立体交差事業として計画されています。市道山手線の単独立体交差と県道建石線の単独立体交差(共に限度額立体交差)のふたつの単独立体交差をあわせた都市計画事業となっています。限度額立体交差事業では道路の立体化に必要な事業費(道路を高架化あるいは地下化にした場合)と鉄道の立体化(阪急甲陽線をトンネルあるいは高架にしたばあい)の事業費を比較し、小さい方の事業費を国庫補助額の限度額として国土交通省からお金が出ます。
Q8 西宮市は住民の声を聞くと言っていますが、沿線住民にはあまり関心が無いのか、「甲陽線地下化」をしらない人が多くいますが・・・・
A8 「甲陽線地下化」は、平成8年市議会建設常任委員会で「山手線事業説明」が行なわれたころから、地元説明会が何度か開催されています。しかしながら、説明会は自治会役員、まちづくり協議会などの団体の役員レベルで、地域住民にはあまり情報が流されていないのが実情です。「市政ニュース」でも取り上げられることはあっても、小さく記事が載る程度です。
市は「今後の取り組みについては、市議会および地元住民の方々のご意見などもお聞きした上で、兵庫県と連携し関係機関と協議・調整を図りながら、必要な調査や具体案の見直し計画案の作成」と言っていますが、自治会などの一部の人に説明をし、それでもって住民への説明・理解が得られたとする従来の手法は変わっていません。市の説明会の対象は自治会であり、一般市民ではありません。これは、自治会と個々の住民との情報伝達のパイプがない事にも原因があります。
甲ネットでは、一人でも多くの市民にこの甲陽線地下化問題に関心を持っていただくように、「甲ネット通信」を発行して啓蒙に努めています。
Q9 工事開始までには、どのような流れになるのですか?
A9 法的な流れでいえば、工事着手までに
(1) 山手線都市計画変更手続き(道路位置と幅員の変更)の完了
(2) 「限度額立体交差事業」の工法の決定
(3) 国との設計内容の協議後、国からの補助金の決定
(4) 国への事業計画申請
(5) 事業認可の手続き となります。
現在は (1) の山手線都市計画変更の前段階として、「事業内容の一部見直し(甲陽線を現軌道の直下からバス路下へのトンネル化)」の作業に入っており、これに関しての地元での説明会が行なわれています。県と市はこの説明会での地元住民の意見を計画案に反映させたいとも言っています。
Q10 今回の見直し案(甲陽線をバス道の地下に敷設する)によって影響を受ける民営地・建物の所有者の方々はこの計画にOKを出しておられるのですか?
A10 甲陽園道踏切付近において、トンネル掘削の為に3棟のマンションの敷地の買収が必要となりますが、地権者との話は全く出来ていません。夙川学院のグランドの用地買収についても、事前打診も行われていません。また、甲陽園道踏切の付け替えで影響を受ける「石屋」の用地買収もOKの確認は取れていません。このような現状から見て、平成19年からの着工は不可能といえるでしょう。
Q11 県道建石線の北進計画はあるのですか?
A11 現在のところ神園公園以北の具体的計画案はありません。一部の歩道整備の計画はあるようですが、県としては整備の必要性の認識はありますが、決まった事業計画案はありません。
Q12 路面電車を導入しては?と言う声も聞きますが?・・・・
A12 阪急の方で検討はされたらしいのですが、行政・阪急側から路面電車による平面交差案は出てきていません。
路面電車では電車も信号で停まります。建石線・山手線・甲陽線の交通量から勘案すると、選択肢の一つとして有効な方式と考えられます。日本でも路面電車(一般には乗降に段差の無い低床式車両を使用)が各地で復活してきています。
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